彷徨える法の支配

司法改革過渡期における軋轢の考察録

刑事政策(罪と罰)

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犯罪と刑罰について考察します。

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今週初めに、江田法務大臣が笠間検事総長に対し、検察庁法14条本文に基づく一般的指揮権を発動しました。江田法相から笠間総長に対する一般的指揮権の発動は今回で二件目です。
 
これにより、今回の取調べの可視化(全過程の録音・録画)の適用対象の範囲拡大の指示がなされました。
 
なお、造船疑獄の際は、同条の但書に基づく個別的指揮権が発動されました。個別的指揮権の発動はこれ一件のみです。

 
 

○法務大臣臨時記者会見の概要

 平成23年8月8日(月)

 
今,笠間検事総長に大臣室まで来ていただきまして,取調べの可視化に関し,検察庁法に基づく一般的指揮のための文書をお渡しして,若干のコメントも申し上げ,また懇談をしたところでございます。
 
(前略)
 
取調べの可視化は,えん罪の防止を図りつつ,かつ,国民の安全・安心を求める,その期待にも十分に応える制度としなければなりません。

そこで,その具体的な制度設計に資するように,検察の運用により現在実施しております裁判員制度対象事件における取調べの録音・録画について,
もっと範囲を拡大して試行してほしい。

例えば,否認事件についても録音・録画の対象とするとか,あるいは身柄拘束の初期の段階での取調べも含めるとか,様々な録音・録画を行って,範囲を試行的に拡大して,その方向を1か月以内に各現場の検事の皆さんに具体的な指示をしてほしい,さらに,1年の施行を経て結果を報告してほしい,そういうことを直接指示いたしました。

裁判員裁判の身柄拘束事件については,原則,全件を可視化してくださいというのは前にも言ってあるとは思いますが,これはもちろんそのとおりでございます。
 
 
(中略)
 
 
【記者】

 「取調べの録音・録画に関する取組方針」というものが検事総長に対する一般的指揮の内容という理解でよろしいですか。
 
 
【大臣】

 はい,そうです。

 
 
(後略)
 
 
 
 
 
【参照】
 
○法務省「取調べの可視化に関する省内勉強会の取りまとめ結果等の公表について」
 
○渡邉文幸『指揮権発動―造船疑獄と戦後検察の確立』(信山社出版・2005年8月初版)
 
【補遺】
 

裁判員対象事件での取り調べ可視化、否認事件にも拡大

産経新聞 8月9日(火)17時45分配信
 
 
 最高検は9日裁判員裁判対象事件での取り調べの録音・録画(可視化)対象について、容疑者が自白している事件に限っていた従来の指針にとらわれず、否認事件でも実施するよう全国の高検、地検に裁判員公判部長名で指示した。

 江田五月法相が笠間治雄検事総長に対し8日、否認事件などへの対象拡大を指示したのを受けたもの。

 平成18年から検察が開始した裁判員裁判対象事件の可視化は、目的を「自白の任意性の立証」に限定していたが、今後は、否認中の弁解を録音・録画することも可能になる。
 
【出典】
 
 
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                                              愛知県弁護士会館
 

「可視化」中止後に動機供述 横領容疑の廣島弁護士

名古屋地検特捜部が容疑者の取り調べの全過程を録音・録画する「可視化」を実施していた事件で、容疑者が動機を供述したのは、本人の希望で可視化を中止した後だったことが検察関係者への取材でわかった。可視化は冤罪(えんざい)防止に有効とされるが、検察側は、容疑者が供述しにくい環境にもなることを浮かび上がらせるケースとみている。

 特捜部は、成年後見人として管理していた高齢男性の預貯金1510万円を着服したとして愛知県弁護士会の弁護士広嶋聡被告(35)を6月16日に逮捕。直後から本人の同意を得て全過程の可視化を始めた。広嶋弁護士はその当日夜に容疑を認めたという。
 しかし、逮捕から5日目に「同意しないこともできるらしいですね」と可視化を拒んだ。最高検の指針では容疑者が拒否した場合は実施しないと定めている。広嶋弁護士は弁護人との接見を通じて拒否できることを知ったらしい。
 可視化の中止後、広嶋弁護士は着服の動機について「当時勤めていた弁護士事務所で上司の弁護士といざこざがあり、将来に不安を覚えた」という趣旨の説明を始めたという。その後、広嶋弁護士は業務上横領などの罪で起訴された。
 
                        イメージ 2
 
                    京都弁護士会の可視化しかないシカのマスコット
 
弁護士非行懲戒専門ブログです
 
どこの誰だ〜〜〜〜〜。可視化しかないと言ってたの
結局、弁護士が捕まったら可視化の前ではしゃべりませんてか〜
あ〜ほんとに言うてる事とやってることが違う
すぐに除名処分でもすればいいのだが、愛知県弁護士会は何してるのでしょうか
 
弁護士会の役員が飛んで行って可視化でしゃべれと言えないのか
弁護士逮捕という事で右往左往なのか愛知県弁護士会
 
弁護士はいつも口だけだと言う事が分ったでしょう。みなさん
 
  人には厳しく自分には甘く!
 
 
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                   大阪弁護士会会館
 
                  ないな可視化しかないな
 
               言うてるだけです、
               弁護士が逮捕された場合は可視化はしません!?
 
37042 弁護士 廣嶋 聡 愛知県

会員情報
氏名かなひろしま さとる
氏名廣嶋 聡
性別男性

事務所情報
事務所名廣嶋聡法律事務所
 

法務省「被疑者取調べの録音・録画に関する法務省勉強会取りまとめ」に関する会長声明

法務省は、本日、「被疑者取調べの録音・録画に関する法務省勉強会取りまとめ」(以下「取りまとめ」という。)を公表した。この勉強会は、2009年10月に政務三役を中心に設けられたものであって、2010年6月には、「被疑者取調べの録音・録画の在り方について〜これまでの検討状況と今後の取組方針〜」(以下「中間取りまとめ」という。)を公表しており、取りまとめは、今後、法制審議会新制度の刑事司法制度特別部会(以下「法制審特別部会」という。)において報告されることになる。
 
日本弁護士連合会は、中間取りまとめに対する2010年6月18日付け会長声明及び同年7月15日付け意見書において、①中間とりまとめは、取調べの可視化(取調べの全過程の録画)の実現を大きく後退させるもので、その方針を根本的に改めるべきであること、②法務省は、密室取調べが度重なるえん罪を生んできたことを真摯に受け止め、速やかに取調べの可視化の実現のための立法作業を開始すべきであること、③裁判員裁判対象事件については、立法を待つまでもなく取調べの可視化の試行を直ちに実施すべきであること、を指摘した。
 
検討開始から2年近くもかけた取りまとめは、これらの指摘と中間取りまとめ後に明らかになった厚生労働省元局長事件の無罪判決と同事件の主任検事による証拠物のデータ改ざん事件とを踏まえ、取調べの可視化(取調べの全過程の録画)の法制度の枠組案を示すことが期待されていた。
 
しかし、取りまとめは、取調べの可視化の趣旨・目的をえん罪防止と指摘しながら、いわゆる任意取調べの段階を早々と録画の対象外とした上、「身体拘束後の全過程を対象とすべきか」について、「現在実施されている取調べ過程の一部の録音・録画であっても一定の効果が認められることや全過程の録音・録画記録を視聴する負担は無視できないものとなり得ることに加え、録音・録画によって取調べの機能に支障が生じるおそれが大きいことは否定できないことなどを考慮」した結果として、「録音・録画の必要性と現実性との間でバランスのとれた制度を検討することが必要である」などとしている。この点、到底容認できるものではない。取調べの一部の録音・録画は、裁判官や裁判員の判断を誤らせる危険が極めて大きい。このことを看過して、録画制度の構築などあり得ないというべきである。また、視聴をする負担を過大視することは誤りであり、また、それはおよそえん罪の防止との間でバランスを取るべき事柄ではない。さらに、取調べの機能に支障が生じることは、取りまとめ自体が認めているように、いまだ実証されているとはいえず、検察官に対するアンケート結果をもって、これに代えることはできない。
 
「法務省としては、可視化の趣旨・目的の重要性に鑑み、法制審議会からできる限り速やかに答申を受け、制度としての可視化を実現していく所存である」との決意表明をしているが、これは全過程の録画を原則とするものでなければならない。
 
また、取りまとめが、「取調べの録音・録画の実現に向けた取組を一層推進し、その具体的な制度設計について、法制審議会において、十分な実証的資料に基づき、充実した調査審議が行われることに資するため」、取調べの全過程の録音・録画を含む現在の可視化試行に加え、「現在の実施指針上録音・録画の対象となる事件については、原則として全事件において録音・録画を行うこと」とし、「例えば、否認している被疑者に弁解を尽くさせる場面を録音・録画するなど否認事件についても録音・録画の対象とするほか、身柄拘束の初期段階の取調べ、主要な供述調書の作成に係る取調べ、いまだ供述調書を作成していない事項に係る取調べ等を含め、様々な録音・録画を行うこと」としていることは評価したい。
 
日本弁護士連合会は、取調べの全過程の録画の試行が多数、積極的に行われ、供述心理学等の専門家や弁護士を含む複数の第三者を交えて客観的に検証されることを期待し、速やかに、その結果に基づき、法制審特別部会で取調べの可視化(取調べの全過程の録画)の制度化が図られることを切望する。



2011年(平成23年)8月8日

日本弁護士連合会
会長 宇都宮 健児
 

転載元転載元: 弁護士と闘う

 刑務所・少年院・拘置所などの刑事施設の処遇改善のため法の規定に基づき全国77個所の刑事施設に設置された刑事施設視察委員会が当該施設の長(刑務所長など)に対して提出した意見と、それを受けて当該施設の長が講じた措置の内容を、以下の法務省矯正局のプレスリリースから知ることができます。
 
 私が個人的に気になったことは、この汗だくになる猛暑のさなかでも、受刑者の人たちは週3回しか入浴機会がなく、1回あたりの入浴時間も15分しか与えられていないという点です。夏場には、プラス冷水シャワーの機会を与えるところもあるといいますが、現代日本の社会常識に基づく衛生観念に照らすと、いくら受刑者が犯罪者であるとしても、やはり不衛生かつ人道的ではない処遇に思えてなりません(杉良太郎・特別矯正監が出演したNHKの番組における杉氏の発言にあるように、人権意識が未だに乏しい発展途上国と比較すると、日本の矯正処遇は大いに恵まれているのは確かですが、他の先進国と日本を比較すればどうなるのかという議論は別にあります)。
 
 その原因は、以下の『各刑事施設視察委員会の意見に対する措置等報告一覧表』を一読してみると、どうやら矯正教育(懲らしめ)のためというよりは、過剰収容と予算不足のため、受刑者1人当たりの入浴時間を十分に確保できず、また、受刑者の入浴にかかる水道代・光熱費を極めて節約せざるをえないことにあると見受けられました。
 
 国家財政が危機的な状況にあるうえ、東日本大震災に伴う復興予算の確保が喫緊の課題であるため、「(国民の税金である)国家予算の投入を矯正処遇改善のために増額せよ」などといたずらに主張することは差し控えますが、やはり一定の配慮は必要だと思います。
 
**********
 

報道発表資料

平成2378
法務省

刑事施設視察委員会の活動状況について

 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第10条に基づき,平成22年度において,刑事施設視察委員会から受けた意見に対して刑事施設の長が講じた措置の内容等について取りまとめたので,その概要を公表します。
 
 全国77刑事施設の同委員会において開催された委員会の総数は462回,提出された意見は645件でした(昨年は77施設で,447回,603件)。
 

平成22年度の活動状況(〔 〕内は昨年度の数値)

1 委員会数

  77(各委員会は4人以上10人以内の委員で構成)〔77〕
 

2 委員数

372人(H23.3.30現在)〔372〕
 
職種別内訳:弁護士79人〔79〕,医師75人〔76〕,地方公共団体の職員67人〔67〕,地域の住民など151人〔150〕
 
 委員の選任に当たっては,弁護士会や地方公共団体など様々な公私の団体から候補者の推薦を受けました。
 

3 会議の開催回数

  462回〔447〕
 

4 刑事施設の視察回数

 170回〔194〕
 
   刑務支所及び拘置支所の視察を含みます。同一日に支所を含め複数の施設を視察した場合は1回としています。
 

5 被収容者との面接件数

  753件〔756〕
 

6 委員会が刑事施設の長に対して提出した意見の数

  645件〔603〕
 

7 前記6の委員会の意見を受けて刑事施設の長が講じた措置などの件数

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刑事施設の長が講じた措置などの件数
 
 
【出典】
 
**********
 もう2カ月ほど前の情報ですが、備忘録として投稿します。以下の記事の中で、特に着目したのは裁判員の会見の録音・録画(可視化)を民放連が求めているところです。
 
 司法(裁判所)の権威が日本とは比べ物にならないほど高く、法廷侮辱罪の存在によってその高い権威を守っているアメリカでは、陪審員の会見のみならず、法廷での事実審理(トライアル)の様子もオンエアしています(連邦裁判所ではテレビカメラによる撮影は許されていないものの、全ての州裁判所では、一部orほとんど全ての審理について、カメラによる撮影が認められ、実況中継(ライブ)を認める州も多い)。
 
 日本とアメリカとでは国の沿革や法系が違う(日本は大陸法系で、アメリカは英米法系である)のは確かですが、近年では法系の相対化が進んでいると理解されているうえ、現にアメリカその他の国々では裁判をオンエアしても混乱が余り生じていないと聞きますから、日本でも、被害者の方々や未成年加害者や性犯罪事案などにおけるプライバシー保護のための措置を講じたうえで、刑事裁判の法廷における審理の撮影・放映を報道機関に許可しても差し支えないのでは、と思います。
 
**********
 
<裁判員裁判>制度開始2年、裁判員1万人超…最高裁まとめ
毎日新聞 521()029分配信
 
 裁判員制度開始から2年となる21日を前に、最高裁は制度開始から3月末までの実施状況をまとめ、20日公表した。全国で選任された裁判員は1万1889人に上り、2060人の被告に判決が言い渡された。裁判員候補者になったのは17万7794人辞退が認められた人などを除く8万2586人が呼び出され、約8割に当たる6万6203人が選任手続きに出向いた。【伊藤一郎、野口由紀】

 ◇有罪2053人

 裁判員裁判で有罪を言い渡された被告は2053人で、一部無罪は2人、全面無罪は5人量刑を従来の裁判と比較すると、強姦(ごうかん)致傷事件でより厳しい傾向が表れたが、殺人や強盗致傷事件では大差がなかった。判決前に被告が保釈される割合は約3ポイント増の約8.3%になった。

 東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の3県では審理中か予定されていた裁判員裁判8件で期日の取り消しが相次いだ。一部の裁判は改めて期日が決まるなど再開の方向だが、各地裁は、避難生活を送る被災者がいる計28市町村(仙台市は一部)には呼び出しをしない措置をとっている。

 一方、最高検も裁判員裁判に関連した捜査や公判の状況を公表。対象事件で行う取り調べの一部録音・録画は09年4月から今年3月末まで3296件で実施し、うち35件のDVDが法廷で証拠採用され、いずれも自白の任意性が認められた。

 3月末までに裁判員裁判で判決が言い渡された被告のうち223人の裁判で、被害者、遺族や被害者側弁護士が「被害者参加制度」に基づき、法廷で被告人質問などをした。内訳は▽意見陳述189件▽被告人質問173件▽証人尋問68件。
  対象事件で起訴したのは4月末現在で3555件、3139人(被告)。検察が判決を不服として控訴したのは、昨年12月に鹿児島地裁であった強盗殺人事件の全面無罪判決を含め計6件だった。
**********
裁判員制度施行2年「経験者は大いに語って」四宮啓・国学院大法科大学院教授 
産経新聞 519()2114分配信
 
 裁判員制度の見直しでは、どのような議論が予想されるのか。政府の司法制度改革推進本部メンバーとして制度導入にかかわった四宮啓(しのみやさとる)・国学院大法科大学院教授に聞いた。

 見直しでは対象事件が議論されるでしょう。

 「国民に身近でない犯罪に、裁判員の感覚を反映させる意味があるのか」といった議論があった覚醒剤密輸事件では、3件の無罪判決が出ています。判決が指摘しているのは「この程度の証拠で有罪にされたらたまらない」ということです。証拠が十分かを健全な常識でチェックする意味で、制度が機能している表れでもあります。

 性犯罪については、被害者のプライバシー保護が議論されてきました。ただ、この2年間の経験は、裁判所もプライバシーに配慮し、裁判員がいかに真摯(しんし)に被害者や裁判に向き合ってきたかを示しています。また、裁判員が加わることで、性犯罪被害への理解が広がってきた面もあるのではないでしょうか。

 制度見直しでは、控訴審の在り方も議論になると思います。

 (覚せい剤取締法違反事件の)千葉地裁の無罪判決を破棄し、逆転有罪を言い渡した東京高裁判決。ほとんど同じ証拠で、1審判決は経験上不合理だという理由の説明を、高裁判決は十分にしていません。

 そもそも、弁護人に比べて組織力のある検察が裁判官と裁判員を説得できずに無罪判決が出された場合、控訴を許すのか、という根本的な問題もあります。

 裁判員制度は、まだよちよち歩きの赤ちゃんです。裁判員経験者が判決後の記者会見などで経験を語ることで、私たちが制度の親であるという自覚を社会に広めてきました。経験者には今後も、大いに語ってほしいと思いますし、その意味で、守秘義務の在り方も議論されるべきでしょう。(談)
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裁判員の会見「録音・録画解禁を」 制度2周年で民放連
20115202152
 
 裁判員制度が始まって21日で2周年になるのに合わせ、日本民間放送連盟(会長・広瀬道貞テレビ朝日顧問)は20日、裁判員の記者会見の録画などを求める高田孝治報道委員長(読売テレビ会長)名の声明を発表した。
 現在、裁判終了直後に開かれる裁判員の会見は、無音での撮影しか認められていない。声明では、国民の司法参加が実現、定着するためには裁判過程の全面的可視化が重要として、「会見の録音・録画が認められるべきだ」と主張している。また、会見の際に裁判所による発言の制止が相次いでいることを問題視し、事態の改善を求めている。
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 私は既に視聴済みですが、日本の矯正行政(刑務所など矯正施設の運営)の在り方を考えるに当たって、とても示唆に富んだ内容となっております。さすがはNHK、良い番組を制作なさっておられます。刑務所に興味のある方は勿論、無い方でも楽しめる番組となっておりますので、一見の価値があると思われます。深夜に放映されるので、録画なさることをオススメします。ちなみに、「特別矯正監」とは日本の刑務官における最上位の階級とのことでした(参照:刑務官の階級)。
 
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7月5日(火)午前1:30〜2:30<総合>(月曜深夜)

FILE149と150を続けて再放送する予定です。

放送時間変更や休止の場合もございます。ご了承ください。

NHKオンデマンドで配信中。

 

杉良太郎(法務省・特別矯正監)

爆笑問題が日本最大の府中刑務所に潜入するシリーズ第二弾。法務省特別矯正監の肩書きを持つ杉良太郎の案内で、さらなる“塀の中”の真実に踏み込んでいく。そこはまさに、現在の日本社会の縮図だった・・・。

単独室のドアに貼られた「豚食禁止」や「ベジタリアン」などの表示。風呂場の壁の注意書きは、十数か国語で書かれている。府中には47か国550人の外国人受刑者がいるのだ。高齢化も深刻だ。行き場がなく、数百円の無賃乗車や無銭飲食で舞い戻ってくる者も多い。刑期満了で出所する受刑者に杉が「二度と戻ってくるなよ」と諭すと、「鬼!」と言われたという。寝たきりの受刑者を、刑務所職員が介護するケースも増えている。

そのほか、塀の中でも誰かをダマし続けずにはいられない詐欺師や、刑務所内でも増えるひきこもりなど、半世紀に渡り刑務所慰問を続けてきた杉ならではの、懲りない面々のエピソードが語られる。杉が「自分の宝物」だという、受刑者からの真情あふれる手紙の数々も紹介。刑務所は今後どうあるべきか?犯罪の根幹にあるものとは?爆笑問題と杉との塀の中のトークは熱を帯びる。

杉良太郎(すぎりょうたろう)
昭和19年神戸市生まれ。昭和40年歌手デビュー。「遠山の金さん」などテレビ、舞台で活躍する一方、「すきま風」などのヒット曲がある。法務省・特別矯正監。献身的な福祉活動に対して今春、「緑綬褒章」受章。日本ベトナム特別大使も拝命。

著書に「いいってことよ」「これこそわが人生」「人生すきま風のごとく 愛に生き、愛に傷ついて」などがある。
 
今回の対戦内容
 
杉良太郎(すぎりょうたろう)/爆笑問題

 
杉:受刑者の中にも高齢者が一万数千人いるんですね。この人たちは刑務所を出されると生きていけない。ここでしか生きていけないというような、まあ身寄りもいない。引き取り手もいない。体も病気でもうほとんど駄目だと。で、ある受刑者なんかは、職員が「もう二度と戻ってくるなよ」と言うと、「先生、そんなこと言わないで置いてください」と。「駄目だ」と。「先生お願いします、私が病気なのを知っているでしょ。」「駄目だ。ここは置いておけないんだから、もう刑は終わったんだ。」「何とか駄目でしょうか?」って。「駄目」って言ったら、もうこの受刑者怒ってね、「鬼!」って。

太田:出してやるって言っているのに。

杉:「鬼!」って言って怒って出ていった。そしてもうすぐに無銭飲食とか無賃乗車で、すぐ刑務所に戻ってくる。

太田:戻るの簡単ですもんね。

杉:簡単に戻ってきちゃう。
 
結局は高齢者を抱えてね、この刑事施設っていうのは、将来はまあ後期高齢者の介護施設になってしまうかもしれない。
 
 
ゲストの対戦感想
 
杉良太郎(すぎりょうたろう)
 
二人ともすごいまじめで礼儀正しくて、正直面食らったね。だからやっぱり、人というものは、自分の目で見て聞いて、判断すべきものだと。人から聞かされたものとか、そういうものでは全く計り知れない。実際に人物に会って、印象が全く違った。二人とも好青年でした。
爆笑問題の対戦感想
 
田中:僕はこのすぐそばの府中競馬場にはよく行くんだけど、こういう世界もあるんだなって改めて思いました。しかし広いですね。

刑務所の生活はテレビなんかで見たことはもちろんあるので、そんなに大きな印象との違いということはなかったんだけど。まあ大体こんな感じだろうなっていうのはあったし。でもまあ改めて、これは結構いい暮らしだな、みたいな気がしたね。もちろん精神的なものも含めて自由がないっていうことはあるんですけど、食事だとか生活上の設備だとかっていうことで見るとそういう気がする。一部の受刑者が、いったん出所してもすぐまた戻ってくるっていうのは、まあそうだろうなって思っちゃいますよね。こんなに環境が良くてどうするんだってどうしても思いますね。

あとは杉さんがやっぱり、それこそ半世紀以上も慰問を続けてたり、この間も被災地支援に行ったりっていうのは見ていて、そういう方なんだっていうのは知っていたけど、杉さんは軽い気持ちではやっていないなっていうのをすごく感じました。それこそライフワークというかね。芸能生活より刑務所慰問歴のほうが長いっていうのは本物ですよね。

太田:刑務所に限らず、人間はどんどん、少しでも環境を良くしようとしていくんだけど、何かそれが逆に人間を苦しめちゃうっていうか。そこに依存する者をつくり出しちゃったりするという。便利になったり、住み心地が良くなったり過ごしやすくなったりっていうのは、人間を幸福にしてくれるはずなんだけどそのことが逆に人間を苦しめるっていうかね。そのバランスの難しさというか、矛盾っていうのを、今回の刑務所でも感じにましたね。

杉さんは、何なんだろうな。正義感なのかな。どうしてあそこまでできるのか、不思議ですね。でもざっくばらんな方でね、お話は面白かったです。
 
ディレクター観戦後記
 
下見と取材で計3回、日本最大の広さを持つ府中刑務所に入らせていただいた。一生足を踏み入れることがないであろう場所、刑務所。貴重な経験ではあったが、その広大さと、塀を境に全く違う社会が存在することに少しばかりショックを受けた。例えば、廊下で受刑者と遭遇すると受刑者は全員壁を向き直立不動の姿勢をとり、私たちとぜったいに目を合わせることはしない。訪問者と目を合わせることは受刑者には許されないのだ。

さらに、見せていただいた単独室や共同室は想像と違い、小奇麗な空間だった。
人の生活の匂いがそこにはあるが、受刑者の私物は決められた狭い棚と黒いバッグひとつだけに入る量しか許されないなど細かい規則がある。当然だが、刑務所に自由はない。行動の自由を制限されるということがどういうものであるのか。刑務所を出た時に感じた安堵感に、それを実感した。

今回は、今まで例のない刑務所取材であったが、多くの府中刑務所職員の方々の全面協力をいただいた。あらためてここで御礼を申し上げます。

【出典】

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