中国へと続くカラコルム・ハイウェイの途中、カリマバードの村です。
ギルギットから車でインダス川沿いを進んでいくと、茶色の山々の間から徐々に白い峰々が姿を見せ始めます。
辺りはとても美しい風景。
川沿いには緑鮮やかな段々畑が一面に広がっているのが見え、針のように尖ったポプラの木々もそこら中に林立しています。
円い帽子を被った人々が歩き、牛もゆらゆらと畑をうろついています。
7,000m級のパミール高原の山々を望む谷。フンザ、カリマバードの村です。
カリマバードの宿、ハイダーインからの眺めです。
向こうに見えるのが7,788mのラカポシ山。真ん中を流れているのはインダス川です。
この辺りの標高は約2,500mほどです
写真は9月下旬の様子です。
4月は杏の白い花が谷じゅうに咲き乱れるのだそうです。秋の紅葉や冬の雪景色もきっと綺麗なんでしょうね。
パキスタン北部にあるフンザは中国のカシュガルへと続くカラコルム・ハイウェイ沿いにあります。
この宿、ハイダーインには、北の中国からやってきた旅人、東のインドからやってきた旅人、私のように西のイランからやってきた旅人など、様々な旅行者が集まっていました。
みんなの行き先も多種多様。
私のように西からやってきてインドへと抜けようとする者がいれば、中国からやってきて西へ、中東を経由しヨーロッパやアフリカへと向かう者もいました。
みなさん全員日本人、ここは日本人宿と呼ばれる宿のひとつでした。
新たな旅行者がやってくると様々な情報を交換し合います。
当時(1996年)はまだインターネットというものがなかったので情報は口伝えでした。
国や町の情報だけでなく、日本からの情報も我々にとっては嬉しいものです。
「野茂がノーヒットノーランしたって!」
「おお〜!」
「イチローまた首位打者だってよ」
「すげえな〜」
日本を発って間もない旅行者はある意味ヒーローです。みんな話を聞きたがります。
短波ラジオを持っている旅行者もいました。
フンザの山を眺めながらみんなで聴きます。
土井たか子議長の「衆議院を解散します!」という声が聴こえてきた時には、一同に「おお〜っ!」というどよめきが走りました。
カリマバードは、1974年までこの地方を治めたフンザ藩王国の首府でした。
あの山の麓に見える白い建物は、藩王国の王宮「バルチットフォート」です。
この辺の民族はパキスタン南部とはずいぶん違っています。
一説によるとここの人々には、かつてインダス川西岸まで侵攻したとされるアレキサンダー大王の末裔の血が混じっていると言われていて、青い目や金髪の人も珍しくはないそうです。
宗教はイスラム教シーア派系のイスマイリ―派。言葉はブリシャスキー語という言葉が話されているのだそうです。
バルチットフォートです。
白い漆喰で塗られた外壁に木製の出窓。窓にはステンドグラスが嵌め込まれています。
残念ながら当時は修復したてで、内部を見ることができませんでした。
私が訪れていた時、イスマイリ―派の指導者、アガー・ハーンが来訪するということでこの村はちょっとした騒ぎになっていました。
どうやらバルチットフォートの修復完成の式典があるようです。
村には電飾や旗など様々な飾りつけがなされ、山肌にも「Welcome Our Imam」という巨大な文字が描かれていました。
メインストリートではバグパイプや太鼓の練習もしていました(写真はその様子です)。
当日の午後、通りは人っ子一人いなくなりました。
道の両脇に兵士が並んでいます。
アガー・ハーンがいよいよ来るのでしょう。
私は商店の椅子に座りながら通りを眺めていました。
しばらくすると、たくさんの護衛の車に先導されてアガー・ハーンらしき車の群れが通過していきました。
アガー・ハーン来訪による村の華やぎに牛も嬉しそうです。
まつ毛の長い、色気づいたウシくんです。
詳しい地図で見る
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みねさん、写真はちょっとイマイチですが、本物は最高ですよ。いつか行ってみてください。
2007/3/11(日) 午後 11:50
桔梗さん、アレクサンダー大王ですからね〜。信じられないくらいの時の流れです。
2007/3/11(日) 午後 11:50
OYAKさん、女性の姿をほとんど見ませんでしたが、たぶんみなさん綺麗だと思います。まさしく壮大な風景ですよ。
2007/3/11(日) 午後 11:52
たかさん、ウシさん、セクシーでしょう。黒目がクリクリしていてちょっと涙目です。
2007/3/11(日) 午後 11:53
シルクロードを旅してるんですね。憧れますがかなり体力が必要なのでは?!
[ mid**ino345 ]
2007/3/12(月) 午後 6:05
写真を見て感動しました!!昔はこの道をいろんな国の人が行き来して貿易が行われ、いろんな文化が伝わっていったのですね。。
[ mou*a*ue ]
2007/3/12(月) 午後 6:18
みどりのさん、これは10年程前、学生時代の旅行です。かなり体力使いましたよ。
2007/3/12(月) 午後 9:17
ピノコさん、ここは実際に行くと本当に感動するところです。今まで見た中で一番景色がいいところかも。この道を通って様々な文物が伝わったことを考えると感慨深いですね。
2007/3/12(月) 午後 9:19
すばらしい自然ですね!カリマバードの方々の姿を見てみたいです。きっと美しい人々なのでしょうね。1996年ってそんなに前ではないのに、情報の受信・発信の違うことに改めて驚かされました。
2007/3/12(月) 午後 10:37
sophieさん、たった10年で驚くほど変わりましたよね。10年前学生の頃に旅した時はネットカフェなどなく、日本の家族や友人との連絡は手紙か電話のみでした。4年前の世界一周の時は毎日メールしてましたよ。インドやカンボジアにまでネットカフェがありました。
2007/3/12(月) 午後 11:50
綺麗な自然ですね☆カリマバードは標高2500メートルですか。こんな高いのに人や情報と様々なものが集まるなんて不思議な所ですね☆
2007/4/8(日) 午後 11:21
まさおさん、ここには旅行者が集まるんです。インド、中国、イランの狭間の、それも素晴らしい景観の場所ということでみんな集まってくるんでしょうね。
2007/4/9(月) 午前 6:16
さるみみちゃんの所に来て、世界の普通の人々が見えてよかったです。
[ shi*hi1**ion ]
2007/8/5(日) 午後 5:29
牛も。
[ shi*hi1**ion ]
2007/8/5(日) 午後 5:32
shishi16lionさん、ありがとうございます。みんな、普通に暮らしているんですね。
2007/8/5(日) 午後 9:59
いやぁ〜、これまた。視界180度で見たいです!土井たか子議長の「衆議院を解散します!」でどよめき…、時代を感じますねぇ〜。パソコンや携帯電話、ネット社会はどこに行っても現実や日常が追っかけてくるようで…旅には持ち歩きたくないです。
[ - ]
2007/11/21(水) 午前 9:13
クシピーさん、ネットや携帯がなくともあの頃の旅の方が楽しかったような。年取ったせいもありますが。当時はネットカフェがなかったから、手紙で連絡とっていました。
2007/11/21(水) 午後 8:56
すごいですね。絶景ですね。でもパキはちょっと今は危険で行きがたい気がします。
2007/11/22(木) 午後 9:07
ranwaysideさん、初めまして!
今はパキスタンは危険ですね。バルチスタン州とペシャワールなどのアフガン国境地帯の他に、今は政情不安で全土が危ないです。
911とアフガン攻撃の後、この辺りはかなり危なくなってしまいました。。。
2007/11/22(木) 午後 11:33
おひさしぶりです。
「ホータンとカシュガル1日千キロの大往復 西域南道をゆく13 」
をアップしたらあなたの記事が紹介されましたので、
興味があるのでやってきました。
'''「道をゆく 〜シルクロードと遍路道〜」'''というブログをほぼ毎日公開しています。
2005年と2007年に西安からトルコ・イスタンブールまでの10カ国を2度にわたって、自転車・バス・ラクダ・馬、時にはヒッチハイクもして旅しました。あわせて248日の'''「シルクロード取材ひとり旅」'''です。
シルクロードの延長線のイタリア、エジプト、中近東も訪れました。
また、四国歩き遍路を三度結願しました。
たくさんの人びとや文化、自然との出会いやふれ合いがありました。その様子を'''7万枚'''以上の中から選んだ写真とエッセイでリアルタイム的にくわしく紹介しています。
よかったら訪問してみてください。お待ちします。
[ moriizumi arao ]
2011/7/4(月) 午前 10:35