ロケット・スティーマーから眺めたベンガルの風景です。
緑溢れるベンガルの豊かな風景。
エメラルドグリーンに輝く常緑樹が河岸に生い茂り、黄緑色の水田がどこまでも広がっている光景。
その緑のキャンバスの上には赤やオレンジの原色のサリーを纏った女が花のように咲いていました。
彼女らは農作業をしているのです。
白いこぶ牛が荷車を引いています。空をキイキイと羽ばたいている鳥、河岸で洗濯をする人、水浴をする人、用を足す人。。。
茶色の川は静かにとうとうと流れていきます。
川面には小さな帆を張った小舟がいくつも漂っていて、どの舟も長い櫂を泥水に刺し込んでいます。
あっ!網が投げ入れられました。漁です!
川の恵みによって生活する人々。その原初的な姿はとても美しいものでした。
外輪船はそういった漁師の操る小舟と幾度となくすれ違い、また追い越していきます。
先ほどまで降っていた雨が上がりました。
雲間から青い空が覗き、眩しい陽光が燦燦と降り注いできます。
けれども、すぐにまた空は曇り、再び、ぽつぽつと雨が降り始めました。
そして、そのうち雨は一気に土砂降りとなってしまいました。
視界をスコールの斜線が遮り、川面が嵐のように波立ちます。
でも、それも長くは続きません。
不意に雨は止みます。そして、再び青空と強烈な太陽が顔を覗かすのです。
雨上がりの空にはしばしば虹が架かります。はっきりとした七色の綺麗なアーチです。
この時ベンガルの空には二重の虹が架かりました。
いくつもの村を通り過ぎ、いくつもの船を追い越しすれ違い。
空が曇り、雨が降っては晴れ、また曇り。
日が沈み、そして昇って、また沈み。。。
地球という星の営みを感じる、そんなひとときです。
辺りが薄紫色の闇に包まれ始める頃、方々から白い煙がゆらゆらと漂い始めてきました。
夕餉の支度です。
ゆらゆらと棚引くその煙は、私の心を何だかとても温かくしてくれました。
そのうちベンガルの風景を構成していた全ての色と形が夜の闇によって掻き消されていきます。
そして、ぽつんぽつんと点在する家々の灯りだけが闇の中に浮かび上がり始めます。
孤立無援であるかのように見えるその灯り。
だけど、その中にはささやかではあるけれども温かい、ベンガルの家族の暮らしがあるのでしょう。
延々と繰り返す輪廻のような自然の営み。そして、自然と共に生きる人々の日常。
そんなバングラデシュの「心」とも呼べる風景を、私はロケットのデッキから飽きることなく眺め続けていました。
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すばらしい景色ですねぇ〜〜これを見ただけで、船に乗ってよかったと思えますね♪
[ mou*a*ue ]
2007/3/13(火) 午前 0:50
ピノコさん、バングラデシュって本当に美しい国なんですよ。ごちゃごちゃとしたダッカだけ見てもそれはわかりません。
2007/3/13(火) 午後 8:22
バングラとミャンマーの間を流れる河を船で2日間航海したことがあります。風景、↑とそっくりでした!!懐かしい。。
2007/3/15(木) 午前 1:22
桔梗さん、バングラとミャンマーの間を流れる河ですか。それはまたディープな所を旅しましたね〜。ミャンマー行ってみたいです。
2007/3/15(木) 午後 10:21
猿耳さんの言葉が詩のようの聞こえます☆素晴らしい自然の景色を見てるとどんな人も詩人に変わりますね☆
2007/3/24(土) 午後 8:19
まさおさん、そうですね。でもどんなに言葉を尽くしてもこの美しさは表現し尽くせません。
2007/3/25(日) 午前 7:22