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↑問題の動画 ↑IWC総会についてのNewsWeekの記事紹介報道 クリステルが魅力的なのは、さておいて……。 今、上の捕鯨推進派の動画掲載によって、大変な騒ぎになってしまっていますね。 捕鯨問題は、以前から凄まじい国際的な紛争合戦の様相を呈していましたが、この動画掲載によって、一気に燃え上がった印象です。 私は捕鯨問題について、それほど詳しくないので何とも言えないのですが、いくつかの論点があるようですね。 (推進派) 鯨は絶滅危惧種とされているが、実際はミンククジラなど種によっては増え続けているものがある。 鯨のみを保護すると増え過ぎて逆に捕食されるプランクトンなどの減少を招き生態系が崩れる。 (反対派) 鯨が増加しているという数値的なデータはまだ得られてはいない。 捕鯨は鯨類の死体を経由しての生態系ループも激減させる。 (反対派) 鯨は脳の容積が大きくヒトと同起源の哺乳類である「知能が高い動物」であるため、食べるのは残酷である。 (推進派) ブタも高度な知能を有しているし鯨の知能が高いということは実証されてはいない。 知能の高低で殺してよいもの、そうでないものを決めるというのは、知能が低ければたとえ人であっても殺めてもよいという考えに結びつく恐れがある。 (推進派) 鯨を食べることは日本の文化であり、日本はかつての欧米のように鯨油だけを採るために捕獲するのではなく、その全てを利用する。 鯨を食べることを禁止することは、日本文化を否定することだ。 (反対派) 鯨を食べることは日本の「文化」とまでは言えない。 また、「遠洋捕鯨」は江戸時代には行われておらず、日本が推進する遠洋捕鯨は「伝統文化」ではない。 (推進派) IWC (国際捕鯨委員会)の総会によると、「原住民生存捕鯨枠」(アラスカやグリーンランドなどの北方先住民に対する割り当て)には反捕鯨国(アメリカなど)が含まれる一方で、日本に対しては捕獲枠がいっさい認められておらず、「調査捕鯨」も引き続き反捕鯨国からの非難の対象であること。 また先住民には絶滅危惧種であるホッキョククジラなどの捕獲を認める一方で、日本に対しては絶滅の危機に直面しているわけではないミンククジラの捕獲も許さないという対応の差は、反捕鯨国による二重基準である。 (反対派) 捕鯨行為は、安楽死の行える食肉用家畜の屠殺とは違って残酷であり、人道的な観点から問題がある。 ・80年代の日本バッシングの時、アメリカでは捕鯨が日本人の残虐性を象徴するものとして、反日感情を煽るための道具として使われた。 ・IWC (国際捕鯨委員会)の決議は加盟国の4分の3の多数決で決まるが、捕鯨国の数が少なく多数決で勝つ可能性はない。 また、鯨油産業が下火となり鯨資源を必要としないアメリカが委員会で力を持っており、その音頭の下、捕鯨の伝統のない反捕鯨国がたくさん加盟している。 ・鯨類を観察の対象とする「ホエールウォッチング」が産業として成立し成長してきたことと関係して、その対象である鯨類を殺傷する捕鯨との対立がクローズアップされつつある。 ・政治的な議論とは別に、沿岸域の鯨肉・海豚肉は、消費者にとって食品安全性に問題があることが指摘されている。 YOU TUBEの動画では、反捕鯨国であるオーストラリアに対して痛烈な批判が展開されていますね。 鯨はダメで、絶滅危惧種のディンゴやカンガルーはいいのか、という批判です。 そして、この問題はいつも、ジャパン・バッシング、人種差別にまで行き着いてしまいます。 実際クジラが増えているのかは、わからないので、その点は何とも言えないのですが、 「クジラは知能が高いから捕鯨はダメ」という意見は、ちょっと賛成し難いですね。 動物(人間)にランク付けをする考え方は嫌いです。 この意見には、欧米人の感情的なものが多分に含まれているような気がします(恐らくアメリカのネガティブ・キャンペーンのせいでしょう)。 「鯨食は残酷」というのも、違う気がします。 牧場で大量に飼育されて大量に屠殺される牛や豚だって残酷な図です。 また、かつての日本では、必要な鯨しか獲っておらず、「鯨墓」や「鯨塚」を建てて、鯨に感謝をしていたそうです。捕鯨を行っていた漁村には、必ずそれがあるのだそうです。 モノとして殺されていく家畜よりは、かつての鯨の方が生物として尊重はされていた。 一方、「捕鯨が日本の伝統文化だから」というのも、ちょっと違和感を覚えます。 鯨肉は、江戸時代から沿岸部で常食として食べられてきた伝統食品ですが、全国に広まったのは、戦後の食糧難の時期の牛肉・豚肉の代用品として。必ずしも日本文化の中で重要な位置を占めているとは言えない。 また、日本は沿岸捕鯨が中心で、遠洋捕鯨は明治になってからです。 勉強不足なので、何とも判断は難しいですが……、 クジラも数多くの動物のひとつなので、特別扱いはせず、鯨食という伝統文化は肯定されるべきだとは思います。 だけど、象牙とかミンクなどと同じように、鯨は食料としてだけでなく資源として利用される一面がありますから、鯨食の需要がそれほど多いとは思えない現在、規制するというのも頷ける話ではあります。 ともかく、「鯨食は残酷」「クジラがかわいそう」とか「伝統文化を守れ」「人種差別だ」などと、感情的になり、バッシング合戦になってしまったら、もうどうしようもない。 こういうセンセーショナルな動画は、多くの人に問題を知らしめるという利点も確かにありますが、結果的にはいたずらに対立を煽るだけのような気がしてしまいます。 やっぱり、「文化」や「感情」ではなく、現実的な生態系の観点から、また、下リンクの田中宇氏の論調のように、捕鯨に関わっている実際の業者の生活の観点から、この問題は考えた方がいいような気がするんですけどね。 |
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この問題に関して・・・けっこう、あなたと、意見、かぶるトコおおかったっす^^
[ 山本 ]
2008/1/17(木) 午前 3:16
さすがさるみみさん、冷静な視点ですね。
捕鯨論争は完全に政治の道具にされていると感じます。日本バッシングの為の格好の手段ですよ。彼らの本音は、クジラがどうなろうとどうでも良いのではないかと思いますよ。反捕鯨キャンペーンによって得られる政治的利益が目的なのでしょう。GPもしかりです。
ところで反論動画で溜飲を下げている日本人もいるかもしれませんが、僕は逆効果だったと思います。純粋に食文化、海洋資源としてどう利用すべきか、保護すべきかという論点でのみ反論すべきだったのに、人種差別という言葉を使ってしまい、パンドラの箱を空けてしまった。これで向こうも喧嘩がやりやすくなったと思っているでしょう。
[ BARRY ]
2008/1/17(木) 午前 4:12
YOU TUBE動画のように両者の意見が過熱しすぎのように思います。
2008/1/17(木) 午前 11:14
昔アメリカが日本に開国を求めた時って確か捕鯨の中継基地のためって理由もありましたよね。それが今は妙な理屈をつけて反対する。相変わらず勝手な国だ。何が本当なのか何が正しいのかちゃんと自分たち自身で理解していかないととんでもない方向へ行ってしまう気がして怖いです。
2008/1/17(木) 午後 1:13
my_name_is_no_name_manさん、そうですか〜。
なるべくニュートラルに考えるようにしています。
2008/1/17(木) 午後 8:40
バリーさん、仰るとおり政治の道具にされていますね。
人種差別というのは、ちょっと被害者妄想的だと思うんですね。それがないとは言い切れないけど、主ではない。
欧米は、もっと現実的な自分たちの利益のためにこの問題を利用している気がします。
2008/1/17(木) 午後 8:47
じぇごにゃさん、過熱し過ぎですね。
感情的な応酬になってしまっています。
2008/1/17(木) 午後 8:47
OSOさん、開国の話、確かにそうですね。
その当時とは、クジラの個体数の状況は変わっているとは思うけど、アメリカは自分たちの利益のためなら、何でもしてしまいますからね〜。
2008/1/17(木) 午後 8:49
私はオーストラリアと言う国が大好きなのですが、この問題に関しては日本側の主張で肩を持ちます。問題なのはオーストラリアが南極海に独自な捕鯨禁止海域を設け自国の領有権を主張している点で、実はその海域がまだ国際的にオーストラリアの領有として公式に認可されていない点です。国が存在する以上、土地や海域に縄張りを主張するのは仕方ないかも知れませんが、いつか遠い未来には地球の資源を仲良く共有できる時代が来ると良いですね。
2008/1/21(月) 午後 2:49
豆鯛さん、私はオーストラリアについては全く無知なのですが、白豪主義という歴史があったことは事実。
だけど、現実に彼らの心の奥底にそういう思想が眠っていたとしても、現在はそれはなくなったわけなのだから、ここで「人種差別」を持ち出すのはまずいと思うんですね。
領有権の話は初めて知りました。
地球の資源を共有できる時代。道は遠そうですね。。。
2008/1/22(火) 午前 0:03