シルケジからトラムの線路沿いに坂道をてくてく登っていくと「スルタンアフメットエリア」に辿り着く。
ここは観光客の最も多いエリアだ。
何しろ、アヤ・ソフィアやスルタンアフメット・ジャミイ、トプカプ宮殿などの見所がここに集中しているのである。
私はとりあえず、通称ブルー・モスクと呼ばれるスルタンアフメット・ジャミイに行ってみることにした。
イスタンブールの象徴ともいえるこの建物であるここに行かないことには、イスタンブール見物が始まらない気がしたのである。
(写真は、アヤ・ソフィア側から見たブルー・モスクです。)
青空の下、その巨大な要塞のような建物はあった。
大小のドームと6つのミナーレを持つその外観は相変わらず美しい。
(6つのミナーレを持つモスクは、ここ以外にはありません。)
このモスクは、オスマン帝国第14代スルタン、アフメト1世によって1609年から1616年の7年の歳月をかけて建造されたのだそうだ。
(写真は、中庭側から見たブルー・モスクです。)
内装ももちろん見事だ。
壁や天井を埋め尽くす数万枚のイズニック製の青いモザイクタイル、無数のステンドグラスから差し込む淡い光、一面に敷き詰められた絨毯……。
(写真は、ブルーモスクの天井ドームです。)
床に跪きながらぼんやりとその幻想的な装飾に見とれていると、不意に黒いヴェールのおばさんに話し掛けられた。
「メルハバ!(こんにちは!)何処から来たの?マレーシア?それともインドネシア?」
どうやらこのおばさんは私をイスラム教徒だと思っているらしい。
跪いて恍惚とした表情でぼんやりとしていたために熱心な信徒だと勘違いしてしまったようなのだ。
恐らく、遠く東のアジアから同胞がやって来たと思い、嬉しくなってしまったのだろう。
私は困惑した。
ムスリムではないと知ったら彼女はがっかりするに違いない。
しかし、嘘をつくわけにもいかない。
私は、少し躊躇しながらも、
「日本からです」
と答えた。
しかし、それを聞いたおばさんは、まるで客に金がないということを知ってしまった売り子のように、私を冷たく一瞥し、そして、一言も言わないでその場から立ち去ってしまったのである……。
(直径27.5mの大ドームは、巨大な4本の柱で支えられています。材質は大理石です。)
これは、シュレイマニエ・ジャミイ。
オスマン帝国第10代スルタン、スレイマン1世の命により、トルコ史上最高の建築家と呼ばれるミマール・スィナンが設計した、オスマン建築の最高傑作。1557年の完成である。
このモスクは、旧市側の丘の上にある、金角湾から見て一番映えるモスクでもある。
シュレイマニエ・ジャミイの外観は、↓リンクの一番上の写真の奥の建物。
(写真は、シュレイマニエ・ジャミイの内部。ブルー・モスクと同様、イズニック産のタイルやステンドグラスで飾られていますが、いくぶんすっきりとした内装です。)
http://blogs.yahoo.co.jp/samberasam51/39726329.html
シュレイマニエ・ジャミイの床には真っ赤なカーペットが敷かれていた。
ここは、異教徒は入ることができない。
真ん中の写真は、メッカの方角を示す「ミフラーブ」と呼ばれる窪み。
この方角に向かって、イスラム教徒はお祈りを捧げるのだ。
一番下は、モスクの外にある洗い場。
ここで信者は、手や足を清めて礼拝堂へと入る。
これは、ガラタ橋のすぐそばにある、イエニ・ジャミイ、1663年の完成だ。
このモスクは、鳩がたくさんいることでもよく知られている。
イエニ・ジャミイの規模はブルーモスクには及ばないが、内装は比肩しうるもの。
すばらしいモザイクタイルだ。
こちらはブルーモスクと違って赤いタイルが多用されている。
これは旧市街にあったモスク。
モスクの名前はわからないが、広場には大勢の人が散歩していた。
トルコのモスクの壁や柱は、このような美しいモザイクタイルによって彩られている。
これも恐らくイズニック製のタイルであろう。
イズニックは、かつて、ニケーアと呼ばれ、キリストの三位一体説を認める「ニケーアの公会議」が開かれた町として有名である。
この町が陶器の町となったのは、オスマン帝国時代の15世紀。
イズニック陶器は世界的に有名となり、イスタンブールのモスクの多くがイズニックタイルを使用したといわれている。
イスタンブールには約3200のモスクがあると言われている。
しかし、人口1200万のこの町として、その数は決して多いものではない。
アナトリア中部の町、コンヤでは、人口100万に対して3200のモスクがあるのだそうだ。
次第に西洋化の進むイスタンブール。
モスクの人口比が、まさにそれを表しているといえるのだろう。
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すごい、感激しました。
いずれは行かないといけませんね。
2008/2/10(日) 午後 10:01
中庭側から見たブルーモスクはさらに迫力ありますね。
タイルもひとつひとつ手作りですよね?人間ってすごいもの
つくりますね。感動しました。
おばさま、何もいわずに去ってしまったのはちょっと悲しいですね。
2008/2/10(日) 午後 10:29
アウシュヴィッツの資料大変有難うございました、今年末にはイスタンブール〜パリまでの欧州横断列車一人旅を計画していますので、参考にさせていただきます。今後ともよろしくお願い致します。
[ 団塊の旅人 ]
2008/2/10(日) 午後 10:35
アンダルシアさん、イスタンブールは感激必至な場所ですよ!
2008/2/10(日) 午後 11:13
たかさん、ブルーモスクは外観も内装も完璧です!
タージマハルもそうですが、イスラムの建築というのは、本当に計算し尽されていて美しいですよね。
おばさんの時は、さすがに寒い風が吹いてしまいました。。。
2008/2/10(日) 午後 11:16
mhn62791さん、イスタンブール〜パリまでの欧州横断列車一人旅ですか!壮大な旅ですね〜。
こちらこそよろしくお願いします。
2008/2/10(日) 午後 11:17
さすがのかつてのオスマン帝国の栄光が見てとれますね。
モスク、ケタ違いに装飾など凝ってるし。
必見ですね〜、死ぬまでには(笑)
[ 高橋美香 ]
2008/2/11(月) 午前 0:19
メストさん、さすがオスマン帝国、西洋キリスト教世界を長い間震え上がらせていたことはありますよね。
たぶん、当時はイスタンブールこそが世界の中心地だったのだと思います。
2008/2/11(月) 午前 8:15
わ〜トルコですね!!
そのおばちゃんのお話は、ちょっと残念でしたね。信心深い人だったんでしょうね。
2008/2/11(月) 午後 1:04
りこさん、トルコです!
おばちゃん、がっかりしちゃったんでしょうね〜。
2008/2/11(月) 午後 8:08
私も行きましたが改めて自分が見たより見事な再現を堪能しました。
それにしても、すごい建造と思います・
2008/2/12(火) 午後 9:55
bbさん、イスタンブール行かれましたか〜。
イスラムの建築は本当に見事ですね。
だけど、この元になったのは、ローマが造ったアヤ・ソフィアなんですけどね。
2008/2/13(水) 午前 0:34
本当に素晴らしい装飾ですね。
2008/2/13(水) 午前 0:43
そんな〜、おばちゃんやだなぁ〜
私昔、ロンドンの寺院の前でにこにこ顔のおばちゃんに雑草みたいな花をもらって、ありがとうっていったらお金くれっていわれて、ないよ、って言ったら、そのおばちゃん怖い顔に豹変して、私の手からお花をもぎ取って去っていったのを思い出しちゃいました。
や〜なかんじでしたね、笑える話ではありますが^^
[ ☆chikori☆ ]
2008/2/13(水) 午後 4:23
ベッサさん、素晴らしい装飾でしょう。
2008/2/16(土) 午後 0:27
ちこりさん、それはや〜な感じですね。
でも、そういうこと、よくありますよ。日本人のような愛想笑いをしない人が多いです。
2008/2/16(土) 午後 0:28
ブルーモスクを思い出しながら見ちゃいました。はじめて見たときは、ブルーモスクというんだから外観が青いタイルで覆われているのかと思いました。内部も青ばかりでなく温かみのアルブラウン系も混じっていてとてもよかったです。
[ moriizumi arao ]
2009/2/3(火) 午前 10:26
moriizumi araoさん、ブルーモスク、外観は全然青くないですね。
この建物は、世界の建物の中でも特にいいなと思っているもののひとつです。
全体の形もいいし、中のタイルの色合いもいいですよね。
2009/2/5(木) 午後 11:19
本当に荘厳華麗な雰囲気がよく撮れていますね。 ナイス!
わたしはアヤソフィアに3度行きましたが、いつ行っても感動しました。
蘭州最大のモスクでアホンと語る(蘭州9) シルクロード2万キロ紀行82をアップしたらあなたの記事が紹介されましたので訪問しました。よかったらこちらの記事へ訪問してみてください。お待ちしています。
[ moriizumi arao ]
2012/9/24(月) 午前 5:48
moriizumi araoさん、アヤソフィアはいいですね。コメントありがとうございます。
2012/11/12(月) 午後 10:05