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インド仏教徒の指導者、佐々井秀嶺師の肉声を拝聴する。



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6月7日、日曜日。
東京都文京区にある護国寺の本堂にて、インド仏教徒の指導者であり、不可触民解放のために尽力しておられる佐々井秀嶺師の東京講演が行われました。

佐々井師の日本帰国は師が訪印されて以後初のこと。
44年ぶりの帰国であり、これが最初で最後の帰国となる模様です。

仏教史、世界史に確実に刻まれるであろう佐々井秀嶺師の肉声を聴けるまたとない機会。
大々的な告知がなかったにもかかわらず、500人以上の聴衆がつめかけました。


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護国寺の本堂には、若い女性から白髪の男性まで、幅広い年齢層が集まっていました。 主催者側もこれほどの人数が集まるとは予想していなかったらしく、人波はお堂の外まで溢れんばかりとなり、結局後方の人は外から首を長く伸ばして拝聴するといった有様となってしまいました。 フォトジャーナリスト山本宗輔氏による写真を用いた師の活動紹介がなされ、電脳寺の高山龍智師がお話された後、佐々井師はゆっくりと我々の前に姿を現しました。 ご本尊に拝した後、佐々井師は「帰命一切諸仏」「三帰依文」「五戒」などを唱えます。 「ナモー・タッサー・バガワトー・アラハトー・サンマー・サンブッダッサ〜」 (この上ない真実の悟りを得たみほとけに帰依します) 本堂に集った皆で唱和しました。 そして、師は、「私は佐々井秀嶺と申します」と言って、会場全体に響き渡るようなド迫力声で話し始めました。
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講演は、正味三時間にも及ぶ、長大なものでした。 師は、自らの生い立ちからインドで夢のお告げによりナーグプルへ赴くまで、アンベードカル師と不可触民について、ブッダガヤの大菩提寺の管理権奪還運動、龍樹菩薩の僧院があったとされるマンセル遺跡の発掘についてなど、一気呵成に話し通しました。 74歳とは思えないような力強さ。 佐々井秀嶺という人間の尋常ならざる精神力が、びりびりと伝わってくるような話しぶりでした。 迫力のある講話もなかなかのものでしたが、実は、今回一番面白かったのは、講話の後の質疑応答でした。 講話は、山際素男氏著の「破天」に書かれていた内容が主だったため、私にとっては知っている内容ばかりだったのですが、質疑応答では、その応対の仕方や回答の内容から、書物ではわからない佐々井師のナマの考え方や師のひととなりを感じることができたのです。 これは、とても貴重な時間となりました。 イメージ 5 イメージ 6 その質疑応答の中で、特に印象に残った佐々井師の言葉を下に書き留めます(自分が理解した範囲内で)。 ■いつまでも健康でパワフルに活動しておられるが、その秘訣は? といった質問に対して。 「私の体は健康ではなくボロボロである。けれども、強い信念と使命、自覚があるからこそ乗り越えていける」(医者には行かない。医者は嫌いだ(笑)) ■日本の仏教や、日本の現況を変えるための助言をください。 というような質問に対して。 「人間は生きていくためには、何か信じるものが必要である。日本の仏教は、宗派を超えて一致団結して人々に生きる道を伝えていかなければならない」 ■インドの仏教徒は、瞑想はしないのか? といった質問に対して。 「アンベードカルは瞑想などしなかった。アンベードカルの仏教は闘争仏教。ひとりで瞑想しているだけでは、差別され、虐げられ、強姦され、殺されいる人々を救うことはできない」 「アンベードカルの仏教には小乗も大乗もない。徹底的な利他の心だけがある。アンベードカルは自分の内ではなく、常に外の苦しんでいる人々へ目を向けていた」 「座って瞑想するだけが禅ではなく、戦って行動し続けることそのものが禅であり真言なのである」
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最後に、高山龍智師の号令の下、佐々井師とともに、 「ジャイ!」 と集まった500人全員で拳を突き上げました。 既に1億5千万人まで膨れ上がったといわれるインド仏教徒。 その多くが不可触民からの改宗者です。 数千年も続いたインドの負の遺産が、たった一人の日本人の力によって大きく変えられようとしています。 これは信じられないようなことです。 理屈も何もない。 師の行ってきたことを思うだけで、全面的に平身低頭です。




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    ひとりで瞑想しているだけでは...救うことはできない.心に響く言葉です。自分で行動を起こさなくちゃ宗教も意味ないのですね。そして人間が生きていくには何か信じるもの〜これが難しいんだなあ。猿耳さんにはありますか?

    [ hig*ma7*p ]

    2009/6/10(水) 午前 9:22

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    座って瞑想するだけが禅ではなく、戦って行動し続けることそのものが禅であり真言なのである

    深みのある言葉ですね 。。。 この方のことも初めて知りました 。。。

    貝 ぬ し

    2009/6/10(水) 午前 10:44

  • おぉ!!!さるみみさん行かれてたのですか 私もなんとしても行きたかったのですが無理でした 山本宗輔氏は私がもっとも好きな写真家のひとりで、個人的にも何度か共同行動をしたことがあります(ビルマの活動に取り組んでおられるため)写真展にも何度か行っています 佐々井氏を撮った写真展にも行き、佐々井氏の功績に感動しました 写真集も持っています
    いちばん感動したのは不可触民の集団改宗です
    生の声を聴きたかったのですが、さるみみさんの日記で様子を知ることができ感激です どうもありがとうございます

    lotusrayeighty

    2009/6/10(水) 午後 6:02

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    履歴からきました☆

    インドかぁ・・・

    さるみみさんのブログ
    全部見るのはまだまだ時間がかかりますが、

    また楽しみに来ます!

    [ ☆ピカチュウ☆ ]

    2009/6/12(金) 午後 10:01

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    スーニーさん、ジャイ!!

    さるみみの見た世界

    2009/6/13(土) 午前 0:46

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    紫桜さん、たぶんこの時のことはテレビで放映されると思いますよ。

    さるみみの見た世界

    2009/6/13(土) 午前 0:47

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    ひぐまさん、たとえば、日本にいる普通の人にとって、瞑想は意味のあるものだと思いますが、苦しんでいる人を目の当たりにした坊さんが瞑想なんてするなんてとんでもない、ってことだと思います。
    信じるもの、私もないんですね〜。

    さるみみの見た世界

    2009/6/13(土) 午前 0:51

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    にょんにょんさん、どんな高度な理屈を垂れたとしても、目の前にいる人を救うことができないような宗教ではダメだということなんでしょうね。不可触民が救われるためには、仏教の教義云々よりも、まず仏教に改宗させること。佐々井師は、危機に瀕している不可触民を救うためには、それが最優先だと悟ったのだと思います。

    さるみみの見た世界

    2009/6/13(土) 午前 1:07

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    ロータスさん、生の声を聴けなかったのは残念ですが、今回の帰国で、テレビドキュメンタリーも放映されるだろうし、山本氏も写真展を開催するかもしれないですね。今度ビルマのお話を詳しく聴かせてください。

    さるみみの見た世界

    2009/6/13(土) 午前 1:12

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    ピカチュウさん、ご訪問ありがとうございます。
    また、いつでもいらしてくださいね。
    宜しくお願いします。

    さるみみの見た世界

    2009/6/13(土) 午前 1:13

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    初めまして、妙と申します。
    佐々井師の講演を鶴見で拝聴しましたが、時間制限のため質疑応答が
    ありませんでした。
    内容をご紹介いただきありがとう御座います。重いお言葉ですね。
    合掌

    妙

    2009/6/18(木) 午後 3:09

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    トラバありがとう♪

    やきぶた

    2009/6/18(木) 午後 6:33

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    妙さん、はじめまして。
    ご訪問&コメントありがとうございます。
    本当に貴重なお話を聴くことができました。
    素晴らしい講演でした。

    さるみみの見た世界

    2009/6/19(金) 午前 6:45

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    やきぶたさん、こちらこそありがとうございます!

    さるみみの見た世界

    2009/6/19(金) 午前 6:46

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    ノーベル平和賞がお飾りに思えてしまいました。
    一人の人間がこれほどのパワーを持ち得るものなのか、と驚きました。

    『破天』、600Pと読み応えがありそうですが、早速注文しようと思います。この方が存命のうちに、その人生の一端に触れてみたいと思います。ありがとうございました。

    k3voy

    2009/6/20(土) 午前 6:51

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    K3さん、「破天」ぜひ読んでみてください。
    これほどの人物がまだ日本でそれほど知られていないということが不思議なことですよね。

    さるみみの見た世界

    2009/6/21(日) 午前 0:11

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    貴重な講演を体感されたようで、うらやましいです。
    やはりこれだけの偉業を成し遂げた方は尋常ならざる存在感
    と迫力があるんでしょうね、これだけの方だと講和の内容
    もさることながら、身近に接するそのことがもう貴重な体験
    になるのでしょうね。

    カッツー

    2009/6/28(日) 午後 11:59

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    ナイス害さん、講話の内容よりも、師の存在感と強い信念があることに起因するオーラに圧倒されてしまった感じです。

    さるみみの見た世界

    2009/6/29(月) 午前 0:02

  • ジャパンテンプルモンクです。素晴らしい人ですね、わたしの知る僧侶でやはり日本山妙法寺出身の寺沢淳世上人がいます、かれの菩薩行も素晴らしいですよ、一度しらべてください、ロシアや北欧で活躍しているかも、またかれもインドでながく布教していましたよ。

    [ jap*nte*p*em*nk264* ]

    2011/3/13(日) 午前 10:41

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    ジャパンテンプルモンクさん、初めまして。
    寺沢淳世上人という方は初めて知りました。
    海外で活躍している僧侶はいろいろいるんですね。
    ちょっと調べてみようと思います。

    さるみみの見た世界

    2011/3/15(火) 午後 11:56

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