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剣道具マニア「水心庵」
過去の書庫にも面白いものがあります。適当にのぞいてみてください。

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扇 中啓

能や狂言で使われる扇に
「中啓」と呼ばれるものがあります。
 
閉じた状態でも少し広がった状態の物です。
 
 
イメージ 1
 
武家などでは、儀礼の場での持ち物となっていたようです。
 
日本で発明された扇は
最初は片面貼りだったそうで、
中国に輸出されると、中国で両面貼りに改良され
それが逆輸入されて
日本でも両面貼りになったそうです。
そうすると
紙の厚みが2倍になり
閉じても先が広がった状態になって、
これが「中啓」の始まりだそうです。
 
その後、
閉じても広がらない紙の折り方が開発されましたが、
中啓は、
儀礼用の道具として使われてきたようです。
 
現在でも
能、狂言、歌舞伎いがいでは、
神社の神職や
お寺の住職さんが使っています。
 
 
日常的には見かけない
面白い形の扇です。

小飛出

イメージ 1狐神(稲荷明神)や妖精など、地上を疾風する神を表現した面。
 
耳は無く彩色は肉色。
 
神格は「大飛出」より低い。
 
「小鍛冶」「殺生石」で使用される。
 
 
 
イメージ 2人ならざる者を表現するため、目には銅板を加工してメッキしたものが嵌められている。
 
「大飛出」ほど大きく見開かれていないが、これはこれで大胆な表現ですよね。
 
 
 
 
 
イメージ 3開いた口から覗く歯にも銅板がかぶせてあります。
 
眉や髭の毛書きも、善し悪しが出てきます。
 
これは良い方だと思います
 
 
 
 
今回、この面を入手できたので、秋の油絵は「小鍛冶」で取り組んでみようかと思います。
 
 
 
 

若女

現代の能面師で有名といえば長沢氏春氏でしょう。
能面師で初めて人間国宝になった人です。
 
大正元年12月21日 京都市生まれ。
14歳で面打師「橘清伍」に師事。
江戸初期の作家「河内家重」の作品を愛した。
平成15年4月20日逝去。91歳。
 
奇しくも、河内家重の没年(明暦3年4月20日)と重なる。
 
 
 
 
        若女
 
イメージ 1
観世流が他流派に対抗して、
江戸初期の面打ち名人に作らせた若い女面。
 
  金春流・喜多流は「小面」
 
  金剛流は「孫次郎」
 
  宝生流は「節木増」
 
 
 
 
  小面より少し年上の設定です。
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 2イメージ 3
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
           実はこの面、箱と面裏に「長沢氏春」の銘が入っています。
 
           しかし、真贋に付いては???だと思っています。
 
               作行は悪くないです。品も感じられます。
 
           でも、氏春作というには足りない気がしています。
 
 
イメージ 4イメージ 5
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
面裏の処理も、氏春作としては違う気がします。           箱書きの文字も、勢いが無い気がします。
 
 
お孫さんの長澤重春氏の作品で80万からですので、真作の氏春作なら100万は下らないでしょう。
 
私の思うところでは、最初から贋作として作られたもので無く、作行の良い無銘の面を、
後から誰かが氏春作に仕立てたのではないかと推察しています。
 
 
何れにしても、真作と思って入手していませんので、面そのものの出来として気に入っています。
 
 
 
 

大飛出

                       好きな造形の能面の一つです。
 
 
イメージ 1
 
                           大飛出 (おおとびで) 
 
                      眼が飛び出している事から名付けられた。 
 
                昔は「飛天」 と書かれ、天を風のごとく飛ぶ神霊を表している。 
 
             目を大きく見開き、口を大きく開いている様は、猛々しい神威を表し、 
 
                       金泥彩色は、神性を強調している。 
 
      世阿弥の「申楽談義」では、雷神と成った菅原道真公の表情を写した面とも言われている。
 
 
                  「嵐山」「賀茂」「国栖(くず)」などの後シテに用いられる。 
 
 
 
「嵐山」
 
 嵯峨天皇の勅命で臣下が嵐山へ桜の咲き具合を見に行きます。
嵐山に着くと老夫婦が現れ、桜の木陰を掃き清め花に祈念しています。
そこでその謂れを訪ねると、この桜は吉野から移されたもので、木守、勝手の二神が守護する神木であり、
我々こそがその神である、と告げ、再開を約束して雲に乗って吉野の方へ飛び去る。
 その後、蔵王権現の末社の神が現れ、桜の由来を語り、舞でもてなしていると、木守、勝手の二神が神の姿で現れ舞楽を奏でる。続いて蔵王権現も現れ(このとき大飛出が使われます)民を助け国土の守護を誓い、御代を祝福します。
 
 
 
 
 
今回入手したこの面は、左頬と下顎に、彩色の剥がれが見られます。
 
イメージ 2
イメージ 3
 
いずれ補修をしなければ、と考えています。
 
正式な補修方法は判らないので、絵画の修復の技法でやってみようかと思っています。
    

癋見(べしみ)

「べしみ」と言う面があります。
 
鬼神面の一種になります。
 
「べしみ」は、口をへの字にする「へしむ」の名詞形です。
 
 
 
 
イメージ 1
 
                            大癋見(おおべしみ)
 
              全てを威嚇するかのような大きな目や鼻の造形に特徴があります。
 
                 「鞍馬天狗」「大会」などで、天狗の役に使われます。
 
「大会(だいえ)」
 
 鳶に化けて都見物中に捕らえられた天狗。
 僧に命を助けられますが、命の恩人の僧の願いで、釈迦の説法の場面を魔力で再現してみせます。
 しかし、仏法を冒涜したとして、帝釈天に散々痛めつけられます。
 
 
 
 
 
 
イメージ 2
 
                              小癋見(こべしみ)
 
               口を一文字に引き結び、力を内在させた地獄の鬼神を表現した面。
 
                      「鵜飼」「野守」などで使われる。
 
                     「鵜飼」では閻魔大王の役で使われます。
 
 

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