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能や狂言で使われる扇に
「中啓」と呼ばれるものがあります。
閉じた状態でも少し広がった状態の物です。
武家などでは、儀礼の場での持ち物となっていたようです。
日本で発明された扇は
最初は片面貼りだったそうで、
中国に輸出されると、中国で両面貼りに改良され
それが逆輸入されて
日本でも両面貼りになったそうです。
そうすると
紙の厚みが2倍になり
閉じても先が広がった状態になって、
これが「中啓」の始まりだそうです。
その後、
閉じても広がらない紙の折り方が開発されましたが、
中啓は、
儀礼用の道具として使われてきたようです。
現在でも
能、狂言、歌舞伎いがいでは、
神社の神職や
お寺の住職さんが使っています。
日常的には見かけない
面白い形の扇です。
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能面
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現代の能面師で有名といえば長沢氏春氏でしょう。
能面師で初めて人間国宝になった人です。
大正元年12月21日 京都市生まれ。
14歳で面打師「橘清伍」に師事。
江戸初期の作家「河内家重」の作品を愛した。
平成15年4月20日逝去。91歳。
奇しくも、河内家重の没年(明暦3年4月20日)と重なる。
若女
観世流が他流派に対抗して、
江戸初期の面打ち名人に作らせた若い女面。
金春流・喜多流は「小面」
金剛流は「孫次郎」
宝生流は「節木増」
小面より少し年上の設定です。
実はこの面、箱と面裏に「長沢氏春」の銘が入っています。
しかし、真贋に付いては???だと思っています。
作行は悪くないです。品も感じられます。
でも、氏春作というには足りない気がしています。
面裏の処理も、氏春作としては違う気がします。 箱書きの文字も、勢いが無い気がします。
お孫さんの長澤重春氏の作品で80万からですので、真作の氏春作なら100万は下らないでしょう。
私の思うところでは、最初から贋作として作られたもので無く、作行の良い無銘の面を、
後から誰かが氏春作に仕立てたのではないかと推察しています。
何れにしても、真作と思って入手していませんので、面そのものの出来として気に入っています。
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好きな造形の能面の一つです。
大飛出 (おおとびで)
眼が飛び出している事から名付けられた。
昔は「飛天」 と書かれ、天を風のごとく飛ぶ神霊を表している。
目を大きく見開き、口を大きく開いている様は、猛々しい神威を表し、
金泥彩色は、神性を強調している。
世阿弥の「申楽談義」では、雷神と成った菅原道真公の表情を写した面とも言われている。
「嵐山」「賀茂」「国栖(くず)」などの後シテに用いられる。
「嵐山」
嵯峨天皇の勅命で臣下が嵐山へ桜の咲き具合を見に行きます。
嵐山に着くと老夫婦が現れ、桜の木陰を掃き清め花に祈念しています。
そこでその謂れを訪ねると、この桜は吉野から移されたもので、木守、勝手の二神が守護する神木であり、
我々こそがその神である、と告げ、再開を約束して雲に乗って吉野の方へ飛び去る。
その後、蔵王権現の末社の神が現れ、桜の由来を語り、舞でもてなしていると、木守、勝手の二神が神の姿で現れ舞楽を奏でる。続いて蔵王権現も現れ(このとき大飛出が使われます)民を助け国土の守護を誓い、御代を祝福します。
今回入手したこの面は、左頬と下顎に、彩色の剥がれが見られます。
いずれ補修をしなければ、と考えています。
正式な補修方法は判らないので、絵画の修復の技法でやってみようかと思っています。 |
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「べしみ」と言う面があります。
鬼神面の一種になります。
「べしみ」は、口をへの字にする「へしむ」の名詞形です。
大癋見(おおべしみ)
全てを威嚇するかのような大きな目や鼻の造形に特徴があります。
「鞍馬天狗」「大会」などで、天狗の役に使われます。
「大会(だいえ)」
鳶に化けて都見物中に捕らえられた天狗。
僧に命を助けられますが、命の恩人の僧の願いで、釈迦の説法の場面を魔力で再現してみせます。
しかし、仏法を冒涜したとして、帝釈天に散々痛めつけられます。
小癋見(こべしみ)
口を一文字に引き結び、力を内在させた地獄の鬼神を表現した面。
「鵜飼」「野守」などで使われる。
「鵜飼」では閻魔大王の役で使われます。
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