追い星

夏季は鮎、ブログは開店休業

全体表示

[ リスト ]

スペクトラムアナライザーという電波を見る道具。職場で壊れているから捨てるというのをもらってきた。
イメージ 1
アドバンテスト製で20年ほど前の機種だが、8GHzまで測定できて分解能もなかなか良い。アマチュア用には十分な特性。
画面は映るのだが、測定すると周波数が20MHzくらいずれていて、かつ揺らいでいる。狭いスパンでは使い物にならない。ローカルのシンセサイザの問題らしいと推測は付くもののさてどうしたものか?
測定器掲示板http://je6lve.tom-system.com/bbs/dlight.cgiを見つけ、ここでSOSを出すと、JA2PJF/1 原さんがマニュアルを見せてくれるとありがたいお言葉。早速お願いしてデータをいただいた。
ブロック図が載っていて、シンセは6個のPLLから成っている。直せるかはともかく故障箇所は切り分けられそうだ。まずは蓋を開ける。
イメージ 6
 
イメージ 7










裏の4隅のねじをはずすとカバーがはずせて中身が現れる。
上面
イメージ 8
中二階
イメージ 9
下面 ここが目指すLO部
イメージ 10

蓋を開けてプロービング 右はプローブ
イメージ 3イメージ 2
区切られた部屋がそれぞれシンセになっている。線を切って信号を取り出すのは面倒なので、右の写真のように同軸の先を2cmほど出してプローブにする。これをスペアナにつないで発振周波数を調べます。
写真ではプローブの金属部がむき出しだが、実際にはテープを巻くなりして絶縁すること。やらないとショートして物を壊します。
スペアナが無い場合はどうする?普通は無いですよね。各シンセの周波数は400MHz帯なのでゼネカバの受信機を使ってチェックしましょう。
シンセサイザ部のブロック図です。
イメージ 4
チェックの結果VHF帯の5組のシンセはどれも正常でした。結局最上位のループのロックはずれとの結論に至りました。
最終のローカルオシレータはYIG発振器(YTO)を使ってますがこの初期値が最終値からある程度以上離れているとロックできないのです。このためYIGの初期値を許容範囲(数メガヘルツ?)以内にしてやる必要があります。
どうやるの?マニュアルを見るとこのやり方が5.3章に書いてありました。
経時変化でYTOがずれてしまう事故はありそうなのでマニュアルから抜粋します。
結局、これだけではんだこても使わず、部品の交換もせずに生き返りました。

・概要
YTOをフリーラン(PLLOFF)して0Hz,3.5GHzを交互に受信し、YTOのずれが1MHz以下になるまで追い込み、この補正データをEEPRPMに記憶させます。
 
・準備
3.5GHzの信号源(無い場合は430MHz帯送信機を437.5MHzにセット 8倍高調波を使います.FM機でOK)。最初に高調波が受信できるかチェックしておくと良い。広いスパンなら受信できる。
・手順
(1)(2)−3.5GHz、−20dBm(−60dBmくらいでも大丈夫)の信号をスペアナに入力する。
430MHz帯送信機を使う場合はスペアナに短い(10cmくらい)のアンテナをつなぎ高調波を受ける。直接つないではだめ。スペアナを壊します。
(3)PRESETキーを押した後、本体キーでCENTER FREQ ...0Hz、FREQ SPAN..100MHzに設定
(4)SFIFTと5キーを押す。パスワードを聞いてくるので94284を入力する。
(5)画面YTO TUNEを押し画面PLL ON/OFFでPLL OFFにする
(6)画面0MHz ADJを押し、信号がセンター(+-0.5目盛り以内)に来るようダイヤルを回します。
(7)画面CENTERを押し3.5GHzをキー入力する。
(8)画面3.5GHz ADJを押し、信号がセンター(+-0.5目盛り以内)に来るようダイヤルを回します。
(9)画面SPANを押し10MHzをキー入力
(10)画面3.5GHz ADJを押し、信号がセンター(+-0.5目盛り以内)に来るようダイヤルを回します。
(11)画面CENTERを押し 0Hzとキー入力、受信周波数を設定する。
(12)画面0MHz ADJを押し、信号がセンター(+-0.5目盛り以内)に来るようダイヤルを回します。
(13) (7)から(12)を繰り返し0MHzと3.5GHzの信号が+-1目盛り(1MHz)以下になれば終了
・結果のEEPROMへの書き込み
(14)SHIFTキーを押し、MARKER ONキーを押します。10秒ほど後に"All Copyed RAM to Return"と出たら書き込み終了です。
(15)画面PLL ON/OFFをONに、画面RETURN、RETURNで終了。
0Hz,3.5GHzが正常に測定できているかチェックしてください。
正常画面 10KHzスパンでもちゃんと見えてます。
イメージ 5
 
情報をいただいた各位にお礼申し上げます。
 
 
 

この記事に

閉じる コメント(6)

顔アイコン

追い星さん、はじめましてR3265と同系のR3365を使ってるんですが最近fc±50KHz辺りと±200kHzにスプリアスが出てきてるのを発見。電源の不良と考えてるんですが、その電源の位置はわかってるんですが何処をどう外せばたどりつけるのか、ご教示頂ければ幸いです。上面のシールドされて基板までは外せたんですが
よろしくお願いいたします。

2013/4/4(木) 午後 10:32 [ mas*r50** ] 返信する

顔アイコン

mas*r50**さんこんにちは。私が分解したところまでの写真をブログにアップしました。いろいろねじをはずしましたが覚えてません。電源またはPLL系にスプリアス成分が乗っていると思うので、怪しいところを外部電源にしてみると切り分けできるかも知れませんね。がんばってください。

2013/4/5(金) 午後 1:18 [ 追い星 ] 返信する

顔アイコン

追い星さん、お手数お掛けしました、試行錯誤しながら
分解していきます。

2013/4/5(金) 午後 10:17 [ mas*r50** ] 返信する

顔アイコン

tk8*ft*00 さん、こんにちは。
マニュアルのデータは人からいただいたものなのですが、絶対に再配布をしないことが条件になっています。ブログに記したように測定器掲示板でSOSを出されてはいかがでしょうか。お役に立てず申し訳無いです。

2013/5/7(火) 午後 1:29 [ 追い星 ] 返信する

顔アイコン

TR4172 の修理に精魂使い果たし、グロッキー気味。 参考にならないかと見せてもらいました。 R3265に 互換性ある トラゼネは あるのだろうかとか? R3265 素晴らしい 機種ですね

2016/10/6(木) 午後 9:46 [ mak*85*s ] 返信する

顔アイコン

> mak*85*sさん
しばらく休業中だったので返事が遅れました。トラゼネのことは詳しくないのですが、この手のスペアナの構成は似ている(もとはHP?)ので類似のものが使えるような気がします。
最近は画面コピーのしやすさからR3273を使ってます。

2016/11/27(日) 午後 4:04 [ 追い星 ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


みんなの更新記事