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脳と心とブッダの悟り 最古の都市、チャクラ・シティの民 をアップしました。
 
イメージ 1
ロシア南部、アルカイムで発掘されたアーリア人最古の都市遺構再現図
およそ紀元前1600年頃のものと言われ、見事に車輪のデザインと重なり合う
 
インド・アーリア人の祖は、現在のウクライナ西部、北コーカサス地方の平原地帯にその源を発すると言われる部族集団でした。
 
彼らは紀元前2000年頃にスポーク式車輪を開発し、その車輪を駆って少しずつ移動と定住を繰り返し、およそ500年をかけてカイバル峠に到達しインド亜大陸に侵入しました。
 
彼らは現在のヨーロッパ人種と同じ白人でした。というよりも同じ母集団から現代ヨーロッパ人種は生まれました。言語学的にインド諸語とヨーロッパ諸語はインド・ヨーロッパ語族としてひとまとめにされますが、このインドとヨーロッパという地理的隔離をつなげたのがアーリア人の東征だったのです。
 
広範囲に広がるヨーロッパ諸語がインド語と同じルーツを持つという事自体が、アーリア人の文化的優位性が如何に大きかったかという事の証拠でもあります。
 
この肌の白いアーリア人が数千キロの旅路の果てにたどり着いたインドにおいて、出会ったのは肌の黒い先住民ダーサ(ダスユ)たちでした。
 
リグ・ヴェーダの中には、これら肌の黒い『野蛮人』たちといかに戦い、征服し、奪っていったかが、これでもかこれでもかと書き連ねてあります。
 
その侵略し、略奪する勝者アーリア人を象徴するのが、黄金のラタ戦車に乗り、全軍を指揮し、高らかに敵を打ち破るインドラ神です。
 
「神の力にものみな揺らぎ、ダーサのやから(アーリア人の敵、先住民)影ひそむ。異部族びとの蓄えを奪いて取りぬ、勝ち誇る、賭けの巧みをさながらに。その神の名はインドラ天」
「罪に汚れし諸人は、いつしか彼の弓の的。奢れる者は彼の敵。アリアン族に仇をなす、ダスユ(先住民、悪魔)もあわれ彼の犠牲。その神の名はインドラ天」
辻直四郎訳。
 
リグ・ヴェーダを通読して思うのは、これは典型的な部族神の神話だな、という事です。私は以前ブロガー版 宗教とは何か? で、
 
「歴史的に見て、宗教が世界平和や人類みな兄弟などとその『普遍』を標榜するようになったのは、ここ最近ほんの100年ほどの出来事に過ぎない。
宗教本来の姿とは、その信仰を共有する特定の集団、つまり氏族・部族・民族、階級、組織が持つ排他と利己という目的意識を強化し、その欲望を推進するために常に原動力として機能するものだった。」
 
と書きました。その正に排他と利己の衝動を擬人化した者こそがインドラなのです。結局のところ、アーリア人がインドラ神を崇めるという事は、侵略し、征服し、略奪する「自分」を崇めていたに過ぎません。
 
紀元前1500年に起きたアーリア人によるインド侵攻。そこでは、物質文明、特に武力において抜きんでていた白人種によって、武力において劣った有色人種が征服され、支配されていくという構図がありました。
 
その結果生まれたのがヴァルナ、すなわち肌の色を基準とした支配・被支配の構造、カースト・システムでした。
 
私はこのプロセスに、1492年、コロンブスが新大陸アメリカを「発見」する事によって象徴的に切り開かれた、大航海時代以降の世界史を重ね合わせてみる事を提案します。
 
西欧人という、物質文明、特に武力において抜きん出ていた肌の白い人々が新世界を発見し、侵略し、殺戮し、略奪し、そして白人優位の支配体制を敷いていったプロセスは、そのまんま、紀元前1500年にインドで起きたアーリアン・インパクトの再現と言えるでしょう。
 
古代インドで生まれたヴァルナのカースト・システムとは、近世・近代におけるアメリカの黒人奴隷システムであり、南アフリカのアパルトヘイトであり、オーストラリアの白豪主義であり、インドにおける植民地支配であり、その他およそ西欧人によって発見された諸民族・諸地域において起こった、白人優位の支配体制とまったく軌を一にしています。
 
この西欧人による世界征服において、キリスト教の神が重要な役割を担った事も忘れてはならないでしょう。彼らは正に神の名において世界を侵略し、支配しました。その姿は何とインドラ神に酷似している事か!
 
その名残は、キリスト教原理主義に支持され、イラクやアフガンに宣戦布告するに当たって神のご加護を祈るブッシュ大統領の姿に明確に表れています。
 
彼らにとって聖書の神とは、正に自己の正義を保証しその勝利を推進する「利己」の代弁者に他ありません。
 
神を崇める者は、しばしば「自分」を崇めているのだという普遍的な真理が、そこに如実に示されているでしょう。
 
話を元に戻します。インドラ神が乗るラタ戦車の車輪は、いわば転輪「武王」の破壊と征服の車輪でした。それが、どのようなプロセスを経て、ブッダの英知を象徴する聖法の車輪へと変化・発展しえたのでしょうか。
 
ここにこそ、インド思想4000年の深み、その神髄があります。
 
 
この記事は、ブロガー版脳と心とブッダの悟りと連動しています。
 
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