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3月17日のNY株式ダウ平均の終値は前日比178.73ドル、2.48%上った。これで、10日以降の6営業日のうちの5日が上昇となったわけで、かなり注目すべき動きである。
とくに17日の上げは、2月のアメリカの住宅着工件数が前月比で22.2%の増加となったという、実需面の回復のニュースを材料としているだけに、これまでと違う色彩がある。
最近のNYダウは、今年1月2日の9034.69ドルをピークとして下降傾向をたどり、3月2日に6763.29ドルと11年4ヶ月ぶりに7000ドルを割り込み、さらに9日には6547.05ドルにまで落ち込んだ。1月2日からの下落幅は2487.64ドル、下落率は27.5%であった。この2日の終値に対し17日の終値7395.7ドルは848.65ドル、12.96%の上昇となる。
グラフを描くと、一応、相場はこの2日に谷を形成したかたちになっている。
その背景として、あるいは住宅不況も底に近づいたか、という観測などがあるほか、バーナンキFRB議長が16日に、景気はまだ底を打っていないという留保条件付きではあるが、今回のきびしいリセッションも2009年末には終わるだろうとの楽観論を述べたことも影響しているようだ。
FRB議長があえてこういった楽観論を打ち出したのは、一般の不安心理を払拭しようという意図もあっただろうが、金融破綻のピークが過ぎたのではないか、という中央銀行としての状況判断があったためであろう。
いずれにせよ、景気は下降局面にあっても絶えず動いており、その間に摩擦を伴いながらも在庫調整を中心に調整が進行しているわけで、時間の遅い早いはあっても、また行き着く先の深さはとにかくとして、底に向かっていくことは間違いない。
その意味で、全体として不況が深化している中で、反転を意味するかも知れないような指標の出現には、十分に注意を払う必要がある。
誤解がないように付け加えておくが、私は株式相場、とくにNY株式が完全に底を打ったと主張しているわけではない。ただ、昨日の、あるいは昨日までのNY市場の動きを見てのとりあえずの感想をお伝えしておく次第である。(この項、終り)
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