文太郎の日記帳

景気、財政赤字、国際経済、政治・政局、世界情勢、日米関係など現代の諸問題を広い視野で解明します。

エコノミストの時評

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 今回の「診断録」は、取り上げたいテーマが複数あったので、これまでの例とは違うが、標記の二つのテーマについて、さしあたり簡単なコメントをしておきたい。
 
 まずハンガリーについてだが、この数日のマスコミで大きく取り上げられているように、同国の債務償還問題について大きな疑問が浮上し、その影響で、またまたユーロが売られ、また6月4日以来、NYはじめ世界の株式市場で株価が大幅に下落した。
 この問題については、ハンガリーの政府当局者の一人(新政府のスポークスマン Peter Szijjarto 氏)が4日に、「ハンガリー経済は極めて深刻な状態にあり、政府がデフォルト(債務支払不能)に陥るとの恐怖(specter 、幽霊)も誇張ではない」(NYタイムス電子版、6月6日)と無配慮に語ったことが市場にショックを与えた。この談話には、自国民への警告の意味が込められていると言われるが、いかにも不用意である(その後に政府はこういう見方を全面的に否定している)。
 
 しかし、なによりも大事なことは、ハンガリーはEU(欧州連合、27ヵ国)の一員ではあるが、共通通貨ユーロを採用している通貨同盟(EU加盟国のうちの16ヵ国)の参加国ではなく、その通貨はフォリントだということだ。したがって、ハンガリーの信用不安は直接的にはフォリントの相場に影響するが、理論的にはユーロのそれには直結しない。どうも、市場にはその点についての誤解があるようだ。
 マスコミでも、例によって日経は、「市場参加者が不安視しているのは、通貨は一つなのに財政政策が各国ばらばらというユーロの構造問題」と、ハンガリーがユーロ圏の国であるかのように誤って書いている(同紙、6月8日5面)。
 
 もっとも、もしハンガリーがデフォルトになれば、同国に債権を持つ独仏などユーロ圏の銀行が大きな損失を被る可能性はあり、その意味でユーロ圏がこの問題と無関係とは言えない。
 しかし、ハンガリーの財政赤字比率(対GDP)は2009年には4%、与党副党首のKosa 氏の推定では10年のそれは7.5%で、ギリシャよりかなりすくないし、それに「ハンガリーは現在、IMFの指導下で経済改革の過程にあり、必要な場合には20億ドルの追加融資を受けられる」(NYタイムス同上)。したがって、当面デフォルトの危機は避けられそうである。
 加えて、ユーロ圏の財務相会議は7日、4400億ユーロの新セーフティ・ネットを創出するプランを検討したと伝えられる(NYタイムス電子版、7日)。市場の冷静で賢明な対応が期待される。
 
 次に民主党の新首脳部人事について。閣僚人事は本日(8日)最終決定されるが、すでに決まった顔ぶれを見ると、新首脳部のキー・パーソンは仙石由人官房長官と枝野幸男幹事長のようだ。政策的にも、党運営の点でも、実質的に切り盛りするのはこの二人と見た。
 とくに枝野幹事長の役割は非常に大きいと思われる。私は7日夜9時のNHK・TVで枝野氏へのインタビューを視聴したが、予想以上に彼に好感を持った。
 彼の登場は、まず小沢前民主党幹事長との違いを際立たせる。小沢氏は人物としての魅力があり、また政治巧者、選挙上手 であったかも知れないが、よく言われているように独裁的かつ秘密主義であり、インタビューなどを見ても仏頂面で無愛想である。
 これに対して、枝野氏は「透明な党運営」を公約し、見た目も明るく、言うことも明快、論理的で懇切丁寧である。今後についてはわからないが、すくなくとも当面、これだけでも民主党は変ったとの強い印象を与えられるだろう。
 
 それに枝野民主党新幹事長と大島自民党幹事長を比較すると、討論などでは自民党側は圧倒的な劣勢に立つだろう。実際、本人には悪いけれども、大島氏はかねて自民党内からも「悪代官役にそっくり」などと揶揄されているように、見た目にもよくないし、言うことも紋切り型で後ろ向きである。かねて党内に、執行部の全面刷新論が叫ばれたのも故なしとしない。
 参院選に入ると、当然幹事長同士の討論の機会(テレビその他での)が多くなると思うが、今のままでは、その回を重ねる度に自民党は票を減らすように思う。自民党は今からでも、それこそ「表紙を替える」ことを考えた方がいいのではないか。
 
 その政党支持率のその後を各新聞社・通信社・放送局の世論調査で見ると次の通りである(単位は%、括弧内はそれぞれの機関の前回調査での数字)。
 ☆毎日新聞。民主28(17)、自民14(17)、公明4(4)、共産2(2)、社民2(2)、国民新0(0)、みんな8(9)
  ☆ 共同通信(東京新聞、6日による)。民主36.1(20.5)、自民20.8(21.9)、公明2.4(4.4)、共産4.0(2.0)、社民4.0(4.5)、国民新0.3(1.1)、みんな8.3(10.5)。
  ☆NHK(ただし前回の調査結果は電子版でも不分明で認識出来ず)。
民主30.7、自民17.0、公明3.8、共産2.8、社民1.8、国民新0.4、みんな1.9。               
                                          (この項 終り)

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