文太郎の日記帳

景気、財政赤字、国際経済、政治・政局、世界情勢、日米関係など現代の諸問題を広い視野で解明します。

現代短評

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どの党に投票すべきか

 総選挙の投票日が目前に迫り、マスコミはますます「自公両党の圧勝」という予測を強めている。では、その場合に私たちはどの党に投票するのが望ましいか。少なくともその点についての私の選択を述べて参考に供し、かつ同調をすすめたい。
 私の選択は、「自民、公明、維新の3党以外の党に投票すること」である。その目的は、この3党が衆議院で3分の2以上の多数を獲得することを阻止することにある。この3党は、3党で連携すれば3分の2を形成できると考えれば、連立であれ、政策ごとの合意であれ、3党で協調することはほぼ間違いない。そうなれば、3党が合意した法案は、たとえ参議院で否決されても、衆議院で3分の2以上の多数で再可決すれば成立させ得るからだ(憲法第59条2項)。

 仮に、この3党が推進するであろう政策、それに必要な法案が妥当であれば、3党協調は法案の成立とそれによる政策の執行を容易にし(いわゆる決められる政治の実現)、政治の安定に寄与するだろう。
 ところが、安倍自民党が推進しようとしている中心的な政策は、「デフレからの脱却」を唱えつつ、実際にはインフレを招来する政策(当「診断録」11月24日号参照)である。また、一方では「中国・韓国・ロシアとの関係を改善する」と公約しつつ、他方では尖閣諸島を「守るための公務員の常駐や、周辺漁業環境の整備や支援策を検討し、島・海域の安定的な維持管理に努める」としており、結果としては、現状の変更を敢えてすることで、中国との関係をさらに悪化させる公算が大きい(「診断録」12月12日号)。わが国が尖閣諸島の領有権を守り、主張し続けることは当然だが、同時に、グローバル経済の下、中国との経済関係を正常・良好に保つべく努力することが国益である。自民党の公約は、この点で国益を損なう恐れがある。

 自民党は安全保障政策では、米国との協調を強めることが大前提だと主張し、そのために集団的自衛権の行使を明確化すると公約している。
 しかし、日米両国の安全保障面での協調はすでに日米安保条約によって確保されている。ところが安倍自民党総裁は、攻撃を受けた米国の船や軍を自衛隊が助ける(集団的自衛権の行使により)ことができなければ、「その瞬間に日米同盟は終る」といった誤った認識に立って、日本国の対米従属をさらに強めようとしている(「診断録」12月12日号)。
 こうした安倍氏の日米関係についての基本姿勢は、「戦後体制からの脱却」(私見では、それは「対米依存からの脱却=真の独立の達成」でなければならない)を名目に現行憲法を改正しようとする自民党の“ナショナリズム”の欺瞞性を示している。
 安倍自民党はまた、憲法を改正して自衛隊を国防軍に改めると公約している。しかしこの国防軍は憲法改正後に設置されるもので、いまの尖閣危機に対応するものではない(あたかもそのためのものであるように思わせているが)。また、安倍自民党のような対米従属型政権がつくる国防軍は、現在の自衛隊より真の自衛力(米国の、ではなく日本自身の)が強化されるかどうか疑わしい。

 公明党は、以上のような自民党の政策を基本的に支持し、総選挙後において自民党と連立することを自明のこととしている。ただ、集団的自衛権の行使と国防軍の設置については慎重論を唱えているが、過去の歴史が示すように、公明党は自民党と決定的に対立し、さらには訣別する決意と用意はない。
 維新の党は、表だっては自民党を批判しているが、いざとなれば自民党と連立するつもりである。現に石原同党代表は12月10日に東京都内で行った街頭演説で、「自民党が(衆院選で)過半数を取りそうだ。そうしたら憲法を変えよう。私たちも賛成する」と述べた(東京新聞Web、11日)。この発言は、憲法改正を口実に、自民党との連立をアピールした石原氏の一種の運動(一時は、うまくいけばこの連立政府の首相となることを目論んでいたと見られている)であろう(注)。

 (注)本当に自民党の憲法改正に賛成ならば、石原氏はなぜ自民党と国会議員を辞めたのか。同氏は1989年の自民党総裁選に、亀井静香、平沼赳夫、園田博之氏らの推薦で出馬して敗北、それが伏線となって、95年に突如国会議員を辞職した(と私は見る)。
 なお、95年に石原氏は国会議員在職25年の表彰を受けると同時に議員辞職をしている。因みに小泉純一郎元首相はこの25年表彰を辞退している。

 以上のような理由で、私は自民・公明両党が合わせて衆院議席の3分の2以上、あるいはそれ近くの議席を得ることを阻止することが望ましいと考える。それに成功すれば、自公あるいは自公維新連合の政権が野党あるいは参議院で有効なチェックを受けることが可能になる。
 それには、小選挙区においては、自民、公明、維新の各党のいずれかの候補者とそれ以外の党の候補者が当落線上で競り合っているような場合には、後者が本来は自分が支持する党の候補者でないとしても、その候補者に1票を投ずることが望ましい。比例区においては、以上の3党以外の党に投票することが望ましい。

 たしかに、マスコミによって自民党の圧勝が予想されればされるほど、かなりの数の有権者はこんどの総選挙に白けた気分になり、棄権したくなるだろう。現に、読売新聞の調査によると(同紙、15日)、「衆院選に関心がある」との回答は82%で、前回2009年衆院選の投開票直前の調査と比較して10ポイント減、「投票に必ず行く」という人は71%で前回より8ポイント低かった。また、期日前投票を済ませた有権者は全国で255万1159人で、前回衆院選の同一期間と比べて50万人(16%)も少なかった。これらの数字は、有権者の熱気が前回衆院選の時に比べて冷めていることを示すものだろう。
 このままでは、今回の選挙では棄権する有権者が増えると予想される。たしかに棄権も一つの政治意思の表現だが、日本のためには棄権するよりも、上述したような私の提案に同調してもらった方が有益だと思う。(終り)


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