|
6月最初の取引日・3日(月)の東京株式は、日経平均が512.72ポイント、3.72%の大幅安(今年3番目の大きな下落幅)となり、5月22日の高値15627.26ポイントからの下げ幅とその率は、2365.44ポイント、15.1%に達した。3日の終値13261.82ポイントは4月18日以来の安値である。
しかし、3日の終値の位置づけは、1部上場株式の時価総額を元に算出され、日経平均より偏りが少ない東証株価指数(TOPIX)についてみるといっそう明瞭になる。すなわち、3日のTOPIX終値は前日比38.83ポイント、3.42%安の1096.95ポイントで、4月5日の1066.24ポイント以来の1100ポイント割れとなったのである。その4月5日は、黒田日銀総裁がいわゆる「異次元の金融緩和」方針を公表した翌日で、これ以後は5月22日の1276.03ポイントまで、株価(TOPIX)は209.27ポイント、19.6%の急上昇を遂げたのだった。その上昇分が5月24日、27日、30日、6月3日の大幅安で吹き飛んでしまったわけだ。
つまり、黒田日銀の大金融緩和(本当は放漫金融)とそれがもたらす円安を背景にバブル的に急上昇してきた株価が、5月23日以来の暴落で完全に“元の木阿弥”となったのである。
6月3日の株価大幅安の背景には、前週末(5月31日)におけるNY株式の大幅安があるが、この日のダウ平均株価の下落率は1.36%、S&P500の下落率は1.43%で、3日の東京市場の株価下落率(上述のように日経平均は3.72%TOPIXは3.42%)はそれを遙かに上回る。つまり、3日の東京株式の大幅安は、基本的には5月23日以降の株価下落トレンドの中で起きた日本独自の下げである。
それに、5月22日までのバブル的上昇期においては、前日にNY株価が下落していても東京株価が上昇することが何回かあったのである。
明4日以降の東京市場の株価は、続落の可能性がある一方で、いったん回復に転ずる可能性もなしとしない。しかし、とにかく、黒田バブルはほぼ完全にはじけたのだ。今後、株価が回復する場合でも、最近までのようなブームの再現はないであろう。
市場にも、その点を冷静に見てとる意見がある。ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役は、足元の相場は「調整局面というよりは下落相場の始まりと見ている」として、「ここまで下げが拡大すると、高値水準で日本株を買った投資家の戻り待ち売り(株価の戻りすなわち反騰を待って持ち株を売り抜けることー引用者の加筆)が上値を抑えるため、『アベノミクスを背景とした日本株市場の祭は終わった』との認識を示した」(Bloomberg、3日)。
それにしても、昨年までの円高や、昨年末以降の円安や株高を、いつもその日の大ニュースとして伝えてきたNHK・TVが、3日午後7時のユースでは同日の株価大幅安を5番目か6番目のニュースとして極めて地味に報道していたのには驚いた。これは、“株価大幅下落のニュースを派手に伝えると民心を不安に陥れるのでは”、という考慮から意図的に控えたためか?あるいは政府・日銀に遠慮したためか?(終り)
|