|
最近不況でネット難民だの派遣切りだの 他人事ではないな話にある日のことを思い出した・・・
もう10年以上前の話ですが、昔オンボロアパートで一人暮らしをしていた時の事です。
私は安月給でお金は無かったのですが、無いは無いなりに何とか生活してました。
小さなプランターで野菜を作ったり、田舎なので田植えを手伝ったりしてお米をもらったりして・・・
私の隣の部屋には 当時50代くらいのお父さんと5〜6歳位の女の子が暮らしていました。
お隣さんは何をしてるのかは判りませんでしたが 何時も静かな生活をしてるな。。。と
それくらいしか思ってませんでした・・・
お父さんとは会えば挨拶する程度でしたが、娘さんとは仕事から帰ってくるとよく話してました。
何時も娘さんは小さいのに洗濯場で洗濯をしていたので、
ある日思い切って「お母さんは?」と聞くと
女の子は 「私を産んですぐ死んじゃったの。だからお母さんはいないの・・・」 といってました。
いつだったか、夕方、に女の子が一人さびしそうだったので
「今日もお父さん遅いの?」
「・・・うん。でも大丈夫、慣れてるから・・・」とはなしたことがありました。
女の子のお腹は「グーー」となりましたが我慢しているようだったので
「あれ?○○ちゃん、お腹空いてるんでしょ?待ってて」
「・・・うん・・・でも、お父さんが帰ってこないとご飯食べれないから。
私が食べちゃうとお父さん一人になっちやうから待ってるの」
私はちょっと切なくなってしまった。
こんなにものが豊富にある時代にお腹をすかせている子がいるなんて。。。
私は自分の部屋から残りのご飯で作ったおにぎりをもっていってあげました。
女の子は喜んで食べましたが半分お父さんにあげるんだと残していたので
お父さんの分はまた作ってあげるからだから全部食べていいんだよって言ってあげると
凄い勢いで食べてました。結局 とてもお腹がすいていたようなので私の部屋でご飯を食べさせて
その日は帰りました。
私はきっと 何時もこんな生活をしてるのかと思ったら切なくなってしまいました。
ある日私が風邪で寝込んでいるとき玄関からドアをたたく音が聞こえたのでドア越しに
「どなた?」というと
「おねえちゃん、具合悪いの?ご飯もってきたよ」といい、
形のいびつなおにぎりを持ってきてくれたのです。
味も何も無いおにぎりだったけど私はホント驚いたのとうれしさで涙がでました。
小さい手で 一生懸命に握ってくれたんだろうな。。。
「ありがとう、よく具合悪いのわかったね?」
と言ったら、
「おねえちゃんが朝、お仕事に出て行かないから。ゴホンって聞えた・・・」
といっていたのです。わたしはホントにうれしかった。
今もその味がないいびつなおにぎりのおいしかったのを覚えてます。
それからだいぶたった頃・・・
何時もなら遊んでいる頃なのに 女の子と会わない日が続いた。
どうしたのかな?と思う程度で初めは余り気にはしてなかったのですが
余りにもシーンとした日が続いたので心配になりました。
そしたら ある日、仕事から帰ると救急車が止まっていました。
「何かあったんですか?」と駆けつけてた大家さんに聞くと。
「○○さん・・・とうとう無理心中したんだよ!まったくさ!!!
ホントに、よそで死んでくれれば良いのに」
と吐き捨てるように言ったのを覚えてます。
やがて救急隊員が担架で運んできたのは、顔までかけられた毛布の小さな遺体だった
・・・まさか・・・。
私はどっと涙が出た・・・どうして・・・
だいぶたってから判った事ですが、女の子のお父さんは病気がちで仕事もできず、
ガスも水道も止められていたらしいのです。
毎日親戚や施設を当たったり 女の子の居場所を探していたそうです。
最後の電気が止められる時に、事情を聞きに市役所の職員が大家さんに話を聞きにきたそうだが
大家さんは我関せずだったようです。
それからまもなく事件が発覚したそうです。
食べる物も無く米どころか食品は何も無かったそうです。
「おねえちゃん、具合悪いの?ご飯もってきたよ」
その言葉が何度も何度も頭で繰り返されました。
あの時すでに食べる物はもう無かったんだ・・・
きっと自分の分を私にくれたんだ・・・
・・・・
あの女の子は、自分も辛いだろうに・・・
それなのに私を可愛そうと思い、あの小さな手で一生懸命おにぎりを
作ってくれたんじゃないだろうか?
本当は自分の食べる分だったのかも知れない・・・・。
私は何でこんなことになる前に 救ってあげれなかったのか。。。
とても悔やまれて手仕方がありませんでした。。。
なので不景気のニュースを聞くと この事件を思い出しとても切ないのです。
国や施設は子供をなぜ救えなかったのか。。。。
なぜ親戚はあの子を助けてあげれなかったのか。。。
この女の子もお父さんも 市役所の生活保護が受けれたはず
それなのに市役所は動くのが遅い!
私は隣で心中があったからアパートを出たんではなく
この大家に腹がたち余りの非情さに アパートを出ました。。。
その数ヵ月後 このアパートは住人によっって放火されたと近所で噂が流れました。
とにかく火事の原因は判明してませんでしたが大家はこの火災で亡くなりました
恨みをかなりかっていたのをその火事で知りました
当たり前だと誰も大家をかばうものはいませんでした・・・
近所でも悪評の大家だったので住人はすぐいなくなっていたようです、
女の子は生きていれば今は高校生くらいなんですよね。。。
|