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海外旅行で必須の、現地通貨への両替。
現地の空港に到着後、両替窓口で長蛇の列を見て、ため息をつくことも多いのではないだろうか。
だが、日本円から現地通貨への両替方法のうち、もっとも便利でかつ有利な方法が、クレジットカードのキャッシング機能を利用して現地のATMから現金を引き出すやり方であることは、意外と知られていない。
日本のクレジットカードに通常付帯されているキャッシング機能。
24時間ATMが普及した今では、日本での生活で使用することは稀だろう。
だが、海外に旅行するときには、大きな力を発揮する。
海外にあるほとんどのATMから、日本のクレジットカードを利用して現地通貨を引き出せるからである。
だから、海外の空港で両替の窓口に並ぶ必要もないのだ。
カードにはVISA系列のPlusとMasterやJCB系列のCirrusがあるが、同じATMで両方が使えるケースがほとんどである。
方法は簡単だ。
ATMにカードを差し込み、必要ならばまず言語(普通は英語)を選択する。
外国のカードを入れると、自動的に英語の表示になるATMもある。
引き出し(普通は“Withdrawal”)を選択する。
暗証番号を入力する。
“Current Account”(当座預金)か”Savings Account”(貯蓄預金)か聞いてくることが多いが、普通はどちらを選択しても大丈夫。
金額を選択するか、入力する。
後は現金、カード、明細が出てくるのを待つだけ。
これらの順序はATMによって異なるが、基本は大体同じだ。
クレジットカードを海外でショッピングに使うと、通常1.6%程度の両替手数料が上乗せされて請求される。
ところが、キャッシングに使うと、通常この1.6%の上乗せ手数料がないのだ。
しかも、ATMの使用手数料は無料であることが多い。
銀行間レートとほとんど変わらない良いレートで両替が可能なのである。
ただし、キャッシングはお金を借りることになるため、年率で18%程度の利子が、支払日まで日割り計算で追加される。
だから通常のカード引き落とし日まで待って支払うと、結構な利子が付いてしまい、せっかく良いレートで両替した意味がなくなってしまうのだ。
だから、帰国したらすぐにカード会社のデスクに電話し、キャッシングの残高を一括して振込みで繰上げ返済したいと申し出る。
すると、その日までの利子を計算した返済額と振込口座を教えてくれるので、あとは住信SBI銀行や野村信託銀行など、他行振込み手数料無料の口座から、ネット振込みで返済すると良い。
旅行期間が長く、パソコン持参の場合は、現金を下ろした数日後に海外からSkype等を利用して日本のクレジットカード会社に電話し、同じように海外からネットで振込み返済してしまえば、数日分の利子しか支払わずにすむ。
注意すべきことは、海外ATMでキャッシングした金額が日本円で確定されるまで、数日かかることだ。
場合によっては、現金を引き出した日の数日後のレートが適用されることもある。
この間に円安が進めば、不利なレートになってしまうこともあるし、当然その逆もあり得る。
また、海外のATMでは、日本のように大きな金額を一度に引き出すことが出来ず、せいぜい数万円相当程度までであることが多い。
大きな金額を引き出す必要があるときには、数度に分けて引き出すか、銀行の窓口にカードとパスポートを持参して”Cash Advance”を申し込むことも出来る。
その場合、2ドル程度の手数料がかかるようだが、治安の悪い国で多額の現金を引き出す場合は窓口がお勧めだ。
ちなみに、キャッシングというのは和製英語だから、普通は通じない。”Cash Advance”と言って申し込もう。
クレジットカード会社によっては、海外キャッシングのレートが悪かったり、ATMの使用手数料を徴収するところもあるようだから、渡航前に電話でしっかり確認するのも忘れずに。
この海外ATMキャッシング、私自身、今回のロシア滞在中何度か使っているが、大体ルーブル対円の銀行間取引レートに0.5%程度上乗せされただけの、非常に良いレートで両替が出来ている。
ロシアの地方都市では円の両替は出来ないので、円高のメリットをすぐにも享受できるこのATMキャッシングは、とても重宝する。
(ちなみに、ロシアのSberbankATMでは、使用した2日後くらいのレートになったが、Rosbankではいつも使用当日のレートが適用されるようなので、Rosbankを使うようにしている。)
クレジットカードによるキャッシング以外では、日本のシティバンクや新生銀行など、一部の銀行のキャッシュカードが国際仕様になっていて、そのまま海外ATMで口座から現金を引き出すことが出来るが、いずれも5%程度のぼったくり手数料がかかるから、これは使わないほうが良い。
スルガ銀行で出しているVISAデビットカードのレートはそんなに悪くない模様だ。
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