時の守護者

チョタとわかしとか皇帝と達人が愛しい、今日この頃

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王子様を追って:1

例の5つ子ネタの応用(?)版です。

 ここは、全寮制私立男子高校。
 花沢帝(女)は、小学校の頃、幼なじみの学校の学芸会で見た6人の王子様の物語で、主演を務めていた男の子たちを追いかけて、男の子になりすまして、この学校に潜入している。しかも、ラッキーなことに、憧れの5人と同室なのだ。ただ、やっぱり、問題が色々とある。
 例えば…

「よっし、お風呂入ろうかな?」
 食事の読書を終え、据付の浴室の扉を開くと、
「うわぁぁぁあ」
 5人揃って、至って普通にシャワー浴びてた。
 慌てて、扉を締めた帝は、赤い顔でペタッと床に座り込む。
「なんで、こんな狭いお風呂に、5人で入ってんの〜」
「え?普通だよ」
 不意に、声がして、自然な動きでそっちを見ると…
「??」
「リュウ!なんで!?」
 思いっきりお風呂上がりです、って感じで、身に付けてるのは、タオルだけ、ほこほこ湯気を立てているリュウタロス。
「男の裸見て、赤くなるなんて、変な趣味でもあるの?」
 濡れた髪を掻き上げながら、爽やかな笑顔で侮蔑の台詞をサラリと口にしたのは、風呂の入り口にキザに立っているリュウと同じ格好のウラタロス。
「ない!断じてない!!」
 必死に抵抗してみても、顔の火照りは収まらない。
「ほなら、熱でもあるんと違うか?」
 いきなり、顔が近くあったのは、普段まとめている髪を下ろしている、やっぱりタオル一枚のキンタロス。
「…っ、かも」
「なら、今日はお風呂止めておいた方がいいんじゃない?」
 優しく心配してくれているのは、唯一、服に着替えいる良太郎。
「昨日、腹でも出して寝てたんだろ」
 一番、冷たいこと言ったのは、やっぱりタオル一枚のままで、部屋のミニ冷蔵庫を漁るモモタロス。
「モモタロス酷い〜」
 優しいリュウは、モモにブーイングを飛ばす。
「じゃねぇと、風邪なんか引かねえだろ?牛乳、いるか」
 完全に、帝のことはどうでも良さげなモモ。冷蔵庫漁りを続けている。
「僕は、いいや」
「僕も、いい〜」
「僕も…いいや」
 良太郎、ウラ、リュウは断ったが、
「俺は、貰うわ」
 と、キンは言った。
「行くぜ」
「おう」
 そんなやりとりを、いい加減、服着てくれ、と思いながら聞いていると、
「帝、頭伏せな」
 と、ウラの声がかかる。
「なんで?」
「いいから」
 そう言われて、渋々頭を伏せると…
「よっ」
「ほっ」
 モモが、帝の前のキン目掛けて、中身の入っている牛乳ビンを放った。つまり、帝の頭の上を牛乳ビンが通過したのだ。
「ちょっと、危ないじゃん!」
 振り返って、モモに抗議する帝にウラが、呆れながら言った。
「だから、『頭伏せな』って言ったんだよ…」
「…」
 帝は色んな意味で、ドキドキの寮生活を送っている。


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笹藤沙羅
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