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夜。
みんなが、寝静まっているのにウラは1人で起きていた。
「はぁ〜」
静かな部屋に、ため息が響く。
普段、賑やかなこの部屋ではなかなかない。
「なんで、この僕が男なんかにときめいちゃったんだろう?」
夕食前に見たものを思い出して、また赤くなってしまった。
「確かに、帝は女の子みたいだけど…ってそう言うことじゃなくて」
1人で、苦悶しながら寝返りをうつと、
「…!」
帝の寝顔が目の前にあった。
本当に、静かに眠っていて、その寝顔は心なしか笑っているように見える。
「どんな夢見てるんだろう?」
笑って、帝の頭をぽんぽんとすると、
「うさぎ…」
「…」
帝のその寝言に、疑問を感じながら、ウラは眠れない夜を過ごした。
朝。
「ウラっ!ウラ〜ウラタロス〜!!」
「んんっ」
いつもは、2番目くらいに目覚めているウラが、この朝は一番最後まで眠っていた。
「珍しいねー。亀ちゃんが、最後まで寝てるなんてー」
ウラを起こそうとしている帝の後ろで、ワイシャツのボタンを掛けている(ちょっと掛け違えている)リュウが言った。
「そうだねー。いつもは、キンだもんね」
帝とリュウが笑いあっているのを聞きながら、ウラは体を起こした。
「顔、洗ってくる」
「行ってらっしゃーい」
ウラに手を振った帝は、リュウのシャツに気づいた。
「リュウ、ボタン掛け違えてるよ」
「え?」
帝は、立ち上がってリュウのボタンを掛け直してあげた。
「これでよし」
「ありがと。みかちゃん」
その様子を見ていたモモは、不機嫌そうに言った。
「子供か。てめぇは」
本当は、羨ましいだけ。
「そう言うモモも、襟変だよ」
不機嫌な顔のままのモモに近づいて、背伸びしながらくたっとなった襟を丁寧に直す。その帝の顔が、ものすごく近いので、モモは朝からどきどきしてしまった。
「これでよし」
整ったモモの襟を見た帝は、嬉しそうに笑った。でも、それはすぐに崩れた。抱きついてきたリュウの言葉によって…
「みかちゃん、お姉ちゃんみたい〜」
「え…?」
お姉ちゃんみたいと言われたと言うことは、女の子みたいだと思われてるんじゃ…と言う帝の不安はすぐに、崩れた。
「確かに、姉さんもよくやってくれたよね」
(…ああ。単にみんなのお姉さんと同じようなことしてるって意味ね…)
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