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「リュウまで、寝、ちゃ…た…」
顔をあげた帝の眼界に飛び込んで来たのは、もの凄い顔で殺気らしきものを放っているモモと普段冷静なウラ。
「どうしたの?」
「借りるよ」
「借りるって…」
殺気的なものを放ったままモモがキンをウラがリュウを連れ出した。
「……」
「どうしたの?」
持ち前の不幸体質により、強烈な夕立あとの庭に二階から転落したので、シャワーを浴びていた良太郎が出てきた。
「わかんないけど、モモとウラ…怖かった」
廊下に出た、モモとウラ。
強制連行去れて来た、キンとリュウ。
兎にも角にも、四人は廊下にやってきた。
「痛いな〜も〜」
「っん、あぁ…」
リュウが文句を言い、キンは目を覚ました。
「何やってんだ…?」
「何って…昼寝だよ」
リュウは、首を傾げて見せた。
「そう言うことじゃなくてね…」
ウラは、腕組みしながらため息をついた。
「ぐー」
キンまた寝た。
「寝るな熊ーーーー!」
モモが胸ぐらを掴んで、揺する。
「昨日から、2人とも変だよ」
リュウが冷静な声で呟いた。
モモとウラはそう言われてはっとした。
「そう…だね」
「…かもな」
「どうしたんや」
キンはいつになく真剣な目をしている。
「俺は…」
「僕は…」
次の日の朝。
6人でいつも通り、鞄を持って階段を降りる。一番後ろが帝、その前が良太郎で、その前はウラで、その前がキン、そのずっと前をモモが走っていて、その前にモモに追いかけられているリュウ。
「いつも通りだね〜」
「そうだね」
前の2人とは、対照的にのほほんとしている後ろの2人。
話をしながら、階段を降りていると…
『つるっ』
「うわっ」
良太郎が、階段を踏み外し
「良!?」
帝が、良太郎の袖を掴んだ時
『ずるっ』
「わわっ」
帝も足を滑らせた。
『どすっ』
「良太郎!?」×4
前の4人が、物音を聞いて振り返った。
野上兄弟の中では、大きな音がしたときはモモがキレたか、キンが寝て、椅子とかから落ちたか、リュウがふざけてるか、良太郎に何かあったとき、となっている。
「良、大丈夫?ごめんね」
「平気…。帝は?」
「何ともない」
帝は、起きあがって良太郎に手を差し出したとき
「…っ」
良太郎の手をモモが思い切り引いた。で、帝を見下ろした。
「バ〜カ」
「何でだよ!」
「非力なお前に良太郎が助けられる訳ねえだろ?」
「むっ」
「慣れた俺らが助けるから、大丈夫やからって意味な」
「ありがとう」
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