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※完全オリジです。男の人の台詞(?)は、遊佐声に変換して読むとといいですよ。(それ、前提に書いてます)
お前は、純粋だ。
自分のことさえ、忘れてしまったお前は、何よりも清らかだ。
閉じ込められていることにさえ、気づかないのだから。
「クリア」
名前が、ないと不便だからな。
俺がつけた。
透き通るほど、透明だから。
「ラル?」
穢れ1つない美しい声で、俺を呼ぶ。
それだけで、心が満たされるようだった。
「食事を持ってきた」
「ラルは?まだいいの?」
自分よりも俺を優先する。
その行動に、最初は疑問を持ったが、今は不思議な心地よさを感じる。
「お前が終わってからでいい」
「本当に?」
自身の心のように、真っ白なナイトドレスを靡かせ、俺に歩み寄り、俺の顔を覗きこむ。
ガラス球のように、霞ひとつない澄んだ瞳で見詰められると、胸の奥の方が締めつけられるような感覚を覚える。
「ああ」
華奢な体を、壊してしまわないようにそっと抱きしめる。
「ラル…?」
俺が、いままで生きてきた時間に比べれば、刹那に等しい時間しか生きていない。
それなのに、美しいと思う。
否。
だからこそ、美しいと思うのだろう。
この、月下美人のように、儚い「生」を。
「俺は、お前がいればいい」
「急にどうしたの?」
それだけで、いい。
本当に。
俺は、お前がいれば、他にはなにもいらない。
「ラル…」
俺の頬に触れる、優しい熱。
これは、「ぬくもり」。
「なんだ?」
出来る限り、優しい声で語りかける。
「どうしたの?また、外の人に苛められた?」
「いいや。なんでもない」
そっと、俺の頬に当てられた小さな手を握る。
少しでも、力をいれたなら、粉々に砕けてしまいそうなこの手も、
闇夜のような漆黒の髪も、
澄み切った瞳も、
穢れの無い声も、
儚き生も、
俺が護る。
だから、刹那の時間でも長く。
「俺の傍に…」
この、熱を帯びた感情は、今の俺にとって、最も大切な気持ち…
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