|
帝と野上兄弟の部屋。
帰ってくるときぐらいから、野上家の5人は、なんかいらいらしていた。
「どうか、したの…?」
「別に…」
モモは、むっとしている。
「みかちゃん…」
最も毒々しいオーラを放っているリュウが睨む様な声で、帝を呼んだ。
「何…?」
帝は、怯みながら応えた。
「みかちゃん、あいつと仲良いの?」
「あいつ…って?」
「桜井兄弟だよ」
ウラが、冷たい声で言うと、帝は真顔で応えた。
「うん。いいよ」
帝の言葉で、部屋の空気が戦慄する。帝は、それに気づかず帝は続ける。
「ずっと、一緒だったから…兄弟みたいな感じかな?」
帝が、にこっと笑ったと同時に野上兄弟に笑顔が戻る。
「あぁ〜、そう言うことぉ」×5
帝は、よく分からないので首を傾げる。
その時…
「うおぅ!!」
帝のポッケの中の携帯が、激しくバイブレーションした。
「どうしたんや?」
「電話…侑からだ」
また、野上兄弟はちょっとむっとした。
「ちょっとごめんね」
帝は、苦笑してから携帯を握って部屋を出た。
寮の裏庭。
「何、侑?」
帝は侑斗に呼び出された。
「いや、ちょっと言いたいことがあってな…」
「別に、話なら電話とかでいいじゃん」
侑斗は、少しだけ帝に近づいた。
「直接会って、話したかったんだ…」
帝が首を傾げると、侑斗は更に帝に近寄った。
「俺は…」
夜。
帝は、眠れずにもぞもぞしていた。
「何やってんだ?」
モモが、自分の布団から這い出てきて、忍ぶような声で帝に話しかける。
「…モモ」
猫のように丸まっていた帝は、泣きそうな声で、モモを呼ぶ。
「ど…どうしたんだよ」
そんな声を聞いたモモは、動揺してしまった。少し帝の様子を見るが、何もないので、ずるずると這って帝のところへ行って、帝の顔をのぞき込む。
「おい…帝?」
「あのね…」
揺れて掠れている帝の声を聞いて、モモは首を傾げる。
「あたしは、みんなに…モモたちに会いたくて、ここに来たの」
「ああ」
帝を怖がらせない、不安にさせないモモの芯の通った強い声。
帝は、それを聞いて安心したのか…
「だから、あたしはずっとみんなと一緒にいたい…」
声の揺れ幅が小さくなった。
それで、モモも少し安心した。
「そうか」
いつも話すときの明るい声に戻った。
「でもね…」
|