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山岸淳子『ドラッカーとオーケストラの組織論』、PHP新書、2013


著者は、日フィルのスタッフ=裏方の人。このテーマにはまさにはまり役。ドラッカーは、その著作の中にオーケストラを度々引き合いに出しているし、非営利団体の組織についての本もあるので、ドラッカーの文章を引き合いに出しながら、オーケストラについて語っている。

オーケストラの組織としての性格、指揮者との関係、団員のしごと、音楽作りの方法から、オーケストラの歴史、マネジメントに至るまで、ひととおりのことがていねいに書かれており、著者が演奏家ではない、オーケストラの一員であることの強みを十分に活かした本になっている。実際、非常に勉強になった。良書である。

しかし、このご時世、日本だけではなく、オーケストラを含むクラシック音楽自体が老人の趣味になっており、集客数は当然、新しい客層の開拓がぜんぜんうまく行っていない。著者は、ベルリン・フィルのような一流オーケストラが、演奏会の外での音楽普及活動にいかに力を入れているかについて書いているが、そういう努力があっても、クラシック音楽自体に客が集まらなくなっていることは否定できない。

この本が書かれた時点で、大阪市のオーケストラ助成、融資の削減は大きく取り上げられていたので、この本でも言及されている。しかし、橋下市長の肝心な問い「そんなに価値のあるものだったら、市場で生き残れるはず」という一見乱暴だが、簡単には反論できない問いに対する答えがない。

著者は、音楽を社会に提供することで社会や聴衆を変えることがオーケストラの役割だと述べているが、オーケストラでない、独奏や室内楽にはほとんど補助金は出ていないし、そもそも補助金が出ているのは「古典芸術」だけで、クラシック以外のジャンルで、政府からお金が出ているなとどいう話は聞かない。オーケストラの運営側に立っている人は、「なぜいろいろな音楽の中でも、自分たちの音楽に税金が投入されなければならないか」について、答える必要があると思う。

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