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自転車旅が好きで、アチコチ出かけてきた。
知らない道の風景や知らない町の人たちと知り合うのも旅の楽しみ。
旅を終えると、いい旅だったと思い次はどこ行こうかな?なんて考える。
そんな旅で不思議な体験を紹介します。
写真はイメージです。信じるか信じないか?はお任せします。
【白いサイドバック】
大分からスタートした九州を縦断するツーリングも後半。
宮崎県都城からえびの高原へ国道223号線で向かっていた。
途中の誰もいなくて静かな御池のベンチで休憩していると白いサイドバックのサイクリストが現れた。
関東の大学生としては珍しいフロントに2サイド仕様だった。
(関西では白いサイドバック付けてるイキリはおらんで)と内心思った。
何をしゃべったのか覚えていないが、スナックパンを食べてタバコを吸ったのを覚えている。
数日後、私は鹿児島からフェリーで大阪へ帰り新学期も始まった。
10日位して、バイト帰りの最終電車を降りると改札の向こうに「白いサイドバック」の彼がいた。
それも、サイドバックを一つだけ脇に抱えて。
御池で会った時の様にお互いの情報は交換せず、「じゃあ」と挨拶して2回目のお別れをした。出会いも偶然だが、この再会は奇跡だと思った。
【麦草峠】
夏が終わる頃に長野県の麦草峠を越えた。
小海線八千穂駅からオフシーズンで車も少なくなった国道299号線を上り始める。
道路の左右に白樺の林が広がっていた。
麦草峠で朝に炊いた飯盒のご飯と缶詰でお昼を取る。
峠の標高は2000mを越えていて寒く、上下とも長袖のジャージと下りに備えてレインウェアを着こむ。
茅野市に向かって高原をダウンヒル。
短パンにボロボロのTシャツのサイクリストとすれ違った。
学生時代の友人「かもめ」君だった。
その日、唯一見かけたサイクリストが「かもめ君」だったほどのオフシーズンで、地元の関西から400キロも離れた場所で偶然に出会う奇跡。
【ラジオ】
その日のお昼は奈良県の津風呂湖畔で食べた事は覚えている。
午後は杉林の林道をフロントサイドのキャンピング仕様で走った。
日が暮れてテントを張れるような平地のない山道だったが、一軒の廃屋があったので泊まる事になった。
裏の小川で水を汲み、飯盒でご飯を炊いて食事。
私たち1回生は3名、先輩は5名程で寝袋を持って廃屋の板張りの床で横になる。
夜中に「アハハハ・・・アハハハ・・・」「キャハハ・・・キャハハ・・・」
女性の笑い声がかすかに聞こえる。
翌朝、先輩がラジオを聞いていたのだと思い、その話を切り出すと、聞いてないと言う。
ラジオのスイッチがカバンの中で入ったままなのか?と見てみるとラジオに電池が入ってなかった。
「???女性の声がしてましたけど・・・」と言うと、隣で寝ていたかもめ君も「私も聞きました!」
私もかもめくんもあの時の女性の声は鹿の鳴き声だったって事にしている。
【社務所】
高校生の時、社会人に満月の日のナイトランに誘ってもらった。
大人のニューサイクリングの世界に憧れていたし、高校生で夜に出かける事にテンションアップ。
大阪府河内長野市から紀見峠を越えて、大阪府への戻りの蔵王峠へ向かう。
暗闇の急坂で蔵王峠に着いたのは夜中の1時くらいだったと思う。
峠にあるお堂の境内でお湯を沸かしてカップラーメンを食べてから、社務所に入って仮眠をとる事にした。
ウトウトしていると「シャッ、シャッ、シャッ シャッ、シャッ、シャッ」と竹ぼうきで短く掃くような音が外からする。
もう、近くの人が掃除に来ているのかと思った。
勝手に社務所に入り込んでいたが、大人の人が対応するだろうと思っていたが、誰も起きようとしない。
どれくらい寝ていたか判らないが、起きると同級生の下山君が「一番に起きて外に出たら、着物の男の子がいた」と言う。
近くに集落はなく、子供一人で来れる場所じゃない。
昨晩、カップラーメンを食べた地面には、 ○ ○ ○○ ○ ○ ○○のマークが描かれていた。
そうか、その子は「ケンケンパ」を一人でしていたんだなって気が付いた。
【最後尾】
1月に奈良県の高見峠旧道を越えるコース。
積雪で自転車に乗れずもう3キロは自転車を押している。
峠まであと2キロ程の場所で急に山田先輩が動けなくなった。
数名は先行して、私は最後尾に。
山は急に吹雪いてきて、前が見えないほどだ。
山田さんはしきりと声が聞こえると言う。
「後ろから誰か呼んでるで」
「後ろのみんなを待たなあかんやろ」
風の音しか聞こえないのにずっとブツブツ言っている。
「わかった!わかった!」とか風の音に返事をしはじめた。
表情が無くなり、目がうつろになっている。
自転車を放棄して空荷で峠に向かうと先行組がテントを設営してくれていた。
みんなの寝袋を重ねて山田先輩を寝かせる。
朝が待ち遠しい一晩だった。
翌朝、山田先輩はケロッとした表情で、私たちの後ろに黒い影がいたと言っていた。
不思議な体験も今となったら、思い出話。
やっぱり、知らない町知らない風景いろんな事に出会えのが旅の楽しみ。
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2016年08月19日
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