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県岐阜商・小川監督、批判恐れぬ名継投 大器・高橋つぶさない

デイリースポーツ 7月21日(火)16時8分配信
 第97回全国高等学校野球選手権・岐阜大会の準々決勝が21日、長良川球場で行われ、県岐阜商が5−3で第1シードの中京を破り、4強一番乗りを果たした。左太もも裏を痛めていたエース・高橋純平投手(3年)も1回2/3を無失点に抑えたが、試合後、小川信和監督は起用法についてこう口にした。

 「大人の、私の1人よがりで(高橋を)つぶすわけにはいきませんので」。

 本人が「万全の時と比べれば50%くらい」と試合後に明かしたように、当日の状態を判断して先発には左腕・村居を起用した。当初は3回の予定だったが、粘り強く投げる左腕をギリギリまで引っ張った。

 2点リードの七回から満を持してエース・高橋を投入。その際にも明確な条件を定めた。「打順が回ってくるか、4番の今井君に回ってくるまで」。最速144キロを計測し、手負いながらもバランスよく投げていた高橋を八回2死一、二塁、左打者の今井を迎えたところでスパッと降板させた。

 球場内はどよめきに包まれたが「現状で比較すれば高橋より今井君の方が上。村居で行って打たれたらしょうがない」。高橋のコンディション、相手打者の力量、勝利への意志−。これらをすべて踏まえた上での決断は奏功した。再度、中堅からマウンドに上がった村居が三飛に打ち取り、鮮やかに終盤の正念場を脱した。

 「高橋本人もこの試合に戻って来られるように合わせてきていましたので」と語った指揮官。故障を悪化させないことを最優先に考えつつ、中京戦を目指し懸命に治療に励んできた高橋のモチベーション、努力にも報いる起用だった。高校野球100年の歴史の中で、県岐阜商は戦前に全国制覇を果たすなど屈指の名門校。仮に継投が失敗すれば監督がOBから批判にさらされる可能性もあった。

 それでも生徒のコンディション、力量を見事なまでに把握し、最善の一手を打って準決勝進出へ導いた小川監督。県岐阜商で監督に就任して初めての夏。その勝負度胸、強い覚悟は間違いなく称賛に値する。
最終更新:7月21日(火)16時9分
デイリースポーツ

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