※ディズニー映画の同名のタイトルの話ではありません。 むかしむかし、貧乏な粉ひきの男が亡くなり、3人の息子で財産を分けることになりました。 一番上の息子が水車小屋、二番目の息子がロバ、三番目の息子がネコをもらいました。 「あぁー。ネコなんてもらっても、なんの役にも立ちやしない。」 三番目の息子がグチをこぼすと、ネコが言いました。 「ご主人さま。 わたしに長ぐつを一足と、大きな袋を一つ作ってください。」 三番目の息子はしかたなしに、言われた物を作ってやりました。 ネコはピカピカの長ぐつをはいて、大喜びで森へ出かけました。 そしてウサギをたくさん捕まえると、ネコは王さまのお城へ出かけて行きました。 「王さま。このウサギは、わたくしの主人、カラバ公爵からの贈り物でございます」 「これはかたじけない。よしよし、これからお礼に出かけるから、そうお伝えしてくれ」 ネコは、急いで家ヘ戻ると、 「ご主人さま、服を脱いで川の中へ入って、おぼれるまねをするのです。さあ、早く、早く」 そう言うと、ネコはありったけの声で、 「たいへん! たいヘん! カラバ公爵さまが、おぼれそうだ! 助けてください!」 王さまは、それを聞いてビックリ。 「それみんな、早く助けてさしあげろ。ついでに、公爵殿のおめしになる服を探して来い」 そのすきにネコは、畑で働いている人のところへ走って行くと、 「おい、お前たち。この畑は、誰の物だ?」 「はい、魔法使いさまの物です」 「いや、ちがう。 これは、カラバ公爵の物だ。誰かに聞かれたら、この畑はカラバ公爵の物だと言うんだ。」 「へい、申します、申します。ですから、わたしたちを食べないでください」 そこへ、王さまの馬車がやって来ました。 「これこれ、このあたりの畑は、どなたの持ち物じゃな?」 「へい、カラバ公爵さまの畑でございます」 「ほほう、公爵殿は、こんなに広い畑をお持ちじゃったのか」 王さまは、すっかり感心したようすです。 ネコはそのすきに魔法使いのお城へ行きました。 「魔法使いさま。どうぞ、わたくしをあなたさまの家来にしていただけないでしょうか?」 「ほう。家来になりたいのか。よし、いいだろう」 「はっ、ありがとうございます。ところで、偉大な魔法使いさま。 うわさによるとあなたさまは、どんな物にでも姿を変えられるそうですが、 さすがのあなたさまも、小さなネズミにだけは化けられないでしょうね」 「何を言うか。ネズミくらいは、朝飯前だ」 ネコは「それっ」と飛びかかると、ネズミに化けた魔法使いをパクッと飲み込んでしまいました。 ちょうどそこへ王さまの馬車が到着しました。 ネコは、うやうやしくおじぎをすると、 「これはこれは、ようこそのお運びで。ここが主人のお城でございます」 「何と公爵殿は、こんな立派なお城までお持ちじゃったのか」 感心した王さまは、公爵をお姫さまと結婚させる事にしました。 こうして貧乏だった粉ひきの息子は、ネコのおかげですっかり幸せになりました。 おしまい |
神話・昔話
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むかしむかし、あるお寺に、和尚さんが一人で住んでいました。 ある日、用事を済ませて戻ってくると、雨水をためておいたタライに、 1匹のネズミが落ちて、おぼれそうになっていました。 「よしよし、いま助けてやるぞ」 和尚さんはネズミをすくいあげると、ていねいにぬれた体をふいてやり、逃がしてやりました。 「子どものお祝いをするから、ごちそうを食べにきてください」 と、言うのです。 和尚さんは不思議に思いながらも娘のあとについていくと、 そこには大勢の人たちがお餅をついています。 ♪ニャンコの声は、まだ聞かぬ。 ♪ドッテン、バッテン♪ドッテン、バッテン みんな楽しそうにかけ声をかけるので、和尚さんもおもしろくなり、 ♪ニャンコが来たぞ ♪ニャー、ニャー、ニャー と、ネコのまねをしました。 すると、餅をついていた人たちはいっせいにネズミの姿になって、 「チュー、チュー」と、鳴きながら逃げていきました。 和尚さんが、「はっ」として気がつくと、そこはお寺のお堂の下でした。 「ああ、せっかくのごちそうを食べそこなった」 和尚さんは、ガッカリしたという事です。 ・・・和尚さん、ネズミのごちそうを食べなくてよかったのかもしれませんね。 記事・ライン制作
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むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。 おじいさんとおばあさんは、山で拾った子ネコを、まるで自分の子どものように大事に育てていました。 ある日、納屋の中で何やら変な音がします。 ♪それやれ、みがけやみがけ、ネズミのお宝。 ♪つゆのしっけをふきとばせ。 ネコが、納屋へ入ってみると、ネズミが袋からこぼれた豆を、拾おうとしています。 「お願いです。 どうかわたしを、見逃して下さい。 わたしたちネズミは、お宝をみがかなくてはなりません。 病気のお母さんに栄養をつけさせようと、豆を探しに来たところです。 お母さんが元気になったら、わたしはあなたに食べられます。それまでどうか、待ってください」 その話を聞いたネコは、ネズミをはなしてやりました。 「ありがとうございます。約束は必ず守りますから」 子ネズミが穴の中へ入ると、ネズミたちの前に豆がバラバラと落ちてきました。 やさしいネコが一粒一粒、豆を穴から落としているのです。 「ネコさん、ありがとう。 これでお母さんも、元気になる事でしょう。 さあ約束通り、わたしを食べて下さい」 しかしネコはそのまま納屋から出て行きました。 「ありがとう。ネコさん」ネズミの目から、涙がポロリとこぼれました。 それから何日かたった、ある日の事。 納屋の方から、♪チャリン、チャリンと、いう音がします。 納屋の戸を開けたおじいさんとおばあさんは、目を丸くしました。 床の穴の中から、小判がどんどんと出てくるのです。 そして小判のあとから子ネズミ、母ネズミ、ほかのネズミたちも出て来ました。 「おかげさまで、お母さんの病気もすっかりよくなりました。 ネズミのお宝を、無事にみがき終える事が出来ました。 お礼に少しではございますが、この小判をお受け取りください」 と、山のように積み上げられた小判を指さしました。 「なんと、このお宝をわしらにくれるじゃと」 それはおじいさんとおばあさんが二人で暮らしていくには、十分すぎるほどのお宝でした。 こうしておじいさんとおばあさんは、いつまでも何不自由なく元気に暮らす事が出来ました。 もちろんネコと一緒に、ネズミたちもとても可愛がったという事です。 記事・ライン制作
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むかしむかし、神々が世界を支配していたころ。 巨人族と、オリンポスの神々との戦いが続いていました。 ある日、ナイル川のほとりでオリンポスの神々が宴(うたげ)をしていると、 突然、巨人族の怪物ティフォンが現れました。 この怪物ティフォンは、天まで届くほど背が高く、 巨大な翼は太陽の光を覆い隠すほどで、足は大蛇でした。 そして、100の頭を持ち、鋭い目からは火をふき、 口からは燃え上がる岩を吐くという、とてつもない怪物です。 さすがのゼウスも、このティフォンに手を焼いていました。 オリンポスの神々は、あるものは鳥に姿を変え、あるものは動物になり、 ティフォンからちりぢりになって逃げ出しました。 その中には、愛と美の女神アフロディテと、その息子エロスもいました。 とてもかなわないと知った二人は魚に変身し、ナイル川に飛び込みました。 ナイル川の流れが速いため、二人はお互いの尾をリボンでしっかりと結びました。 しかし、逃げずに怪物ティフォンに立ち向かった者がいました。 それはゼウスの娘、アテナでした。 さすがに自己中なゼウスも、娘のピンチは見過ごせなかったようです。 ゼウスとティフォンの激しい戦いのすえ、 ようやくゼウスの稲妻攻撃により、ティフォンは力を失いました。 ゼウスはとどめに、巨大な山をティフォンの上に投げつけました。 この山が現在シチリア島にそびえるエトナ火山だということです。 そしてエトナ山が噴火するのはティフォンが 地下で暴れているからだと伝えられています。 その後、アフロディテと、その息子エロスの母子は、 魚の姿で空にあげられ星座になっそうです。 尾を結んで、愛する息子と別れまいとした女神アフロディテ。 うお座の性格は、ロマンチストです。優しく、困った人をほおっておけません。ドラマや映画に感情移入しやすいです。だだし、自分で決断できない優柔不断さがあります。 記事・ライン制作
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むかしむかし、相模の国の戸塚に、水本屋という、しょうゆ屋がありました。 何代も続いたお店で、番頭のほかに小僧が一人、メスの黒ネコを飼っています。 しょうゆ屋は仕事がら手が汚れやすいので、毎晩手ぬぐいを洗って干していましたが、 ある朝、娘の手ぬぐいがなくなっていました。 きちんと止めてあったので、風に飛ばされるはずはありません。 すると次の日の朝、今度は主人の手ぬぐいがなくなっていたのです。 その次の日の朝は、おかみさんの手ぬぐいがなくなっていました。 たかが手ぬぐいといっても、三日続けてなくなるというのは、ただ事ではありません。 主人はすぐに小僧を呼んで、聞いてみましたが、 「違います。手ぬぐいなんか、盗るはずがありません」 「いや、すまない。考えてみれば、家の者で手ぬぐいを盗るやつなんているはずがない」 主人はそう言いながらも、手ぬぐいの事が気になって商売に身が入りませんでした。 疑われた小僧は、このうえは自分で手ぬぐい泥棒を捕まえるしかないと思い、 その夜、雨戸を少しだけ開けて、寝ずの番をする事にしました。 物干しの手すりには、五本の手ぬぐいがきちんと並んで干してあります。 小僧はねむたいのをがまんして、ジッと物干しを見上げていました。 ついウトウトしかけたその時、一本の手ぬぐいがフワリと庭に舞い降りたのです。 手ぬぐいはまるで、地面をはうようにして表の方へ飛んでいきます。 小僧は外へ飛び出すと、手ぬぐいを追いかけましが、暗やみの中に消えてしまいました。 騒ぎを聞きつけて、番頭やおかみさんが起きてきました。 「手ぬぐいが一人で動くなんて、そんなバカな。お前、夢でも見ていたんだろ?」 「しかし手ぬぐいは、たしかに一本なくなっていますよ」 あくる日、主人は隣町の知り合いで酒をごちそうになり、遅くなってから家へ戻ってきました。 月夜の道をいい気分で歩いていると、村はずれの小高い林の所で、話し声が聞こえてきました。 不思議に思って話し声のする方へ近づいてみると、何と十数匹のネコが 林の中の空き地に丸くなって座っているではありませんか。 そして、その中の三匹が手ぬぐいをあねさんかぶりにかぶっているのです。 (あっ、あの手ぬぐいは!) 一つは自分の手ぬぐいで、あとは、かみさんと娘の手ぬぐいなのです。 主人はネコに気づかれないよう、さらに草むらに隠れて息を殺しました。 「お師匠さん、早く来ないかな。今夜こそ上手に踊って、手ぬぐいをもらわなくちゃ」 一匹のネコが、言いました。 主人は、「お師匠さん」が現れるのを待ちました。 しばらくすると、頭に手ぬぐいをのせた黒ネコがやってきたのです。 (あのネコは、家のネコじゃないか!こいつは驚いたな。うちのネコがネコたちの踊りのお師匠だなんて。) ♪トトン、テンテン、トテ、トテ、トテトントン 口で三味線の真似をしながら黒ネコが踊ると、ほかのネコたちもいっせいに踊りはじめました。 (なるほど、お師匠というだけあって、家のネコも大したものだ) 主人はこっそり草むらをはなれると、ネコに気づかれないように家に戻っていきました。 次の日の夜、主人は上機嫌でみんなに言いました。 「さあ、これからみんなで出かけるよ」 「今頃? いったい、どこへ行くのですか?」 主人は店の戸締まりをさせると、おかみさんと娘、それに番頭と小僧を連れて家を出ました。 村はずれの小高い林の前に来ると、 「いいかい、どんなことがあっても、決して声を出すんじゃないよ」 すると、あちこちからネコが集まって来ました。 そこへ、頭に手ぬぐいをかぶった黒ネコが現れたのです。 (なんだ、手ぬぐいドロボウは、店のネコだったのか) 「今夜は満月、みんなで心ゆくまで踊りましょう」 黒ネコの踊りに合わせて、ネコたちはそろって踊りはじめました。 「どうだい。これで手ぬぐいのなくなったわけが、わかっただろう」 さて、誰がこの事をしゃべったのか、ネコの踊りの話はたちまち町のうわさになり、 こっそり見物にくる人がふえるようになりました。 するとネコたちもそれに気がつき、いつの間にか踊るのをやめてしまったのです。 水本屋の黒ネコは、そのうちに戻って来なくなりました。 主人はネコ好きの人たちと相談して、ネコの踊っていたところに供養碑をたてました。 ネコの踊りの話は長く語りつがれて、今もそこを『踊り場』と呼んでいるそうです。 記事・ライン制作
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