甲斐 森の寺子屋

里山民有林樹木を活用して生産基盤をつくろう

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 県有林の役割(5ページ)

○次の墓本理念により県民の様々な要請に応えるための管理を行います。
 ・活カある森林の維持・造成により県土保全、水源かん養など、森林の持つ公益的機能  の充実強化を図る。
 ・県民福祉の増進を基本に、木材生産や保健休養的利用等、社会情勢の変化や森林に対  する県民の様々な要請に応えるための管理を行う。

○現在の社会情勢と県有林の特徴を踏まえ、県有林には次の役割を果たすことが求められています。

 災害に強い県土の形成と良質の水の安定供給

 県有林の多くは、地形が急峻で、主要河川の源流部に位置しているため、山崩れや洪水など災害に強い県土の形成、水源林として良質な水の安定供給が第一に求められています。

 生態系の多様性の保全
 
県有林は、県±の約3分の1を占めており、標高差が大きく、丘陵帯から高山帯まで多様な植生を有し、希少種を含めて多くの野生動植物が生息・生膏していることから、生態系の多様性を保全することが求められています。

 豊かな自然環境や美しい森林景観の利用


県有林の豊カ'な自然環境と美しい森林景観は、本県の重要な観光資源となっており、多くの観光客が富±山をはじめとした県有林を訪れています。また、保健休養林等では、健康づくりや森林環境教育、ボランティア等による森林整備活動の場の提供が求められています。

 木材の計画的、持続的な供給

 県有林の公益的機能の保全に配慮しつつ、5万8干ヘクタールに及ぶ人工林を主体とした森林について、木材資源の質的充実を図り、再生産可能な資源としての木材を計画的、持続的に供給することが求められています。

木材産業の振興と山村地域の活性化への寄与

 優良な木材を続的に生産し、計画的な森林整備を行うことによリ、木材産業の振興と山村地域することが求められています。

この文末の「求められています」が気になります。10年計画ですから具体的な取り組みが欲しいところです。誰が求めているのかわかりませんが、これでは何をどうしようとしているのか知る由もない。どれもこれも大切ですが、この計画までの経過を踏まえて今後の計画を示すことは、その仕事に携わる人たちの義務であり責任でもあります。県民に向かってしっかりとした指針と方向性を示すべきではないでしょうか。
 特に最後の2項目については、確実な実行を伴う具体策が必要です。今まで県有林から出荷販売されて木材はどのくらいあるのでしょうか。県民の財産でもある県有林の樹木育林資金は補助金では賄えないの現状で、今後補助金が減少する中で、成木を販売して育林造林の経費に回す「サイクル林業基盤」の構築こそ今山梨県には求められているのです。
 また民有林と関わりも触れないわけにはいかないでしょう。閉塞状態に陥っている民有
林の復活も急務なのです。

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 人々は山に登り、ハイキングするとき必ず里山や森林地帯を通過する。気持ちのよい風が吹き抜ける。人々は、休息の場所、身体の鍛錬の場所として、自然環境の中で休息して英気を養う。週末や連休、さらには夏季休暇となれば、新鮮な空気に満ちた自然環境-
海、森林、山岳、温泉といった中で、ゆったりとした気分で休息したいと誰もが考える。
 都会の雑踏を離れ週末は山梨の別荘で過ごしたり、農作業や園芸を嗜んでいる人も多く見られ、出勤する必要でない人は逆に山梨の山林の中で仕事をして、たまに東京に出る生活を楽しんでいる人も多い。また東京では狭い空間に住居しても、山梨では数十坪の大ハウスで過ごす人も居る。山梨の新鮮な水と空気をいっぱい吸って戻っていく。

 一口に森林浴といっても、その森林は針葉樹の森であったり、落葉樹の森であったりする。一般に森林の効果としては
 1)防音
 2)気象緩和
 3)塵埃吸着
 4)汚染物質吸着
 5)酸素供給
 6)二酸化炭素吸収
 7)風致.景観保持
 8)外来種阻止
 9)水質保全
10)水侵食止
11)洪水防止
12)山くずれ防止
 などがあげられる。
 さまざまな効用と効能中で、最近特に注目されているのが「森林浴」・「森林療法」などの報道でも取り上げられて、団体や組織も次から次に生まれていく。森に生育する樹木や草花からは発散される空気の中には重要な効用を持ったものが含まれる。それは芳香性の微細物質であるという。
 森の中に入ると一種独特の香りがする。この香りはテルペン系の物質を中心としたものである。少し専門的になるが、このテルペン系物質は不飽和炭化水素の群れである。このうち、モノテルペンは約380種、セスキテルペンは1000種、ジテルペンは650種ぐらいが現在よく知られている。成分の分析は進み、それらの数は年カ増えている。
 これらのテルペンは植物の花や葉、あるいは枝や幹から得られる精油の中にたくさん含まれていて、
 1)皮膚刺激剤
 2)消炎剤(炎症を治す薬)
 3)緩下剤(中程度の下剤)
 4)消毒薬
 などに多く使われ、古来より、気管支、尿路感染病の薬剤として広く利用されていた。植物図鑑や珍しいところでは田舎の伝承や迷信の中にもこうした類の話が掲載されてる。 1)テレビン油は刺激剤
 2)松葉油やユーカリ油は去淡剤
 3)ブナ油は利尿剤
 4)クロモジ油は水虫薬
 としてよく知られている。
 植物からは、主としてモノテルペンが空気中に発散されている。空気中の量は一億分の一から一〇億分の一程度だが、微生物には「フィトンチッド」(植物が出す殺菌物質)として作用し、人間に対しても一定のプラス効果が期待される。

 さて、森林や植物に接すると、安らぎを覚え、気分が爽やかになるとかというように、主観的な感じでは一定の影響を及ぼしていることは明らかになっているが、実際に生理的や科学的なレベルでの効果については、これまであまり知られていない。今後の課題である。花粉症に悩む人も居ればその杉の森林で癒し効果を求める人もいる。世の中さまざまである。

 <次回は「フィトンチッド」(植物が出す殺菌物質)>
 参考資料・写真ー『森の不思議』神山恵三氏著。岩波新書刊
<私はこの先生の本が好きで暇があれば読んでいる。もう亡くなられていますが、先生の貴重な文献は現在でも参考になります。>
 
 
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 恥部に触れないで運営してきた山梨県の林業にも、先述の「合板国産材時代」の波がひたひたと押し寄せてきています。積載量をはるかに超えた針葉樹が県外に毎日運び出されています。桧・杉・赤松・唐松と樹種問わず持ち去られています(?)。これはどんな小径木でも対象となる合板業界の木材需要が活発になってきたからです。「日刊木材新聞」によれば、
 「わが国の合板産業100年の歴史の中で近年、合板原料として国産の杉やアカ松、カラ松等を使用する動きが急速に際立ってきた。平成18年の合板用国産材供給量は前年比32,6%増の114万4000立方mと、いよいよ100万立方mの大台に乗った」
 と記されている。
 外材の入手困難や価格高騰もあって、長さも建築材と違って2m単位で、曲がっていても可能であり、こうした先行きから数年先までの需要を見越した業者が参入して、久々の山地活況を呈している地域もあり、その標的は民有林里山に集中しています。
 折りしも虫害に脅える山林所有者は絶好の機会と捉え、業者の求めに応じています。これは山梨県の薦める赤松皆伐採桧植林施策とも合致して、里山様相と形態は一変しています。重機が闊歩して全てをなぎ倒し蹂躙した跡地が急速に増えています。こうした一地域に空閑地が出ると、周囲の赤松林に虫害が拡大しています。根こそぎ伐採から生まれる荒れた土地形状は隣地開発許可の対象にもなりますが、山梨県の対応があるのか否かは知るところではありません。東南アジアの乱伐地域が山梨にも再現しています。
 山梨県で敢行している切捨て乱間伐して放置してある木材も販売対象になってくるのです。閉塞状態の県有林流通の上では朗報です。散乱した間伐材が整理できるのです。でもくれぐれも重機の多用は避けてください。軟弱な木賊峠のような地帯ではいっきに山地は壊れます。自然との調和の取れた見本となるような施行が求められます。
 「山梨県県有林管理計画」の4ページに見られるような<県有林を取り巻く諸情勢>の記述内容も変更を求められる時代は近いのです。
 県の貴重な財産である県有林の木材、健全な育林から販売のサイクル健全経営こそが、県民の希望を適える根源であるとの考えが関係者には求められます。放置間伐材を運び出しましょう。

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 <山梨県のホームページ 林業>
 
 http://www.pref.yamanashi.jp/pref/etat02.jsp?fd=1092789909155&c=industrial

 さて先に少し触れた「中央拠点構想」ですが、こうした発想は決して間違ってはいません。しかし無理があるのです。所謂山梨県の木材事情に適していないからです。
 戦後その必要性から全国をはじめ山梨県にも雨後の筍(タケノコ)のようにできた「製材」は現在、その一部が生き残っています。林業経営にも大きく分けて二面性があります。前者は経営基盤を自ら立ち上げ企業努力から健全経営をしているのもので、後者は補助金を頼りに設け仕事をするという、企業理念から外れたものです。次から次に襲う補助金の波に浚われた結果沈没してしまった製材も多くあります。
 しかしこうした中央拠点や補助施策に見向きもせずに、初志貫徹して賢明に企業努力して生き残っている製材や林業関係者には頭が下がる思いです。
 必要があるから補助金を使うと補助金があるから使うでは大きな差異があります。しかしこうした補助金の垂れ流しから生まれるものは泡沫に帰すものが多くあります。現在でも林業関係の施設で必要のないものもあります。その検証は別の項で行います。
 現在の県政議会でも、真剣に木材事情を議論することはありません。それは知らない見ない聞かない考えない方々が多いからです。誰でも真剣に一日見ればわかるはずです。山梨県の産地や林業が崩壊に向かっていることを。
 現在の林業を取り巻く環境は大きく「国産時代」に転換しています。これは林政からもたされるものでなく、世界の木材流通の変化がもたらした結果です。今まで見向きもされなかった間伐材や小径木それに樹種を問わずに「合板用木材」使用が可能になってきました。それ用の精密高性能の機械も次か次へ発表製造されています。
 現在県有林に多く眠る流行(それしかない)の「切捨て間伐材」さえも販売可能対象となってくるのです。これは現在の中央拠点設備では対応できません。
 この合板用木材については次の項で少し詳しく触れます。

  <写真は製材した赤松とその製品。赤松は使えるのです>

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 2ページより(抜粋)
 「森の国・水の国やまなし」にふさわしい緑豊かな森づくり

 県有林のすがた(県土面積の三分の一は県有林)

 県土面積ーーーーー446、537ha
  森林の面積ーーー347,578ha(78%)
   県有林の面積ー158,254ha(46%)
    県土面積の35%
    県有林は、標高200mから3,400mにわたって分布しているので、多様な    植生が成立しています。
   民有林の面積ー県森林面積の53%

 ESC森林管理認証を取得した県有林

 収穫を迎えつつある県有林

http://www.pref.yamanashi.jp/barrier/html/kenyuurin/index.html>

この最後の「収穫を迎え」の語句は林業では、樹木があぶらがのって建築木材として利用可能で伐採適齢期に入ったことをいっています。ところが木材には適材適所の言葉の通り、いくら伐採時期が来ても需要がなければ永久に伐採できなく、出荷もできません。
 木は成長していく中で植林した中で約半分か三分の一が最終目標として残ります。これは多年に渡った生産技術の進化から生まれたものです。
 山梨県ではある面では強引に中央拠点をつくりました。そこでは山梨県県有林から出る間伐材や成木を加工処理して、県内の建築需要に応えるというものでした。私はこうした行為にも絶対反対で先行きのない事業と考え反対しました。反対というより愚作であるとも酷評しました。これは発案者が山梨県の木材事情に精通していないで、机上のプランを急ぎすぎた結果です。優秀な技術者を不在の中での器物が先行する悪しき風習を木材界にも適用した結果ともいえます。
最近の専門誌では驚くべきことが報道されていました。山梨県林政の目玉でもある、中央拠点施設運営で、北海道の木材を多用していたことです。しかも大型・中型断面集成材は生産中止、取引先も減少して、その規模の縮小が報じられていました。もし最悪の結果が出たとき県はどう対応するのでしょうか。心配でなりません。これについては次のページでも続けます。これ以上安易な取り組みは許されません。スリムの体制に進んでいる現在、こうした林業への取り組みも再考する時代が来ているのです。

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