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健太夫です。
多摩の芸能・説経節の稽古場へ、タマはタマでもサイタマから通っております。
先月28日の総会が終わり、説経節の会としては6月から新年度。
新年度より稽古のスタイルを少し改め、一日の稽古を
第一部 太夫と三味線全員で取り組む演目
第二部 目前の公演に向けての稽古
と二部構成にしました。
加えて技芸の稽古だけでなく、演目に関する歴史・背景の学習、技芸に関連する作業の講習なども行っていきます。
その新スタイル一回目のこの日は以下のラインナップ。
○小栗判官一代記 照手姫車引の段・抄 見本演奏(津賀太夫・健太夫)
「全員で取り組む演目」の第一弾として、「車引」に取り掛かります。その初回ということで津賀太夫の語り、健太夫の三味線で見本演奏を行いました。
「車引」は「小栗判官」ものの「道行」にあたり、ストーリー性は薄いものの曲としては節を多数含んで充実しています。私も先人から「車引をやればほとんどの説経節が語れて弾ける」と教わったものです。
フルでは35分ほどかかりますので、主要部分に絞って16分程度のショートバージョンを作成。それでも説経節でよく使う節がいくつも詰まっています。これを半年くらいかけて全員でじっくり稽古します。
○小栗判官 物語解説 (花太夫)
見本演奏のあとは花太夫による解説。小栗判官全体のあらすじに始まり、文献に残る「車引」の本文の紹介、そして津賀太夫作成による「車引」に出てくる地名をピックアップした滋賀県地図の配布がありました。
○車引稽古 さっそく実践です。
初回ですから全部できるわけではありません。節回しを点検しながら三分の一程度まで行いました。
途中、同じ節でも部分部分で形が異なる部分の指摘があり、花太夫と健太夫で解をさぐるくだりもありました。本来節はどの演目でも変わることはほとんどありませんが、演じ手の癖で増えたり減ったりすることもあり、過去の音源から採譜する場合慎重になる必要があります。
○三庄太夫一代記 対子王丸母対面の段 視聴
第二部は、先日出版された「説経節研究 物語編」で翻刻された「三庄大夫」の復活です。
説経節の演目はテキストとして整理するのも大事なことですが、芸能事であるからにはそれが実演されて本当の財産になります。これから取り組む「三庄太夫」の復活は、研究成果と実技の連動としてはおそらく初めての試みではないでしょうか。
なんにしても「車引」と違い初めて見聞きする演目ですので、花太夫が一から起こした台本を配布後、十代目若太夫が残した音源を聴き調子をつかむところから始めます。昭和時代の音源ですのでいわゆるモノラルの音、ところどころ聞き取りづらいところもありますが、最低でも何の節を使っているかをつかんで、そこから節回し・三味線の手を確認します。
来年3月頃に復活の演奏ができることを目標に、こちらも全員でじっくり取り組みます。
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2017年06月13日
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