5月9日(日)、秩父横瀬に残る袱紗人形芝居鑑賞に、十三代目薩摩若太夫・京屋惹・坂田の3人でいってきました。
当日演目は、「江戸紫恋緋鹿子(えどむらさきこいのひがのこ)八百屋お七忍びの段」「芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)狐別れの段」。このうち「芦屋道満大内鑑」数十年ぶりの上演だったようで、一座のみなさんも気合いが入っていました。
横瀬の人形芝居の太夫さんは、みんな弾き語り(説経の語りと三味線を一緒にやる)を稽古しており、「江戸紫恋緋鹿子」は、佐野守平さんのデビューステージ。語りだけ、三味線だけでも大変なのに、両方を習得されるまでどれだけ稽古されたか。しっかり舞台を勤めておられる姿に、その修練の深さを感じました。また秩父の「八百屋お七」は、八王子に残る教化的な台本よりもバレ話的で、かえって庶民の生命力を感じるすばらしいものでした。私も学山になりたい(笑)。
また、この公演には三代目若松若太夫師匠がおいでで(平成17年には秩父若松派の裁許もされています)、期せずして若松派・薩摩派の両若太夫が集いました。その後の公演打ち上げにもご一緒させていただき、秩父の家元様、一座のみなさま、若松・薩摩の両若太夫でたくさんのお話ができました。
秩父は初代若松若太夫が再起を期した土地、またその説経には薩摩系統の節が色濃く残る地でもあります。だからこそこの地でのこういう巡り合わせがあったのだと、連綿とつながった芸の縁の妙を感じざるを得ない一日でありました。
文責:坂田
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