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前回の記事にリンクして注意喚起だけしておいた東電の隠蔽を告発する岡田直樹さんのブログ記事:「2011年3月20日、隠蔽された3号機格納容器内爆発」(Space of ishtarist/2011年06月25日)を鬼蜘蛛おばさんの疑問箱の松田まゆみさんが採り上げて下さった。
豊富な情報をお持ちの松田さんもご存知なかったとのことなので、気になって「東北地方太平洋沖地震 原発関連wiki」を調べてみた。「時系列」の、「福島第一原子力発電所3号機」のページには3月21の3号機の状況について次のように記載されている。
前日の3月20日もほぼ同様である。これだと、21日に灰色の煙が上がっただけで、大したことはなかったかのようである。東電が公表している3号機の水位・圧力の変化を示すグラフ(図1)を見ても、3月20-21日に特段のことが起きているようには見えない。
実は「原発関連wiki」の上の記載にある時刻の直前に大変な事態が起きていた。それは東電が公表している数値データにはっきりと現れている(表1)。
3月21日のA系原子炉圧力に注目すると、日付が変わった深夜に三件のデータだけが突出して高い圧力になっている。
ではなぜ、この異常が東電の図1に現れていないかというと、グラフの縦軸の目盛り(右側)の上限が8 MPaになっていて、上記三件のデータがグラフからはみ出してしまい、表示されないのである。もし各点を繋いだ折れ線グラフにしていれば、はみ出したデータがあることが知れるのだが、東電は散点グラフとして公表し、突出して高いこの3点の存在を隠蔽したのである。決して噓はついていないのだが、巧妙な隠蔽と言わずして何と表現したら良いだろう。「原発関連wiki」も、まんまと騙されようだ。
灰色の煙が立ち上ったこの日、東電は作業員全員を退避させた。放水作業のため正門近くにいた東京消防庁の部隊は約20 km離れた指揮本部にまで退避している。東電は、21・22日に福島第一原発敷地内の土壌を採取して、プルトニウムの検出調査を行った。3号機はプルトニウムを大量に含むMOX燃料を使用していたのである。
図2は、財団法人日本分析センター(千葉市)が、福島第一原発から南南西約200 kmの同敷地内における空間線量率と核種毎の放射線量を計測し、3月31日までの変化をグラフとして公表したものである。
この日、東京を含む関東地方一帯に大量の放射性物質が降下したが、多くの専門家は、既に放出されて上空に漂っていた放射性物質が雨に伴って降下したものであると説明していた。身近にいる地球化学の専門家もその説をとっていた。私は気になって、2011年4月7日の拙ブログ記事で採り上げたのだが、この時は、噂されていた再臨界の有無に着目していて、放射平衡の検討からその可能性は低いが、この時「若い汚染物質」が付加された可能性があるとした。しかし、このような隠蔽工作がなされているとは思いもしなかった。この期に及んでの隠蔽工作の必要性を思い至らなかったからである。
しかし、松田さんのブログ記事を読むと、今になって、放射性物質の全放出量の算定量をチェルノブイリ事故より少なく見せかけるのに、この隠蔽が功を奏していることがわかる。詳しくは岡田さんと松田さんの記事をお読み頂きたい。
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2012年05月28日
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