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福島の原発事故に関連して、気になるニュース2件をメモ。
1)マニュアルに「5%超で炉心溶融」と明記:毎日新聞
「炉心溶融と判断した場合、直ちに国に報告することが義務付けられていた」とあって思い出したのだが、「大規模地震対策特別措置法」(いわゆる大震法)の中で関連法として位置づけられている気象業務法第十一条の二第一項には次のように書かれている。
また、内閣府のウェブサイトの中の防災情報のページにある「東海地震対策」のページの目次で「地震防災基本計画 (警戒宣言時の基本的方針等)」にある「本文」にリンクしてある「東海地震の地震防災対策 強化地域に係る地震防災基本計画」では、第1章 警戒宣言が発せられた場合における地震防災に関する基本的方針」として、その冒頭に次の様に書かれている。
かつてここでも簡単にふれたことがある「大震法」関連の法体系は、大規模な災害が切迫していると判断される事態に直面したとき被害を最小のものにするにはどうしたら良いのかについての多分野の有識者による研究と熟慮の成果である。上記の「東海地震の地震防災対策強化地域に係る地震防災基本計画」には、罰則規定を伴う事細かな行動指針のようなものが定められていて、これを読めば、こうした事態でパニックを抑えつつ被害を最小化するには、徹底した情報開示によって地域住民の納得を引き出したうえで公共性の高い職種にある人々を強権的なコントロール下に置くことがベストであると判断されていることがわかる。情報の秘匿によってパニックを抑え込むという発想にしばしば接するが、素人の思いつきに過ぎない暴論である。
ところで、「大震法」の第二条では「地震災害」を「地震動により直接に生ずる被害及びこれに伴い発生する津波、火事、爆発その他の異常な現象により生ずる被害をいう」と定義している。この定義に従えば、地震の影響によって福島第一原発が爆発して放射能汚染を招いたことも大震法が定める「地震災害」に含まれることになる。上記の「基本計画」が適用されるのは目下のところ地震防災対策強化地域に指定されている東海地方に限られるが、「想定外」の地域におこった際にもその趣旨を汲んだ施策が実行されるべきであろう。
「炉心溶融と判断した場合、直ちに国に報告することが義務付けられていた」のだから、電力会社には、東海地震の切迫性について判断する「判定会」に相当するものが組織されていなければならなかった筈である。原子炉災害に備えては、炉心溶融がおこった後で公表することよりも炉心溶融が切迫していることをいち早く察知して、すみやかに公表することが求められる。だが福島の原発事故に際して、彼らは炉心溶融(メルトダウン)の切迫性について正しく判断し得たのであろうか。はっきりしているのは、正しく判断していたのに隠蔽したか、正しく判断できない無能者ばかりであったか、そのどちらかということである。そのような者らが次々とまた原発を再稼働しょうとしている訳だ。
関連して次のニュースもまた大変気になる。
2)東電元会長ら旧経営陣3人 強制起訴へ(NHK NEWS WEB)
ここで起訴事実として争点となるのは巨大津波が予測できたかどうか、つまり事故を未然に防げたかどうかにあるようだ。しかし、事故をおこした後で避難の初動を遅らせ、また避難経路の判断ミスを招き、その結果数十万の人々に一般公衆の許容限度を超えた放射線被曝を強いる結果になった要因として情報隠蔽などの設置者義務違反があったことも裁かれなければならない筈だ。さらにまた、そうしたことに根拠のない「安心論」をふりまくことで一部の学者やジャーナリストが荷担したことも裁かれなければならないのではないのか。彼らがいつまでも「安心論」をふりまき続け、炉心溶融(メルトダウン)の切迫性についての判断ミスや情報の秘匿を弁護して、パニックを押さえるのにはその方が良かったと主張するのは、その罪を自覚し、そこからなんとか逃れようとしているからではないのか。それとも未だに無自覚なのか・・・
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2016年02月28日
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