さつきのブログ「科学と認識」

福島第一原発、アンダーコントロールで、わざと昨年の2倍の放射能を放出か

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

特攻について

 前回の記事で部分文字起こしをしたBS日テレの「深層NEWS」で8月19日に放送された番組『「海軍反省会」の証言 特攻作戦の真相』について、感想など書き留めておく。

 番組は、「戦後長らく、特攻作戦は第一航空艦隊司令長官の大西瀧治郎中将が発案し、作戦を立案する軍令部はそれを追認したと考えられて来た」との前提で進行しているが、この前提が正しくないことはかなり以前からわかっていたことだ。大西中将が見送った最初の特攻出撃は1944年10月25日、海軍「敷島隊」の5機の零戦に250キロ爆弾を装備して敢行された。しかし、番組でも触れられているように、人間魚雷回天の試作は既に1944年2月には始まっており、同年9月には本格的な訓練が開始されている。陸軍によって着想された遠隔無線誘導対艦ミサイルが、人が乗り込んで操縦する生還の見込みゼロの人間巡航ミサイル「桜花」に変質していく過程を海軍上層部が黙認していたのも1944年の夏頃のことである。

イメージ 1

 他にも、軍上層部が巧妙に責任を回避しながら、実質的には特攻作戦を推し進めていたことを示す数々の事実は、戦後しばらく経った頃から少しずつ暴かれていた。大西中将は1945年8月16日に割腹自殺して、死人に口なし。特攻作戦に関係した多くの軍幹部達は、何らの責任も取らずに口をつぐんだまま、全ての責任を大西氏に押し付けた、というのが既に定着している大方の見方ではないかと思う(例えば、保阪 正康  著『「特攻」と日本人』 講談社、 2005)。

 このようなことを調べようとするときに常々思うのは、アカデミックな文献をネットで検索してもヒットするのは断片的な情報ばかりということ。国立公文書館のアジア歴史資料センター  には膨大な原資料が蓄積されており、ウェブ経由で閲覧・ダウンロード可能であるが、素人の手に余る。結局、一般向けの書籍や雑誌の記事に頼る他ないということになる。

 前回の文字起こしではゲストのなかにし礼氏の発言で割愛した中に幾つか鍵になると思われる指摘があった。私がなるほどと思ったのは、負け戦がなぜ長引いたのかについて、「聖戦」扱いになってしまったことで軍として引っ込みがつかなくなったからという主張。天皇の戦争責任という問題に帰着する訳だが、アカデミズムの場でこれを回避するような風潮があるのでないかと思う。

 なお、毎日新聞の栗原俊雄記者は、角田和男著『修羅の翼 零戦特攻隊員の真情』(私は読んでいない)を引いて、大西中将が特攻作戦を敢行したのは、その「作戦」を続けていれば、いずれ昭和天皇が停戦を指示するだろう、という期待があったと書いている。しかし、Wikipediaの「大西瀧治郎には、終戦間際の「8月13日、大西は「我々で画策し奏呈し、終戦を考え直すようにしなければならない。全国民2000万人犠牲の覚悟を決めれば、勝利はわれわれのもの」と主張した。内閣書記官長迫水久常のもとにも現れ、手を取って「戦争を続けるための方法を何か見つけることはできませんか」と訴えた。」と記されている。これが事実なら、栗原氏や角田氏の推論は成り立たない。

 また、栗原記者は、「戦争でなくなった人たちの尊い犠牲の上に、今日の繁栄、平和がある」という歴史観を「『尊い犠牲=今日の繁栄と平和』史観」と呼び、「この歴史観に同意するが、そのフレーズには危険性があることも感じている」と書いている。

 私は、そもそもなぜこんな妙チクリンな「史観」に同意することができるのか、とんとわからない。尊いのは命であって、それが失われることが尊いことであるわけがない。命が失われることは、ただただ悲しいことだ。「尊い犠牲の上に、今日の繁栄、平和がある」とは、あなたが生きていれば貢献できた筈のことより、死んでしまったことの貢献が大きかったよと言っているようなものである。まるで、死んでくれてありがとうと言っているようなものである。

 これを言う人のほとんどは、そんなつもりは毛頭ないと反発するだろう。しかし、慰霊の場で(死者に向けて)これを言うなら、意図の有無とは無関係に、その言葉には「死んでくれてありがとう」と言う意味が付いてまわるのだ。「尊い犠牲の上に、今日の繁栄・・云々」などという言葉は、決して発してはならないのである。

全1ページ

[1]


.
さつき
さつき
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!
CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事