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高校卒業後ターンプロしてアサノダンススクールに
お世話になって1年半の後。
当時組んでいたリーダーとの兼ね合いで、都内の別のスタジオに
移ることになった。
アサノダンスで初めてついたお客さんは可愛いおじいちゃんだった。
アサノダンスの階下にパチンコやがあってさ、
そこに毎日のように通ってきてるおじいちゃんだった。
まだ生きてるかな・・・。(不謹慎な!)
サークルで遊んでるおじいちゃんだったんだけど、
週に3.4回通ってくれて。すごく気に入ってくれてて
サークルのパーティとかにも「日当払うから来て」って言われたり。
アサノダンスは客層が個人レッスン中心で
今ほど競技も盛んじゃなかったし、競技経験の浅い見習いが
いきなりカップルを教えられるわけも無くて
選手はほとんどオーナー先生が教えてた。
ところが、移籍したスタジオはなんとまあ、選手が多かったんだ。
もう17.8年前の話だから3級とか4級とかのカップルが圧倒的に
多かったね。
そこで始めてサイドコーチを経験したのよ。
個人レッスンと違ってサイドコーチっていうのは
教えたことの効果が目に見えてわかるわけ。
それを見て「ああ、わかってないな、伝わってないな」とか
「よし、この組にはこういう方法が一番いいんだ」とか
教えながら試行錯誤なの、こっちも。
普通都内のスタジオでは女の先生ってあんまり働けないのね。
でも移ってから1年くらいで、夜はほとんど生徒さんがいるくらい
忙しい日々を送るようになった。
その教室にもそれほど長くいないで埼玉に移ることになったんだけど、
今思えばそこでのサイドコーチの経験がかなり役に立ってたんだね。
埼玉に来たら来たで、さらに競技人口が多いのに驚き。
カップルがカップルを呼び、まあ、今に至るんだけども。
カップルを教えるのに一番難しいのは
まず自分の理想を押し付けたいんだけど、レベルによっては
それが無理なこともあるの。
基本的にユキの場合、ある程度キャリアのある選手には
少し難しいことを要求するのね。
大体要求はどの選手にも同じようにするんだけど、
その要求の仕方を選手によって変える。
例えばもっと大きなスイングをさせたかったとするでしょ。
それをやらせたいと思った時に、まずその選手の身体的能力を
考慮するのね。
「この人は足が強いから、下半身から入ってみるか」とか
「この人はボディが柔らかいから、ボディを使わせてみるか」とか。
少し入ったところで思ったような効果が出ない場合
その人がわかってて出来ないのかわかってなくて出来ないのか
再確認。わかってて出来ないならそれを今後の課題にさせるし、
わかってないならまた別の言い方で説明しなおす。
それを何年もの間、50組近くのカップルにやってたら
いろんなことがわかってくるよ。
すごい発見もあるんだから。
試しに「こんな感じでトライさせたらどうだろう」と思って投げたら
「へえ、こうやればこういう質の人でもできるんだ」とか
「あれ??なんかおかしくなっちゃったな・・・」とかね(笑)
カップルレッスンだとほとんど踊ってくれない先生もいるって
聞くけど、口で言ってわかんないことは踊っちゃった方が早くて。
ユキはバンバン踊っちゃう。
何がわからなくても瞬間でもその選手の最大能力みたいのが
開花すればいいじゃない。
動かない人、硬い人、ふにゃふにゃな人、いろんな人がいるけど
大体どんな人とも踊れるようになった。
今の私を育てたのはコーチじゃなく
私の生徒達なんだってとっても有難く思ってる。
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