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クライシス0911ファイナルシーズン
(前回までのあらすじ)
40歳になった沢木リョウは家族と幸せな生活を送っていた。
親友ユウスケと久しぶりの再会をしたリョウは驚くべき情報を知ることとなる。
なんと近日中に東京都が北朝鮮からテロ攻撃を受けるというのだ。
そのテロリストは都内に既に潜伏しているらしい。
しかも、そのテロリストはリョウの妹、沢木ジュリだというのだ。
リョウは、このテロを阻止するためにユウスケの紹介で「協力者」と会うこととなる。
東京拘置所の面会室に、車椅子に乗って現れたのは死んだはずの天才テロリスト、ポールだったのだ。
ポールが言うことを信用すべきかリョウは悩んだ。
ポールは今日、第1段のテロ攻撃が行われると宣言したのだ。
そしてポールの助言どおりテロは実行された。
中国大使館で爆弾テロが起こったのだ!
このテロ攻撃での犠牲者は20名を超えた。
これに対して中国政府は「報復攻撃をも辞さない」と発表した。
第5話 防犯カメラ
俺は、ポールとサカキバラ捜査官と共に事件現場へ向かった。
そこはまるで地獄絵図のようになっていた。
このテロを仕掛けたのが、実の妹ジュリだとはどうしても信じられなかった。
大使館内は日本の警察は捜査ができない。
原因究明は中国人にゆだねられることとなった。
そこでサカキバラ捜査官は大使館周辺の防犯カメラのデータを集めて捜査する事となったのだ。
警視庁の特別捜査室に俺は呼ばれ、防犯カメラの映像をチェックする事となった。
そこにあの男も現れた。
「俺も一緒にチェックしよう。ジュリの顔はよく覚えている。」
ポールは俺の隣の席に座った。
「ジュリが犯人とはまだわからない。」
俺はポールをにらみつけた。
「テロリストを確保すれば事件は解決だ。2人で協力して探し出してくれ。」
サカキバラはそう言うと、捜査室から出て行ってしまった。
「次の攻撃はいつなんだ?」
俺はポールに話しかけた。
「まだしばらく先だ。」
ポールはそっけなく答えた。
俺はポールを完全に疑っていた。
まともに捜査に協力してくれるとは思えない。
なにか、たくらんでいるに違いない。
そもそも、車椅子を使っていることさえも嘘なのかもしれない。
そう考えると、こうやってポールと二人で防犯カメラの解析をやっていることが恐ろしくなってきた。
隙を見せたら俺の命が危ない。
ポールは車椅子に座っているが手錠を付けていないのだ。
入り口に護衛官が2名いるから容易に逃走はできないだろうが、、、。
ポールは防犯カメラの映像に見入っている。
怪しい動作は特に無い。
その時、、、。
「見つけた。」
ポールが急にモニター画面を指差したのだ。
!!
「本当か!?」
俺はポールの指差す人物を確認した。
大使館の車に何やら細工をしようとしている人影が見える。
間違いない、爆弾が仕掛けられていた車だ。犯人は女性のようだ。
「この画像を拡大してくれ!」
ジュリではないはずだ。ジュリがこんな大量殺人をするわけが無い。
俺はそう願うしかなかった。
サカキバラ捜査官も戻ってきて分析が開始された。
拡大された画像を見る。
なかなか顔の正面が映らない。
ジュリの面影もあるが、、、そうとも言い切れない。
するとポールが言ったのだ。
「これは、100%沢木ジュリだ。」
!!
「おい!適当なこと言うんじゃねぇ!!」
俺はポールに掴みかかった。
サカキバラ捜査官が間に入って俺を制止した。
「落ち着いてください、リョウさん。」
俺はポールをにらみ付けて言った。
「根拠を言え!顔もよく映っていないのにどうしてわかる?」
「わかるさ、、、。犯人の首元に龍のタトゥーが見えるだろ?」
ポールをニヤリと笑うと話し始めた。
「これはテロ組織の中でも上級レベルに所属している者だということを意味する。」
ポールは自分の首に同じタトゥーが入っているのを皆に見せた。
「このタトゥーが入っているのは俺含め3名だけだ。」
ポールは言った。
「しかも、女性で上級レベルに所属しているのは沢木ジュリただ1人だ。」
!!!
「、、、、残念です。リョウさん」
サカキバラ捜査官はそう言うと俺の肩をたたいた。
「まだわからない!俺はこの目で見るまで信じないぞ!」
俺は立ち上がって言った。
「犯人の逃走経路は?すぐに追いかけよう!」
捜査官の一人が言った。
「犯人は地下鉄で国会議事堂前駅で降りたようです。」
「第2の攻撃の標的は国会議事堂か!」
サカキバラ捜査官が叫んだ。
「すぐに移動だ!急げ!」
〜第6話へ続く〜
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