沢木リョウのAKB的な小説

かなりご無沙汰していますが、復帰を考えているのです。

season5

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最終話「地上の楽園」

クライシス0911 シーズン5

最終話「地上の楽園」


 ポールの核爆弾テロは阻止された。
チャン・リーが監禁されていた時に解除コードを盗み出していたのだ。
 北京オリンピックは、何事も無く閉幕したのだった。


―――1ヵ月後。


2008年9月11日


 指名手配されていたユウスケは、無実であることが証明された。
撃たれた腹部のケガも順調に回復しているとのことだ。

 チャン・リーは女優復帰を果たした。
さっそく新作の映画の撮影に入ったとのことである。

 ポールは爆破現場から遺体で発見された。
今まで多くのテロを実行してきた天才テロリストは18歳にしてこの世から去るのだった。
 

 
 俺の名前は、沢木リョウ。
2年前まではどこにでもいる普通の大学生であった。
 
 大学の研究室で起こった殺人事件は、全ての始まりだった。
殺人事件は恐ろしいテロ事件に繋がっていた。
 そして俺は多くの友人の命を失った。
恐ろしいテロリストと果敢に戦った。
 拳銃で人を撃ったこともあった。

 
 テロは、現代社会における戦争であると思う。
今日もどこかでバスが爆破され、無差別に人が殺される。
 

 人々の悲しみは、いずれ憎しみに変わる。
そして報復攻撃が繰り返される。
 昔から、何ら変わる事はない。


 矛盾の連鎖。


 『平和の祭典』だと言って、お祭り騒ぎをしている人もいれば、
その隣の国では今にも戦争が起ころうとしている。

 俺は、そんな現実に嫌気がさしていた。
 

 現実の世界は、悲しみばかりである。
俺はもう生きることにさえ絶望を覚えていた。

 


 そんな俺に、この場所は似合っているのかもしれない。
ここに居れば、現実から逃げることができる。
 悲しいニュースも耳に入ってこない。


 俺は、どこよりもこの場所が居心地がいいのだ。
この、塀に囲まれた場所が、、、。
 

 俺はテロに協力した罪で有罪となった。
人生のほとんどをここで過ごすこととなる。




 刑務所の中で。

 

 俺は全ての面会を断った。
誰とも話をしようとしなかった。
 俺は全ての罪を認めたのだ。



 
 

 綺麗事ばかりで廃れたこの世界に
俺のこの魂だけは、これからも生き続けるだろう。

 仲間は「信じているよ。」と言っているらしい。
だが、そんな言葉は偽善にしか聞こえなかった。
 俺はただ、真実だけが欲しかったんだ。

 そんな意味のないセリフがこの脳裏を汚すなら、
いっそ俺の前から、全てのノイズを消してくれた方がいい。

 
 全てが邪魔に思えるのだ。
この世界にあるもの全てが。


 
 そして俺は無になった。 
 



〜クライシス0911 完 〜





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第11話「脱出」

クライシス0911 シーズン5

(前回までのクライシス0911)
 聖火リレーの最中に拉致されたハリウッド女優チャン・リーを救出したユウスケ。
それなのにユウスケは、チャン・リー誘拐容疑で指名手配されてしまい、逃亡生活を送ることになったのだ。
 事件の真相を追究していた俺達は、5ヶ月前のハイジャック機の墜落事故で唯一の生き残りである奇跡の少女「シャーロット」と再会する。
そして、シャーロットから恐ろしいテロ計画を知ることとなったのだ。 その計画とは、北京オリンピックスタジアムに核爆弾が仕掛けられていると言う驚愕の内容だったのだ! 
オリンピックスタジアムへの潜入した俺達は核爆弾の捜索を行なった。そこに現れたのは天才テロリスト、ポールだった。

 さらにユウスケは、手足を縛られて冷蔵室に監禁されてしまった。しかも、その冷蔵庫には時限装置付きの核爆弾が見つかったのだ。
核爆弾の爆発まで、あと3時間。その時、冷蔵室のドアを叩く音が聞こえたのだ。助けに来たのは、死んだはずの沢木リョウであった。
 リョウとユウスケは核爆弾の存在を知らせるためにスタジアム脱出を試みる。そこに再びポールが現れる。そして衝撃の事実を告げるのだった。

 それは、リョウがテロリストになったという信じがたい事実だった。
ポール達はヘリで脱出しようとする。ユウスケはそれを阻止しようとするのだが、ポールの護衛に腹部を拳銃で撃たれてしまうのだった。
 大量の血が流れ、ユウスケは絶望感の中、死んでしまうのだろうか。

 ―――核爆発まで30分。


第11話「脱出」

 北京オリンピックの開会式は入場行進を終え、いよいよ聖火の点火が行なわれようとしていた。
10万人収容のオリンピックスタジアムの熱気は最高潮に高まっていた。
 その中で、核爆発の危機が迫っていることなど誰も知らないであろう。

 俺は腹部を拳銃で撃たれ、薄れゆく意識の中である事を考えていた。
もしリョウが裏切り者だったとしたら、どうして冷蔵室に助けに来たのだろう。
 それが疑問だったのだ。

 いよいよ、意識が遠くなってきた。
これが死ぬということなのか、、、。
 




「ユウスケ!大丈夫?」
 
 その時、確かにそう聞こえた。
誰かが俺を呼んでいる。

 誰だ?

 
 俺はゆっくりと目を開ける。
そこに立っていたのは、チャン・リーだった。

「チャン、、、ありがとう。」
 チャンが助けに来てくれたのだ。
俺はすぐに止血してもらい、応急措置を施された。
 俺は助かったのか、、、。ここで死ぬわけにはいかないんだ。
最後の最後まで俺は諦めない!
 
「じ、、時間が無い。ポールを追いかけてくれ、、。」
 俺はチャン・リーに抱えられてヘリポートへの階段を登った。

バババババッ

 ものすごいエンジン音が聞こえた。
ヘリは今にも飛び立とうとしている。
 このままでは間に合わない。
何とかしてヘリを止めなくては、、。


 その時、


ゴーーーッ!!

   
 ものすごい爆発音が響いた。
核爆弾ではない。

 スタジアムの歓声でもない。



 爆破されているのは、目の前にあるヘリコプターだったのだ。



 何が起こったのか。
俺はよく理解できなかった。
 ポールが乗ったヘリが爆破され粉々になっている。
中にいる者は恐らく、全員死んでいるだろう。
 おそらく、リョウも、、、。





「うまく行ったわね。」
 そう言ったのは、チャン・リーだ。



「え、どういうこと?」
 俺は状況を理解できなかった。
チャンはこの状況を予測していたかのように言ったのだ。


 すると、燃えさかるヘリの煙の中から人影が見えた。
ゆっくりとこちらに歩いてくる。

 生存者がいるようだ。


  
 あれは、、、、誰だ、、、。



ゆっくりと歩いて来たのは、リョウだ!


 
 チャンがリョウに駆け寄って抱擁した。
「リョウ、うまくいったのね!」

「ああ、作戦成功だ。」
 リョウはそう言って笑った。

 俺は混乱してまだ、理解できなかった。
ただ、わかっているのは、天才テロリスト・ポールが目の前で爆死したことだ。

「ユウスケ、騙して悪かったな。すぐに救急車を呼ぼう。」
 リョウはそう言うと、俺の肩をかついだ。

「リョウ、どういうことだ。教えてくれ。」
 俺はリョウに言った。


「ポールを倒すための作戦だったんだよ。」
 リョウは言った。
「俺は、ポールを倒すためにテロリストに成りすまして行動していたんだよ。」

!!

「ポールを信用させるのには苦労したんだぜ。」
 リョウはそう言って笑った。
「チャン・リーと協力して今回の作戦を思いついたんだ。」


 そうか、、、。
俺はやっと状況を理解した。
 すべて、リョウとチャン・リーが仕組んだ作戦だったのか。
ロンが裏切り者であることも、チャンは最初から知っていたのか。


「それと、シャーロットにも協力してもらったんだ。」
 リョウは続けた。
「ユウスケには嘘をついて申し分けないと思っている。ポールの作戦を阻止するためにこうするしかなかったんだ。」

 そうだったのか、、、。
リョウの腕に彫られていたタトゥーもポールを信用させるためにやったことなのだろう。             


「そういえば、、、」
 俺は肝心な事を思い出した。
「核爆弾が、、、もう爆発してしまうぞ。」


 俺は時計を見た。

核爆発まで、あと2分となっていた。



〜最終話へ続く〜

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最終話「地上の楽園」は9月11日更新です。

クライシス0911 シーズン5

(前回までのクライシス0911)
 聖火リレーの最中に拉致されたハリウッド女優チャン・リーを救出したユウスケ。
それなのにユウスケは、チャン・リー誘拐容疑で指名手配されてしまい、逃亡生活を送ることになったのだ。
 事件の真相を追究していた俺達は、5ヶ月前のハイジャック機の墜落事故で唯一の生き残りである奇跡の少女「シャーロット」と再会する。
そして、シャーロットから恐ろしいテロ計画を知ることとなったのだ。 その計画とは、北京オリンピックスタジアムに核爆弾が仕掛けられていると言う驚愕の内容だったのだ! 
オリンピックスタジアムへの潜入した俺達は核爆弾の捜索を行なった。そこに現れたのは天才テロリスト、ポールだった。

 さらにユウスケは、手足を縛られて冷蔵室に監禁されてしまった。しかも、その冷蔵庫には時限装置付きの核爆弾が見つかったのだ。
核爆弾の爆発まで、あと3時間。その時、冷蔵室のドアを叩く音が聞こえたのだ。助けに来たのは、死んだはずの沢木リョウであった。
 リョウとユウスケは核爆弾の存在を知らせるためにスタジアム脱出を試みる。

 しかし、少しずつユウスケにある疑念が生まれる。そして、その疑念が確信に変わるのだった。 


第10話「沢木リョウ」

 
「お前は、本当にリョウなのか?」

 俺がそう言うと、驚いた顔でリョウは振り向いた。
その顔は、どう見ても「沢木リョウ」であった。整形手術でもここまで似せることはできないと思うのだが、、。
    
  
「ユウスケ、俺はお前に話さないといけない事がある。」
 リョウがそう言った瞬間。


!!


「そこまでだ!」


 そこに立っていたのはポールだった。
ポールの後ろには見慣れた顔の人間が数人立っていた。
大島ディレクター、ロン、ソナもいる。

「続きは僕が話そう、、、」
 ポールは、いつものように笑みを浮かべながら話し始めた。
「お前の知っている沢木リョウは、死んだんだ。」


 ど、どういうことだ。
俺の目の前にいるのはどう見ても沢木リョウである。
 


「リョウは、ハイジャックされた飛行機の中で言ったんだ。」 
ポールは続ける。
「俺の仲間になるから、命だけは助けてほしい、と。」


な!?
そんな馬鹿な。リョウがそんな事を言うはずがない!

「リョウ!嘘だろ!?嘘だと言ってくれ!」
 俺は叫んだ。しかし、リョウは無言で首を横に振った。

 リョウが、裏切ってテロリストになったなんて、、、。
あんな正義感の強いリョウが、、、、。
 俺は信じられなかった。信じたくなかった。



「爆発まであと30分だ。そろそろ行こう。」
 ポールはそう言うと、近くにある階段を上り始めた。

 よく見ると、そこには『ヘリポートの入り口』と書かれてある。
そうか、ポールはここからヘリで脱出するつもりなのだろう。       

「待て!逃がせねーぞ!」
 俺はポールに飛び掛った。

 その時、護衛の一人が拳銃をコチラへ構えた。

バン!

 銃声が響いた。
それと同時に全身に激痛が走った。
 腹部から熱いモノが流れているのを感じた。
床が大量の血に染まっている。


俺は撃たれたのだ・・・

 

〜第11話へ続く〜
 

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第9話「開会式」

クライシス0911 シーズン5
(前回までのクライシス0911)
 聖火リレーの最中に拉致されたハリウッド女優チャン・リーを救出したユウスケ。
それなのにユウスケは、チャン・リー誘拐容疑で指名手配されてしまい、逃亡生活を送ることになったのだ。
 事件の真相を追究していた俺達は、5ヶ月前のハイジャック機の墜落事故で唯一の生き残りである奇跡の少女「シャーロット」と再会する。
そして、シャーロットから恐ろしいテロ計画を知ることとなったのだ。 その計画とは、北京オリンピックスタジアムに核爆弾が仕掛けられていると言う驚愕の内容だったのだ! 
オリンピックスタジアムへの潜入した俺達は核爆弾の捜索を行なった。そこに現れたのは天才テロリスト、ポールだった。
 さらにロンと大島ディレクターまでポールの仲間だったのだ。
俺は手足を縛られて、冷蔵室に監禁されてしまった。しかも、その冷蔵庫には時限装置付きの核爆弾が見つかったのだ。
 核爆弾の爆発まで、あと3時間。その時、冷蔵室のドアを叩く音が聞こえたのだ。助けに来たのはいったい誰なのか。
 
 冷蔵室のドアが開くと、一人の男が立っていた。

第9話「開会式」
 
「リョウ、、、なのか?」
 
 俺は、最後の力を振り絞って言った。
沢木リョウは6ヶ月前に飛行機事故で死んだはずだ。
 生きているはずが無い。だけど、俺の目に前にいるのは紛れもない沢木リョウその人だった。
「ユウスケ、事情は後で説明する。まずは核の時限装置を停止させるんだ!」
 リョウはそう言うと、俺の手足を縛っていたロープを取り外した。
「あ、、、ああ。」
 俺は自由になると、幽霊でも見るような気分でリョウの顔をもう一度眺めた。
幻想でも、他人の空似でもない。それは間違いなくリョウの顔だった。

 でも、ここに核が隠されていることをリョウは何故知っていたのだろう、、、。

「だめだ、、、解除できない。」
 リョウが核爆弾の時限装置に解除キーを入力しようとしている。
「ああ、俺もいろいろ試したんだが、解除できないんだ。」
 俺はリョウに言った。

「外に逃げよう!警察を呼ぶんだ。」
 リョウが言った。時限装置の残り時間は2時間28分となっていた。
もう時間はない。俺はリョウの意見に賛同した。
 俺は、リョウと二人で再びオリンピックの地下を走った。
開会式を目前に控えたスタジアム内にはたくさんのスタッフが準備に追われている。
警察を呼んだら、指名手配犯の俺は警察に捕まるかもしれない。
 でも、そうは言ってられない状況なのだ。

「こっちだ!」
 リョウが先導する。
「ああ。」
 俺はリョウに従うしかできなかった。
なぜなら、スタジアムの内部はとにかく広い。出口がどこかなんてまったくわからないからだ。
 
 走ること30分。
まだ出口にはたどり着けない。
「おかしいなぁ。」
 リョウが頭を抱えている。どうやら道に迷ってしまったようだ。 
思えば、さっきから同じところを走っているような気がする。
「リョウ、大丈夫なのか?もう時間がないぞ。」
 俺は焦っていた。迷っている場合ではないのだ。
核爆弾が爆発したら、オリンピックの観戦に訪れた何十万人の命が失われる。
 それなのに、リョウがやけに落ち着いている。それが少し気になっていた。

その時。

ゴォーーーーーーー!!!
 
 ものすごい地鳴りのような音が響いた。
その音は地面を揺らすほどであった。

 俺は思わず身をかがめた。

「こ、、、これは?」
 俺は一瞬、何が起こったのかよく理解できなかった。
爆発音とは違う、、、。
「開会式だ。開会式が始まったんだよ。」
 リョウが言った。
 そうか、歓声の音だったのか。
北京オリンピックが、ついに始まったのだ。      

 核爆発まであと1時間48分となっていた。
「リョウ、急ごう。もう時間が無い。」
 俺はリョウの腕を引っ張った。
 
 その時、あるモノが俺の目に入った。
リョウの腕にタトゥーが彫られていたのが見えたのだ。
!!
「これは・・・?」
 俺は自分の目を疑った。
もちろん、ハイジャック事件前にタトゥーは無かった。
 事件後に、タトゥーを入れたのかもしれないが、、、リョウはそんな事をする人間では無いはずだ。
「ユウスケ、どうした?」
 リョウは不思議そうにこちらを見ている。

 俺は、ある疑念が確信に変わった。
そうしてリョウにこう言ったのだ。


「お前、本当にリョウなのか?」    
    

〜第10話へ続く〜   


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第8話「監禁」

クライシス0911 シーズン5

(前回までのクライシス0911)
 聖火リレーの最中に拉致されたハリウッド女優チャン・リーを救出したユウスケ。
それなのにユウスケは、チャン・リー誘拐容疑で指名手配されてしまい、逃亡生活を送ることになったのだ。
 事件の真相を追究していた俺達は、5ヶ月前のハイジャック機の墜落事故で唯一の生き残りである奇跡の少女「シャーロット」と再会する。
そして、シャーロットから恐ろしいテロ計画を知ることとなったのだ。 その計画とは、北京オリンピックスタジアムに核爆弾が仕掛けられていると言う驚愕の内容だったのだ! 
オリンピックスタジアムへの潜入した俺達は核爆弾の捜索を行なった。そこに現れたのは天才テロリスト、ポールだった。

 そしてロンと大島ディレクターもポールの仲間だったのだ。
俺は手足を縛られて、冷蔵室に監禁されてしまった。そして、その冷蔵庫には時限装置付きの核爆弾が見つかったのだ。
 
 核爆弾の爆発まで、あと6時間。
 


第8話「監禁」

 冷蔵室に監禁をされてから6日間。
俺は迫り来る死の恐怖と戦っていた。
 

 時限装置には液晶画面に8ケタの数字を打ち込むことができるようになっている。
そこに解除キーを打てば時限装置を停止できるような設定になっているのだろう。
 しかし、解除キーを知らない俺は何度試しても時限装置を解除する事はできなかった。

俺はここで死ぬのか、、、。

 何よりも悔しいのは、俺がテロリストとして死ぬことだ。
全ての罪を着せられ、俺は世界中の人間に恨まれながら死んで行くのだ。
 ポールはまだ17歳のガキだ。今回、俺を利用したのは個人的な恨みを晴らすためだろう。

 俺はとんでもないガキを敵に回してしまったらしい。
大島ディレクターが、俺を木に登らせて聖火リレーの取材をさせようとした時から、既に計画は進行していたのだろう。
 もし、俺があそこで木から飛び降りなかったとしても、ロンが現れてチャン・リーを追跡することもポールのシナリオだったのだろう。
もっと早く気付いていれば、、、。こんな目に合わなかったのに、、、。


 俺は必死に手足のロープを外そうとした。
しかし、なんど試してもロープは外れなかった。
 手足からは血がにじみ出ていた。

 もうどうすることもできなかった。


 このまま死ぬのか。


 俺は半ば諦め始めていた。
爆発まであと3時間を切った。俺は祈ることしかできなかった。
 誰かが助けに来ることを、ただ祈っていた。

その時、、、。



ドンドンドン!
 冷蔵室のドアを叩く音が聞こえたのだ。


!!!



「た、、、助けて、、、くれ」
 俺は必死に声を出そうとしたが空腹で声が思うように出ない。
誰かが、俺を助けようとしている。敵か、、、味方か、、、。
  
 ガチャ

 鍵が解除される音が聞こえた。
助かる、俺は助かる!俺は生きる希望で気持ちが高ぶっでいた。
  
 そしてゆっくりと冷蔵室のドアが開いた。
そこには一人の男が立っていた。


 暗くてよく見えない。
誰なのだろう。男はゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。
 まだはっきりと顔が見えない。  
 

 すると男はこう言った。
「助けに来たぞ、ユウスケ。」



 この聞き覚えのある声は、、、

まさか、、。





〜第9話へ続く〜 

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※第9話「開会式」は本日更新予定です。

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