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今や「がん」は痛みに苦しみ抜く「怖い病」ではありません! 日本人三人のうち一人の死因となる身近な病「がん」。でも、ほとんどの痛みは取ることが出来ます。絶対に「我慢」せずホスピスを訪ねて下さい――ホスピス医の著者が感動的なエピソードを交え、緩和ケアについて解りやすく説く医療エッセイ。苦痛の少ない終末期を送り、誇りある人生を全うするためのケアがここにあります! 佐藤健先生は、国立病院機構豊橋医療センターの緩和ケア部長で、外科医です。 私は毎月第2土・日に、東洋医療臨床大学校アカデミーという勉強会に通っていますが、 5月に、佐藤健先生が講師としていらっしゃいました。 そこで、本書にあるような多くの患者さんとのエピソードや、 ホスピスをどう利用すべきか、 末期を迎えた患者さんに医療従事者として出来ることは何か、 痛みを抑える薬モルヒネに対する誤解、などのお話を聞きました。 そして佐藤先生のソフトな物腰や語り口の後ろにある、 医師としての毅然とした生命・人生観をもっと知りたくなり、 本書を購入しました。 「時に癒すことができる。和らげることはしばしばできる。だが患者を慰めることはいつでもできる。 それなのに、医学はいつでもできることを放棄して、時々しかできない、治すことに集中している。」 という、16世紀フランスの外科医、アンブロワ・パレという人の言葉があるそうです。 医療の原点を指摘する言葉といえますが、 現代医療で忘れられがちなことでしょう。 佐藤先生は、患者さんの不安・孤独感・絶望感に寄り添い、 時にはただ黙って聞いてあげることや、一緒に泣いてくれる人がいることが必要で、 介護に関わる家族へのケアまで取り上げています。 「ホスピスに行ったら出てこれない」「ホスピスに行った人はすぐ亡くなる」 「モルヒネは中毒になる」「モルヒネを使うと頭が変になる」 こういった誤解や偏見は、無知から生まれること、 無知をなくすためには、一般の人にも医療従事者にも、もっと ホスピスのことや末期がん患者さんの気持ち、モルヒネのことなど 知ってもらいたいと訴えています。 私も知らないことばかりでしたが、特に共感したのは、 高額な保険外治療や代替療法を受けさせることで、家族としての愛情を示しているつもりの場合があるが、それは愛情表現の勘違い、あるいは本当の愛情表現から逃げているとしか思えないときがある、と看破されているところです。 その治療が効いていないとわかっても、今日明日の命というときになってまで、患者さんのそばにいようとせず、つらい現実に向き合おうとしない家族…。 そういうことは、ホスピスの現場だけではなく、いたるところにある気がします。
偽の愛情で、現実と向き合うことを避ける。 そういった生き方が、最後の場面でも出てくる。 結局人生との別れ方は「生き方」と同じなのかもしれない、と考えたりします。 |
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最後の一行に 感無量 いずれ来る別れにもっと真剣に取り組もうと思いました。我が夫も戦っています。
2009/5/28(木) 午前 10:22
そうでしたか…
佐藤先生の本では、医療機関との上手な付き合い方や、病気になったときの本人や周囲の考え方の参考になるものがたくさんあります。
いろんな人にオススメしたい本です。
2009/5/28(木) 午後 10:51
私は今年3月10日に母を胆管癌で亡くしました。最愛の母でした。
佐藤健先生に出逢い
本当に感謝しています。まだまだ
辛いですが寂しいですがずっと
母のそばに居れたこと母は安らかに逝くからねといってくれた言葉どーり
でした。
2016/4/13(水) 午後 8:27 [ qha*99*3 ]