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1月2日、
買い物のついでに書店に寄り、
TVが観れないのだから久しぶりにゆっくり本を読もうと思って買った5冊のうちの一冊。
書店のPOPに、
「伝説の教師が、この本一冊だけを6年かけて読む授業で、灘校を東大合格日本一に押し上げた…云々」
とあるのを見て興味をひかれ購入。
中勘助は、明治中頃の神田生まれの作家で、
『銀の匙』は彼の自伝的小説だが、難産だったため産後の肥立ちが悪かった母に代わり、
伯母さんが虚弱な彼を、抱き、背負い、あやし、食べさせ、なだめ、すかし
遊ばせ、歌い、つれ歩き、して育てた。
その頃の、生活、風俗、自然が、子供の目と心のままの表現で、
瑞々しく描かれる。
生き物への愛着、自然の不思議、美しさ、恐ろしいもの、気持ち悪いもの、
学校、友達との遊び、けんか、別れ、
年中行事、祭り、食べ物・・・・
他愛ないと思って読んでいたのに、いつの間にか引き込まれ、
自分の子供のころの風景や自然、虫たち、飼った動物
などなど思い出す。
好きな女の子に「びりっこけ」と軽蔑され、
学校の先生にも「脳の悪いお子さん」と言われ
(これは入学の時に、父親がそう言って頼んだのだから仕方ないけど 笑)
家族みんなに、これでは及第できない、と言われて初めて
自分がびりだと気付いたというくだりとか、
(それまで、できなくても1番となぜか思っていたから)
子供の楽天というか、致命的なことが起こるまでは何の根拠もなく「大丈夫」と思っているところとか
可愛らしいというか馬鹿というか、でもありがちで何とも子供らしい。
この小説は前編と後編に分かれているが、
後編になると、家督を継いだ14歳違いの兄との確執を表す描写が出てくる。
兄とは相性が悪かったが、義姉とは2歳違いでこの義姉のことが非常に好きだったようだ。
あ、これはこの小説に書かれていることではなく、調べているうちに知ったことです。
あと、勘助は身長が180センチくらいあって小栗旬にそっくりのイケメン!
でも、少女と義姉にしか興味無かったようです。
そういうゴシップは別にしても、
『銀の匙』は、とても可愛らしく瑞々しく、でもなぜかドキドキする小説です。
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