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(本の紹介より)
今、岩波文庫の「心に残る」本の1位に輝く『銀の匙』。
何が人を惹きつけるのか。生涯を通じて色濃くまつわる女性達に焦点をあて、作家と作品の秘密に迫る。
第45回 読売文学賞受賞(1993年)。
中勘助は、どんな人だったのでしょう。
瑞々しい子供時代を、そのままの言葉でフリーズドライした人?
夏目漱石一門といわれながら散文には興味無しと言い放ち、文壇とは一線を画した人?
中家跡取りの兄が38才で病に倒れてから、義姉とともに中家を支えるのに四苦八苦した人?
身長180センチの色男で女性にモテモテだったのに、少女と義姉だけを愛した人?
“ゲージツ家の人格と作品の質は比例しない”
とはよく言われることですが、確かに、
立派な人だからすばらしい作品を生み出すわけではない。
後世に名を残すゲージツ家が、身勝手で弱虫でずるい人・・・というのはよくあること。
中勘助がそうだとは言いませんが、
やっぱりかなり個性的だったのは間違いないでしょう。
まあお家のごたごたがあって、いろんなことがすんなりいかなかったこともあるでしょうが、
作家として収入を得るために『銀の匙』を書いたのも事実。
そのおかげでこうした作品が残っているのだから、人生わかりません。
でも熱烈な愛読者たちがいて、その人たちと割合濃いお付き合いをしていたところをみると、
やっぱり人を惹き付ける魅力があったのでしょうねぇ。
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