2018.6.18 17:36
台湾当局が日航と全日空に抗議表明 「中国台湾」表記で
【台北=田中靖人】台湾の外交部(外務省に相当)は18日、日本航空と全日本空輸の2社がサイト上での台湾の一部表記を「中国台湾」に変更したとして、両社に抗議し訂正を求めると発表した。
表記の変更は中国の航空当局が4月、各国の航空会社44社に要求しており、5月末時点で18社が変更。今月上旬には、トランプ米政権が米国の航空大手に中国の要求に応じないよう要請したと報じられていた。
両社のサイトでは12日から、サイト利用者が所在地を中国または香港とし中国語での表記を選んだ場合に「中国台湾」と表示されるようになった。日本語ではこれまで通り「台湾」が表示されている。両社とも「各地域の利用客に分かりやすく受け入れられやすい表記を選んだ」(広報)としている。
台湾の外交部は「各国の政府と企業は尊厳と正義を維持し、中国の無理な要求に抵抗することを求める」としている。
1972(昭和47)年の日中国交正常化の共同声明では、中国側が台湾を「中華人民共和国の領土の不可分の一部」としたのに対し、日本政府は「十分理解し、尊重」するにとどめている。
2018.6.19 22:09
台湾高官が搭乗ボイコットを呼び掛け? 航空会社の表記変更で 「これが中国に屈した社だ」
台湾外交部で記者会見する李憲章報道官=19日、台北市(共同)
【台北=田中靖人】中国政府が各国の航空会社に「台湾」の表記変更を迫っている問題で、台湾の蔡英文政権の高官が対抗策として、要求に応じた会社への搭乗ボイコットを示唆したと受け止められる発言が報じられ波紋を広げている。
18日の英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)によると、蔡総統の諮問機関「国家安全会議」の李大維秘書長は「これが中国に屈した航空会社だ。(乗るかどうかは)あなた方次第だ」と市民に告げると表明した。この報道を、19日付の台湾各紙が「搭乗拒否を奨励」(聯合報)などと大きく転載した。
与党の立法委員(国会議員に相当)が「政府が企業に干渉するのはおかしい」と異論を展開。外交部(外務省)の李憲章報道官は19日、「搭乗拒否とは言っていない」と釈明したが「排除しない」とし、法的措置を含む対応策を「検討している」と述べた。
外交部は18日、中国・香港向けサイトの表記を「中国台湾」に変更した日本航空と全日本空輸に抗議。これまで個別企業への抗議を公表していないのに、日系だけに強い姿勢を示したことに李報道官は「台湾の民衆の(日本への)感情は特別だからだ」と説明した。