え〜っと、、、よくある勘違いなんですが、自然界は「弱肉強食」ではありません
弱いからといって喰われるとは限らないし、強いからといって食えるとも限りません
虎は兎より掛け値なしに強いですが、兎は世界中で繁栄し、虎は絶滅の危機に瀕しています
自然界の掟は、個体レベルでは「全肉全食」で、種レベルでは「適者生存」です
個体レベルでは、最終的に全ての個体が「喰われ」ます
全ての個体は、多少の寿命の差こそあれ、必ず死にます
個体間の寿命の違いは、自然界全体で観れば意味はありません
ある犬が2年生き、別の犬が10年生きたとしても、それはほとんど大した違いは無く、どっちでもいいことです
種レベルでは「適者生存」です
この言葉は誤解されて広まってますが、決して「弱肉強食」の意味ではありません
「強い者」が残るのではなく、「適した者」が残るんです
(「残る」という意味が、「個体が生き延びる」という意味で無く「遺伝子が次世代に受け継がれる」の意味であることに注意)
そして自然というものの特徴は、「無限と言っていいほどの環境適応のやり方がある」ということです
必ずしも活発なものが残るとは限らず、ナマケモノや深海生物のように極端に代謝を落とした生存戦略もあります
多産なもの少産なもの、速いもの遅いもの、強いもの弱いもの、大きいもの小さいもの、、、、
あらゆる形態の生物が存在することは御存じの通り
「適応」してさえいれば、強かろうが弱かろうが関係無いんです
そして「適者生存」の意味が、「個体が生き延びる」という意味で無く「遺伝子が次世代に受け継がれる」の意味である以上、ある特定の個体が外敵に喰われようがどうしようが関係ないんです
10年生き延びて子を1匹しか生まなかった個体と、1年しか生きられなかったが子を10匹生んだ個体とでは、後者の方がより「適者」として「生存」したことになります
「生存」が「子孫を残すこと」であり、「適応」の仕方が無数に可能性のあるものである以上、どのように「適応」するかはその生物の生存戦略次第ということになります
人間の生存戦略は、、、、「社会性」
高度に機能的な社会を作り、その互助作用でもって個体を保護する
個別的には長期の生存が不可能な個体(=つまり、質問主さんがおっしゃる”弱者”です)も生き延びさせることで、子孫の繁栄の可能性を最大化する、、、、という戦略です
どれだけの個体が生き延びられるか、どの程度の”弱者”を生かすことが出来るかは、その社会の持つ力に比例します
人類は文明を発展させることで、前時代では生かすことが出来なかった個体も生かすことができるようになりました
生物の生存戦略としては大成功でしょう
(生物が子孫を増やすのは本源的なものであり、そのこと自体の価値を問うてもそれは無意味です。「こんなに数を増やす必要があるのか?」という疑問は、自然界に立脚して論ずる限り意味を成しません)
「優秀な遺伝子」ってものは無いんですよ
あるのは「ある特定の環境において、有効であるかもしれない遺伝子」です
遺伝子によって発現されるどういう”形質”が、どういう環境で生存に有利に働くかは計算不可能です
例えば、現代社会の人類にとって「障害」としかみなされない形質も、将来は「有効な形質」になってるかもしれません
だから、可能であるならばできる限り多くのパターンの「障害(=つまるところ形質的イレギュラーですが)」を抱えておく方が、生存戦略上の「保険」となるんです
(「生まれつき目が見えないことが、どういう状況で有利になるのか?」という質問をしないでくださいね。それこそ誰にも読めないことなんです。自然とは、無数の可能性の塊であって、全てを計算しきるのは神ならぬ人間には不可能ですから)
アマゾンのジャングルに一人で放置されて生き延びられる現代人はいませんね
ということは、「社会」というものが無い生の自然状態に置かれるなら、人間は全員「弱者」だということです
その「弱者」たちが集まって、出来るだけ多くの「弱者」を生かすようにしたのが人間の生存戦略なんです
だから社会科学では、「闘争」も「協働」も人間社会の構成要素だが、どちらがより「人間社会」の本質かといえば「協働」である、と答えるんです
「闘争」がどれほど活発化しようが、最後は「協働」しないと人間は生き延びられないからです
我々全員が「弱者」であり、「弱者」を生かすのがホモ・サピエンスの生存戦略だということです
「例えば、現代社会の人類にとって『障害』としかみなされない形質も、将来は『有効な形質』になってるかもしれません」 心に響く言葉です。
大量生産大量消費の世の中において、社会は当然のように、即結果を求めます。長い時間をかけて結果を出すということが、ほとんど無価値のごとく認識されています。しかし往々にして時間をかけて出した結果の方が、
より貴重であったり重要であったりするものです。
今この瞬間、役に立たないように見えたり社会に貢献していないように思えたりするものが、先々そうではなくなる可能性があることをどうして否定出来ましょうか。
目先の利益に拘泥する輩に限って、大きな損失を被るものです。
国の指導的立場にある連中が、将来について全くビジョンを持たず、それどころか1年先のことすらマトモに考えていない。これでは国は次第に衰退し、やがては国力も地に落ちることでしょう。
2019/1/29(火) 午後 10:47 [ ネコロンボ ]
素晴らしい文章ですね。生存の意味がよくわかります。
2019/1/30(水) 午前 8:02
> ネコロンボさん
良いところに着目してくださいました。私もこのコメント好きなのですが、同じ部分に心を打たれました。
ご存知かもしれませんが,1/4の奇跡に通じる話ですね。
アフリカの村でマラリアが流行し、絶滅しなかったのは、鎌状赤血球という特異な赤血球を持った障害者たちがいたから・・。
鎌状赤血球を持った重い障害の人たちが1/4。鎌状赤血球を持って障害のない人たちが2/4、ふつうの赤血球で障害もない人たちが1/4鎌状赤血球を持たない人たちはマラリアが流行すると亡くなってしまう。この村を救ったのは鎌状赤血球を持った1/4の障害のある人たちのおかげという話です。
2019/1/30(水) 午前 8:19
続きます。
こういう実話でなくても、実際、病人や弱い人たちがいることで、医療や介護が進み、社会が発展していきます。
それゆえ、弱者の存在は貴重ですし、大事にすれば優しい社会になるはずです。
目先の利益を追い求めるというのは、今だけ自分だけお金だけの利己主義そのもの。こんな企業ばかりになれば、社会の発展もなく、生きにくい社会となり、「国は次第に衰退し、やがては国力も地に落ちる・・」ということになりますね。同感です。
長い文章を読んで下って、また、貴重なご意見をありがとうございました。
2019/1/30(水) 午前 8:22
> 白洞先生 おはようございます。
長い文章読んでいただきありがとうございました。
どう答えるのか興味津々でしたが、すばらしい考え方に私も感動いたしました。
生存の意味、それに障害や病気の意味がわかりますね。
こういう弱者がいてくれるからこそ、医療も社会も発展していくということも・・。
「我々全員が「弱者」であり、「弱者」を生かすのがホモ・サピエンスの生存戦略だということ」
人間が、特に政治家の皆さんがこういう理解の下で政策を考えてくれたら、住みよい社会になりますよね。しっかりしてほしいです。
2019/1/30(水) 午前 8:36
「全員が弱者、弱者がいてくれるからこそ、医療も社会も発展していく」本当です、それを自覚しなければなりません。トラとウサギの比較もよくわかります。立派な回答ですね。
2019/1/30(水) 午前 9:36
弱肉強食。それは支配者が作り出した支配収奪の合理化、正当化ですね。ライオンだって決して無駄に殺すことはありません。人間の見にくい欲望が無駄に収奪するのです。
2019/1/30(水) 午前 9:51 [ できごと・つぶやき ]
そうですね、知恵袋に投稿したHomo Sapiensは人類史を端的に言い表していますね。若いのか、年寄りか、精神障害を持っているのか分からないHomo Sapienceですね。
それともその筋の組員ですか!
権力者の子弟ですか?
まだ17歳以下であるなら、少しは許せます。
弱者は個人ではなくて、たくさんいるのですから、集団と考えてもいいでしょう。
倭国は米国に負けました。
弱者ですよね。
日本人を皆●●にされても良いという論理が成り立ちますね。
まるでナチスやジンギスハーン等の征服者のように。
弱者への予算なんてほんの微々たるものです。
ちょっとだけ運動能力が優れているだけで何十億もの金が得られるのも不思議ですね。
五輪なんか辞めれば良いのです。
毎日ナオミと嵐のNewsばかりであきれ返ります。
ゴーンの様に低賃金の日産労働者(正規社員でない安月給の臨時雇いや下請けも含めて)の労働力の成果を100億以上搾取するのもおかしいです。
悪いことばかりやっているような国会議員や権力者は良い存在なのでしょうか?
2019/1/30(水) 午前 11:15 [ Bohken-Dankichi ]
hitomiさん
この質問は自民党やネトウヨの考え方に近いですね。
今の自民は、弱者は早く死んでくれといわんばかりの政策ですから・・。それに対して、立派な回答です。
政治家は、このような考え方で政治を行ってもらいたいものです
PC、変換ミス多くてすみません。直しました
2019/1/30(水) 午後 9:41
> できごと・つぶやきさん
<弱肉強食は支配者が作り出した支配収奪の合理化、正当化>・・本当にそうですね!
ライオンは自分が生きるために食べますが、おなかがすいていない時は襲いません。むやみやたらに殺すのは人間ばかり・・。お金のため、戦争のため、邪魔者は消せというものまで・・。人間が一番残酷です。
この方の言われる生存のルールによれば、人間はもっと賢くなって、弱者を大切にしなければいけません。いろんな気づきをもらえる良い回答でした。
2019/1/30(水) 午後 9:44
> Bohken-Dankichiさん
そうですね・・確かにこの質問者・・まるでネトウヨさんのような質問・・弱者を生かしておくのはおかしいといわんばかりです。(自民支持者かな?)
戦争に負けたら、弱者。皆殺しにされてもおかしくない・・なるほど、そういわれると、(質問者の意図によれば)そういうこともありえますね。
自分本位に考える・・優勢思想を持つとそういう間違った考え方に導かれてしまうのでしょう。
最近のネトウヨ、自民議員は優性思想にはまっていますね。
自分もいつ弱者になるか考えたことないのでしょう。経験しないとわからないなら、一度なってもらいたいものです。
あべあそうたけなかさんも、目が見えなくなって、口も利けなくなる、歩けなくなって人の世話にならないと生きていけない・。そういう体験を是非持ってもらいたいものですね。人の痛みのわからない人たちですから。
ゴーンも自民系の国会議員も、竹中も悪い人たちばかりです。でも時代劇のように、成敗されない。勧善懲悪にならない世の中がうらめしいですね。
2019/1/30(水) 午後 10:05