|
『日本経済新聞』の記事は、他紙には書かれていないような『具体的なデータ』が参考になることもあり、それなりに気にしながら読んでいる。
本日(8日)付の朝刊を読んでびっくりした。
そんな『からくり』があったのかと…。
これが、8日付『日本経済新聞』朝刊1面に掲載された記事。
3回連続で、<チャートは語る feat.参院選>と題するコラムが掲載されている(『feat.』というのは、『フィーチュアリング』とでも読ませるのか、やたら流行り?の略語を使っていて、わかりにくいが…)。 その『下』の記事に注目された(なお、このシリーズの他の回の記事も、読んでいて頭をひねらせられた記事もあった)。
<過疎地に消えた520万票 投票所減 高齢者を直撃>という見出しが、今回の内容を端的に伝えている。
記事の書き出しは、こうなっている。
<民主主義の根幹を支える最大の制度が選挙だ。最近では投票率の低下が続き、特に若者の低投票率が指摘されてきた。だが、棄権票が増加する背景には別の課題もある。> 2016年の参院選では2007年の参院選に比べて520万票棄権票が増加したとのこと。これは、千葉県の有権者数に匹敵する規模だという。
(普通、こうした『棄権数』の増加云々というと、『有権者の自覚が足りない』『ああ、なげかわしい』というような話になるのが一般的である。
もちろん、そうした要因も否定できない。しかし、それ以外の重大な要因があるのだという。) <棄権が増えた一因は投票所の減少だ。16年の投票所数は4万7905カ所。コンビニエンスストアに近い数だが、07年から3837カ所減った。>
そして、次のようなグラフが示されている。
近年、投票所数がドラスティックに減少されているのだという。 これは、(投票所設置には)<職員や立会人が必要で、コスト削減を迫られた。結果、投票所が家から5キロ以上離れた有権者もいる。>と、北海道のある町の事例をあげて、説明している。
そして、上記のようなもう一つのグラフを示して、このように述べている。 <高齢化が加速する過疎地での投票所減少は高齢者の棄権を招きやすい。
縦軸に07〜16年の棄権率の変化幅、横軸に高齢化率(65歳以上の比率)をとり、47都道府県を示すと緩やかな相関が確認できた。高齢化率の高い秋田や徳島、高知などで棄権率の上昇幅も大きい。> (2017年時点の)高齢化率と(2007年と2016年を比較した)『棄権率の増減』を横軸、縦軸にして、各都道府県のデータを配置してみると、両者に相関関係があることが読み取れるというのだ。
しかも、それに、『16年参院選で自民党の比例得票率が全国平均を上回っ』ているかどうかで、都道府県を色分けしてみると、物事はより鮮明になってくる。
つまり、これは、『高齢化率が高い都道府県』ほど、『棄権率が上昇』している可能性があり、しかも、それは『投票所の減少』という回路を通じて実現しているということを示唆している。
さらに、このような『高齢化率が高く、棄権率が上昇している』都道府県は、『自民党の比例得票率が全国平均』を上回っている傾向にある。
ここからは、直ちに言えないかもしれないが、私の頭の中で、こうした傾向は、全国的な『自民党の得票率』の上昇につながっている可能性があるのでは、という気がした。
考えてみると、最近、高齢者ほど、『内閣支持率が低い』傾向があるようだ。それに、このような、投票所が減らされるような地域に住んでいる高齢者は、高齢者のなかでも『富裕層』に区分されるような人は少ないことだろう。
ところが、こうした高齢者が多くいる地域で、投票所を減らして、『投票をしにくくしてしまったら』一体、どういうことが起きるだろうか?
『内閣支持率』あるいは『自民党支持率』が高くなるであろうことは、はっきりと言えるのではなかろうか?
この記事では、<16年参院選の70歳以上の投票率は60.98%で07年から3.81ポイント低下した。中でも80歳以上は47.16%と全体平均の54.70%を大きく下回る。投票所の減少は、体力が衰えてくる80歳以上には響く。>とも書かれている。
<高齢化が進む社会では高齢者を向いた「シルバー民主主義」が問題とされる。だが「投票したくてもできない」環境は民主主義の前提を崩す。>とも指摘している。
それでは、外国ではどのような取り組みが行われているのか? <「世界最大の民主主義国」を標榜するインドでは選挙の着実な実施は最重要課題だ。全国に103万カ所にのぼる投票所を設け、コスト削減のため計400万台の電子投票機を導入している。
一方、米国の18年中間選挙では、共和党がヒスパニック系の多い地域から投票所を移すなど、少数派を投票から遠ざける動きが問題視された。>
このように、『投票所の削減』といった(一見、政治と直接関係がないようにも見える)『行政的措置の進行』の背景で、実は重大な『人権侵害』が進行している可能性がある。
また、安倍内閣の『一強支配』の裏の事情として、このようなことも指摘できるのではなかろうか? 『世論調査』での結果以上に、『選挙結果』では、自民党や安倍内閣が強くなってしまうという事情の背景にも、こうしたことがあるのかもしれない。
(これは、重要な指摘であると思う。『日本経済新聞』では、ときどき、このような報道が掲載されてしまうこともあるので、面白い。逆に、『あっ、ここは削っているな』『深堀りを避けているな』と思わせられることもあるが…。) もう一度、『まとめ』的な意味で書くと、『投票所の減少・削減』は、人生の終末期で政府の施策上、『切り捨て』の対象にされていく可能性が高く、ますます『安倍内閣、自民党(時の与党ということなのかもしれないが…)』に対して不満を募らせていく高齢者に対して、いわば『姥捨て山』的に『投票の機会』を奪うことになっている可能性がかなり高いということである。
『1億総活躍』とか『ITの活用』をうたうのであれば、こうした層に対して、対策を実施する(電子投票というのが一つの方法だが、それ以外にも、いろんな方法がありうる)のが、重要な課題ではないだろうか…。
https://politics.blogmura.com/politicalissue/ranking_out.html にほんブログ村 政治・社会問題] にほんブログ村のランキングに参加しています。 よかったら、クリックをお願いします。
|
選挙制度の改革を
[ リスト ]





ナイス





2019/7/8(月) 午後 5:44 [ karasu ]
> karasuさん

いつもありがとうございます。可愛い絵文字も
2019/7/9(火) 午前 0:16
こんにちは。mimiさんはどのブログへ移行されるのでしょうか? そのときはぜひ教えてくださいね。
2019/7/9(火) 午前 3:29
国民を政治から遠ざける。これこそ安部の独裁国家ですね。
2019/7/9(火) 午前 5:46 [ できごと・つぶやき ]
> keiさん
ご訪問ありがとうございます。
いよいよ移行完了されましたね。
書庫も整理されて、いて、感心いたしました。また拝見させていただきます。
私も移行するときには、お知らせさせていただきますね。
2019/7/9(火) 午前 8:06
> できごと・つぶやきさん
これでは過疎地の方々は投票にも行けません。政治に声を投票で反映させようと思っても、不可能ですね。
自民の都合の良いようにされているような気がします。
コメントありがとうございました。
2019/7/9(火) 午前 8:10