この国は、かなり危険な領域に入ってきている。アルコール依存でも薬物依存でも、重度になればなるほど抜け出すのは困難になる。安直なナショナリズム、エセ愛国による軍国主義、他国を目の仇にするファシズム、同様である。
バカを斬る刀!2019-01-13
この風潮を煽るのがバカなテレビ局。アホ芸人が何の知識もなしに、自らが正義の味方の愛国者になった気分で大声を出す。日韓レーダー照射問題については、複数の専門家から冷静な対応を求める声が上がっている。
ほんこんよ、テレビで話すなら、せめて田寛氏の緻密な分析の話をきちんと学んでからにしろよ、見苦しい。ところが本人は見苦しいという自覚はまったくない。国家の利益の代弁者ぐらいのつもりだろう。
大阪ABCテレビ、ここまで堕ちたか。戦争を煽って新聞の販売数を伸ばした時代に戻りつつあるか。日露戦争の講和を弱腰だの売国だのと罵倒して、暴動や騒乱を煽った時代に戻したいか。
田母神がその一人とはやや意外だったが、さすがに専門分野においては、それなりの見識を示すということだ。他にも、田岡俊次氏は、「危険行為ではなく強い抗議は難しい」としている。
海上自衛隊機が韓国海軍艦艇から射撃用レーダーの照射を受けたとされる。これは、法的拘束力がある協定では「危険行為」ではない。
さらに長文だが、HBOでは、牧田寛氏が緻密な分析を行い、日本の報道デマを一蹴している。
日韓「レーダー照射問題」、際立った日本側報道の異常さ。そのおかしさを斬る 牧田寛 2019/01/12
およそ狂気と言うほかない年末年始の日本側報道
日韓の主張と映像を見る限り、今回の事態は、友好国同士の軍隊による相互誤解をもとにしたインシデントで、“イルミネーター照射がなされていなければ”、謝罪など相互に必要なく、実務者協議で解決し、今後の教訓とするだけのものです。
ところが、日本で連日報じられるものは、事実に基づかない情報を扇動的に垂れ流し、市民を排外主義と主戦論に誘導する極めて危険なものです。
それらの危険な情報について下記に列挙し、解説します。
1) 韓国の電探照射に関する説明は二転三転している。完全に嘘。典型的なデマゴギー。 韓国側は、電探照射について日本側が主張する“射撃管制電探“FCは定義がおかしく、射撃統制・射撃追跡電探であるSTIR-180(Xバンド、Kバンド射撃電探兼イルミネーター)による電波照射は行っていないと一貫して主張している。
2) 当時、海は穏やかであり、韓国側の海が荒れていたという説明は虚偽。韓国国防部12月24日の質疑応答のつまみ食いと切り取りによる虚偽。●合同参謀本部作戦2処長による質疑応答 Q:遭難船舶を捜索する際に射撃統制電探(STIR-180?)を使うことがあるのか? A:日本側の主張する射撃追跡電探(おそらくイルミネーター)と射撃統制電探は異なる。普通は対艦電探(MW-08?)を運用し、射撃統制電探(STIR-180?)は、波が高いなど、悪天候のときに捜索電探とともに用いる。
韓国側は、荒天の場合STIR-180を捜索用に使うことがあると主張しているのみ。これを日本側は切り取っている。また、日本側公開映像のテロップである「風浪階級1m(さざ波が立つ程度)」はおそらく誤り。波高1m(韓国側主張1.5m)で風浪階級3(韓国側主張に基づくと4)となる。これは悪天候とは言えないが、穏やかとも言えない。
3) 射撃管制電探(STIR-180)がP-1を指向していた。発砲の一歩手前だ。イルミネーター照射と混同した虚偽。●合同参謀本部作戦2処長による応答 A:広開土大王は、STIR-180を光学モードで電波を放射せずに遭難船捜索に用いていた。そこへP-1が低空接近してきたため、光学モード(EOカメラ)で当該機を監視した。電波放射はしていない。 A:対水上、対空電探としてはMW-08を用いており、STIR-180では電波放射していない。 なお、STIR-180は指揮部の許可を受けないと作動させることはできない。(参照:“日本「味方に銃撃つか」vs韓国「射撃用レーダー撃たなかった」“中央日報2018/12/24 7:43)
4) 広開土大王と参峰号は、北朝鮮漁船とイカの洋上取引を行っていた。南北共同によるEEZ侵害行為だ、とする「瀬取り」(洋上において船から船へ船荷を積み替えること)説 空想の産物で、全く意味がない。典型的な市民の敵愾心を煽るためのデマゴギー。
証拠が一切提示されておらず、空想の産物でしか無い。そもそも、軍艦や巡視船は輸送船でなくペイロードが極めて小さい。具体例として大日本帝国海軍が日本の貧弱な輸送、海上護衛能力のために苦肉の策として多用した“ねずみ輸送“(駆逐艦による補給物資輸送)は輸送船の100分の1未満の効率しか無かった。
例えば5千トンの輸送船なら5千トンの物資を運べるが、2500トンの駆逐艦二隻で運べた物資は30トン程度。また、軍艦に魚介類の洋上取引に使う生簀や冷凍設備はない。イカの場合は大型の生簀が必須であろう。 軍艦や巡視艇は乾舷が高く、小型漁船と洋上取引するための荷役施設(デリックなど)が必須となるが、見当たらない。
そもそも、たかが数十万円から数百万円程度のイカを、軍艦や巡視船が二隻も出向いて取引しても燃料代にすらならない。
5) 広開土大王は、国旗、軍艦旗を示していない海賊船だ。
映像の解像度が低いことを利用した嘘。典型的な市民の敵愾心を煽るためのデマゴギー。公開されている写真を見ると、外洋航行中はメインマストに太極旗を掲げている。解像度の低いP-1からの映像でも、低速のためかマストに巻き付いている太極旗と思われるものが、掲揚位置に見られる。
6) 南北融和による日本への侵略行為だ。
いわゆる真っ赤な嘘。半島デタントを快く思わない人間による典型的な市民の敵愾心を煽るためのデマゴギー。十分な証拠を提示した上で主張されたい。 南北融和によるデタントの動きは昨年9月来急速に進みつつあり、日本政府はその事実に反発している。
しかし、実際には両国、両軍の緊張状態は継続しており、相互に緊張度の高い休戦国同士の関係であることは変わりない。遭難漁船の生存者と遺体について、本人の意志を確認の上で北朝鮮に送り返したことがデタントを象徴しているが、脱北者や工作船だった場合も考えられ、極めてデリケートで危険を含むSAR活動であったことは想像に難くない。
7) 日本のEEZ内で韓国艦船が行動するなど許せない。国際法違反だ。完全に誤った主張。まず、日韓両政府ともに当該事態の発生した座標を発表していない。当該水域は、日本側EEZ、日韓共同開発水域、韓国側EEZが存在しており、座標を公表しないことと関係がある可能性がある。
EEZは排他的経済水域であるが、公海である。商船、軍艦、巡視船は航行と行動の自由を持っている。漁労や資源採掘、資源探査については沿岸国の主権が及び、コーストガード(海上保安庁や海上警察)が取締を行う。今回はSAR活動であり、漁労や資源探査・発掘は関係ない。要するにEEZであるか否かは全く無関係。
難破船がどこにいようとそれは不幸な難破船であり、SAR活動は一切阻害され得ない。日韓両国はSAR条約批准国であり、日韓SAR協定も締結から28年目となる。 韓国側がSAR活動について日本側に通告しなかったことについては、協定では「必要があれば」という但し書きがあり、協定違反とは言えない。
目に余る日本側のヘイト報道
ほかにもありますが、年末年始、あまりにも目に余る金太郎飴のようなヘイト報道に呆れ返り、私はBBC World Newsからチャンネルをかえなくなってしまったために大晦日頃から日本のヘイト報道をそれほど見ておりません。ただ、私の尊敬する思慮深い方ですら連日のヘイト報道に強く影響されるさまを見て、極めて憂慮すべきことが起きていると痛烈に感じました。 金太郎飴ヘイト報道に終止する日本メデイアに対して、韓国側の報道の質の高さには愕然とさせられます。
『コロラド博士の「私はこの分野は専門外なのですが」』番外編――広開土大王射撃電探照射事件について2 ![https://hbol.jp/wp-content/uploads/2018/08/965273_479141388838320_1295075604_o-180x144.jpg]()
<取材・文・撮影/牧田寛 Twitter ID:@BB45_Colorado> まきた ひろし●著述家・工学博士。徳島大学助手を経て高知工科大学助教、元コロラド大学コロラドスプリングス校客員教授。勤務先大学との関係が著しく悪化し心身を痛めた後解雇。1年半の沈黙の後著述家として再起。本来の専門は、分子反応論、錯体化学、鉱物化学、ワイドギャップ半導体だが、原子力及び核、軍事については、独自に調査・取材を進めてきた。原発問題についてのメルマガ「コロラド博士メルマガ(定期便)」好評配信中
ほんこん、韓国軍のレーダー照射に対する野党の弱腰に苦言