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福島の青い空(379)
原子力明るい未来のない社会
第1回
人間のこと、人生の何ごとかを語るものが文学であるが、
新聞記事は事実を淡々と述べるだけで、文学性があるとは
思えない。
ここに朝日新聞の「プロメテウスの罠」は、ひとり淡々と
事実のみをつなぎあわせて語り、それでもなお人生の何ご
とかを語っているようで、尽きない興味がある。
巻は第1から第9までである。あらゆる面から原発事故を
取材し、語るべきことをすべて語っているような観があ
る。名作である。
ここにダイジェスト版を作り、いちいち検討し、なんで福
島の人間、いわば被害者たるものがどうして感動したの
か、いささか考察を加えようとするものである。
原発事故から7年が過ぎ、「プロメテウスの罠」は朝日新
聞に11年10月から連載が始められ16年の3月に終了
した。
朝日新聞の依光さんは第1巻のあとがきで次のように語っ
ている。
『福島に通い始めたのは昨年の5月だった。(11年5月)
葛尾村から浪江町、飯舘村にかけて、阿武隈高地の緑がな
んともいえず美しかった。
思わず車を止め、野鳥の声に耳を澄ましたことを覚えてい
る。その時、車の中では線量計がピッピっピと音を立てて
いた。目に見えない、においもしない。しかし放射能は一
帯を覆っていた。3月11日、福島第一原発の破たんの影
響は甚大だった。
美しい自然と原発の放射能、もっとも遠い存在がここでは
交差していた。
これをどう捉えたらいいのだろう。
不条理と言えば不条理だが、人間が招いた不条理に他なら
ない。ならばその営為を徹底的に検証しなくてはならない
のではないか。
世界有数の地震国になぜ50基を超える原発ができたの
か。なぜ深刻な事故が想定されなかったのか。事故が起き
た時、なぜ十分な対処ができなかったのか、なぜ住民には
情報が届かなかったのか。官僚は、政治は何をしていたの
か。』
美しい文章ではないか。人生は矛盾が真実であり、矛盾が
感じられない整然とした文章は嘘がある。
ふつうの新聞記事は破たんしないようにつじつまを合わせ
た、バランスを重視した文章で面白くもなんともない。
人生や社会の矛盾のことを徹底的に検証すると言ってい
る。
新聞記者が社会の不条理と対峙するというのである。
この連載から我々がうける印象は通常の新聞記事とは格別
で、人間的であり、共感するものがある。
人生や社会の矛盾のことを徹底的に検証すると言ってい
る。共感するゆえんである。
このダイジェストによって、筆者が共感したことを少しで
も分かっていただけたら、幸いである。
そして、ぜひ原典である朝日新聞「プロメテウスの罠」を
読んでいただけることを願っている。
※この記事は第1回目の記事で「プロメテウスの罠」のコ
ピーではないので削除を免れました。
したがって再掲です。このあと順次削除された記事を復元
します。といっても換骨奪胎して原典とは似ても似つかな
いものにします。ことさら「プロメテウスの罠」が原典だ
とはうたいませんので、このタイトルを読まれる際には、
ああ「プロメテウスの罠」が原典だなと、思ってくださ
い。
なぜ復元するのかというと、これは日本人および人類に
とって貴重な共有財産であること、さらにこれを知見とし
て今後の原発事故に生かしてもらいたいという老婆心であ
る。
朝日新聞に著作権があるとか、原典を読めなどという問題
ではありません。原発事故があったら、著作権もへったく
れもありません。
人類の共通の財産として、原発事故の情報は最優先されな
ければならないことは言うまでもありません。
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