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福島の青い空(337)
放射線の中での暮らし
平成ベクレル物語(7)
ビタミンCが放射線障害を防ぐ
染色体異常を防ぐ
野菜や果物はビタミンCが豊富です。
ビタミンCが放射線障害を防ぐ効果があることを証明す研
究報告は、いろいろあります。
そのひとつに、インドのニューデリーにあるネール大学生
命科学部が行った、マウスを使った動物実験の結果があり
ます。
ビタミンCおよびEが、放射線(ガンマ線)照射による染色
体損傷を防ぐかどうかを調べた実験です。
1グレイの放射線をマウスの全身に照射し、骨髄染色体に
対するビタミンCとEの影響を調べました。
第1グループのマウスにはビタミンCを与え、第2グルー
プにはビタミンEを与えました。
また第3グループのマウスにはいずれも与えませんでし
た。
これらのビタミンは水・ピーナッツ油に溶かして食べさせ
ました。
マウスに12グレイの放射線を体外照射しても骨髄移植治
療によって回復します。
しかし、14グレイの放射線を照射すると、胃腸の粘膜が
はがれおちる致命的胃腸症候群をおこし、骨髄移植をして
も、2週間で全部のマウスが死亡しました。
そこでマウスにビタミンC(体重1kgあたり150m
g)を経口で3日間与えてから、放射線を照射しました。
その結果は、2週間後の時点で60%の生存、24日目で
42%が生存しそれ以後死亡したマウスはいなかったので
す。
この結果、研究者たちは、「ビタミンCが、フリーラジカ
ルの生成を抑えることでDNAの障害を防ぎ、急性放射線
被ばくによる胃腸粘膜障害を妨げた」と述べています。
ちなみに、マウスは、1日275mg/kgのビタミンC
を体内で合成することができます。この研究では、1日
275mg/kg(体重67gの人で19gに相当)を追
加摂取させて、体内のビタミンCの総量、すなわち抗酸化
予備能を十分蓄えることで、放射線によるフリーラジカル
からの攻撃から防御したのです。
私たち人間も、抗酸化予備能を十分蓄えることで同じ状況
を作ることができます。ただしマウスと違い、私たち人間
は体内でビタミンCを体内で合成できません。またビタミ
ンCは一般に吸収率が低く、排泄率が高いとされているの
で、ビタミンCのタイプ、そして1日の摂取量と摂取回数
には工夫が必要です。
内部被ばくよる障害を防ぐ
1993年に米国ニュージャージー医科歯科大学放射線科
とマサチューセッツ大学宇宙物理学研究所では、放射性ヨ
ウ素131をマウスに注射し、「内部被ばくによる精子
の生存率」を調べました。
精子は非常に速い速度で細胞分裂をするので、放射線障害
を受けやすいといわれています。
研究は、ラットにビタミンCをあらかじめ、注射または食
事で与えます。その後に放射線を照射し、精子の量が
37%減少するのに必要な放射線量を割り出しました。
その結果をビタミンCをあらかじめ投与しなかったラット
にくらべ、あらかじめ投与したラットでは2.2倍の放射
線量が必要で「ビタミンCの投与が体内被曝を強く抑え
ること」が明らかになりました。
この研究でマウスに注射したビタミンCの量は、人間に換
算すると体重70kgの人の場合で3.5gに相当しま
す。これを口から摂取する場合は1回10gに相当する量
ですが、これくらいの量になると下痢をすることがあるの
でサプリメントに詳しい医師への相談が必要です。
放射線障害を最小限に防げる
英国サセックス大学医学研究部門の細胞変異研究室では、
人間から採取して分離した白血球に放射線を浴びせる研究
を行いました。白血球は免疫細胞です。
この試験被験者に朝食と一緒にビタミンCを35mg/k
g(体重60kgの人で2.1g)服用してもらい、1時
間後に採血して血液から白血球を分離しました。そして白
血球を浴びせ細胞核に生じたDNA鎖切断量を測定しまし
た。
その結果は、ビタミンCを服用しない時よりも著しく減少
し、その効果は、ビタミンCを服用した4時間後でした。
この研究のすばらしさは、「私たち人間は、ビタミンCを
摂取するだけで,被ばく障害を最小限にまで防ぐ」ことを
証明したことです。
放射線から体を防御する
ビタミンCは放射性物質にさらされた生態を防御する作用
があります。
テンジンネズミ(ギニアビック)を使った動物実験で、
「大量のビタミンCとバイオフラボノイドをあらかじめ投
与しておくと、致命的な放射線量の倍の線量を全身照射し
ても生き残っていた」という報告があります。
1日ビタミンCを10g投与することによって、プルトニ
ウムに暴露された時に発症する細胞変性が軽減されること
がわかりました。
つまり、ビタミンCは放射性物質にさらされた生態を防御
する働きがあることが、この実験によって確認されていま
す。
抗酸化システムと協同して働く
ビタミンCはグルタチオンのような、生体に備わっている
自然の抗酸化システムと協同してDNA染色体と,酸化的
ダメージから防御することがあきらかになっています。
抗酸化作用を高め、放射線の害から身を守るためにも、ビ
タミンCを積極的に摂取することが重要であるといえま
す。
ビタミンCはまた、放射線による血液細胞への障害も阻
止してくれます。
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