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小出先生のお話

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 温暖化対策と核燃料サイクル(小出裕章ジャーナル)

 今回の小出裕章ジャーナルは温暖化対策と核燃料サイクルがテーマです。
 
 小出氏はまず「高速増殖炉」は完成する見込みがないこと、「核燃料の再処理システム」もこれまで投じた2兆円はドブに捨てたようなもので完成の見通しが乏しいことを述べ、それでも政府がしがみついているのは実は核兵器を作る能力を保有することが目的だからとしています。 
 そしてウランというのはもともと地球上にはわずかな量しか存在していないので、これからの未来のエネルギー源にはならないと明言しています。
 
追記 文中の太字箇所は原文で行わているものです。また原文では小出氏には「さん」がついていましたが、この紹介文では外しました。
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温暖化対策と核燃料サイクル
〜第159回小出裕章ジャーナル 2016年01月23日
「ウランというのはこの地球上には貧弱な量しか存在していませんので、いずれにしても原子力なんかにしがみついていても未来のエネルギー源にはならないのです」
 
谷岡理香: 今回は、去年12月に開かれた温暖化対策パリ会議COP21から見えてきた日本の環境対策、それからエネルギー政策、原発政策について、小出さんに伺っていきます。今日も電話が繋がっています。小出さん、よろしくお願い致します。
小 出: こちらこそ、よろしくお願いします。
谷 岡: COP21が終わって、脱化石燃料の時代へと、世界は一気に加速していくように感じています。が、残念ながら日本はどうも方向が逆行しているように感じます。特に高速増殖炉へのこだわりと核燃料サイクルの中核となる再処理事業に、なんと政府が強く関与することになりましたね。
小 出: はい。これまで日本の国は、原子力発電所を動かして、そこから出てくる使用済みの燃料、その中からプルトニウムという物質を取り出して、それを高速増殖炉という特殊な原子炉で燃やすことで、原子力を意味のあるエネルギー源にしたいと言い続けてきたわけです。
   そのためには高速増殖炉という特殊な原子炉と、そこから出てくる使用済みの燃料を再処理してプルトニウムを取り出すということを実現させなければいけないのです。しかし高速増殖炉、それの非常にプリミティブな実験炉である「もんじゅ」という原子炉は、ずっと止まったままで、事故続きで、つい先日は原子力規制委員会自身が「もうこんなものはダメだ。なんかもっとちゃんとした組織が引き受けてやらなければいけない」という最後通告を突きつけるというそんな状態になってしまっていて、高速増殖炉自身もおそらくはもう実現できないというところに追い込まれているのです
   そしてもうひとつが、今聞いて頂きましたように、使用済みの燃料の中からプルトニウムを取り出すという再処理という技術なのです。それを何とか実現しようとして、これまで六ヶ所村で再処理工場というのをつくろうとしてきました。それを担っていたのは、日本原燃という会社なのですが、それは会社というよりは、むしろ日本の原子力発電を担っている電力会社が、みんなでとにかくお金を出し合って支えようということでやってきたのです。
   しかしその再処理という事業も全く実現できないまま、既に2兆円を超えるお金をドブに捨ててしまったという状態になっているのです。もうこんな物は、到底民間の企業では引き受けることができないわけですし、電力会社としても、いつまでもそれを抱えていることができなくなるかもしれないということで、日本の政府は、それを民間の会社からいわゆる国が強く関与するような特殊な機関に、民間法人と言うのですけれども、してしまってもう電力会社にも逃げさせないと、国が協力に関与するというような形になろうとしているわけです。
谷 岡: でも小出さん、その高速増殖炉もうまくいかない。再処理工場もうまくいかない。2本柱が機能していないのにも関わらず、どうして政府はここまで、ここにしがみつこうとしているのでしょうか?
小 出: はい。日本の皆さんは、これまでずっと原子力というのは平和利用に限って進めてきたんだ。原子力発電だって平和利用だし、核燃料サイクルでプルトニウムを取り出すことも発電というための燃料に使うのであって、平和利用なんだとずっと聞かされてきて、ほとんどの方がそれを信じているのだと私は思います。
   しかし実はそれが嘘だったのです。日本というこの国が原子力というものに関わった、その一番初めの当初から、別に発電をやりたいわけではない、原子力というものを平和利用だと言いながら、実は核兵器をつくる能力を保有したいんだということが一番の動機だったのです
   再処理という技術も、使用済みの燃料の中からプルトニウムという物質を取り出すための技術なのですが、プルトニウムは長崎原爆の材料であったわけで、日本というこの国は何としても原爆材料を懐に入れる。その技術を自分のものとしたいということで、これまで進めてきたわけですし、六ヶ所村で今つくろうとしている再処理工場も決して諦めることがないだろうと思います
   そして高速増殖炉の方も、この原子炉というのが非常に特殊な役割を持っていまして、この原子炉を動かすことができれば、その炉心を取り巻いているブランケットという部分にプルトニウムが溜まってくるのですが、そのプルトニウムは核分裂性のプルトニウムの割合が98パーセントにもなるという超優秀な核兵器材料なのです。
   これまで日本は、原子力発電所で出来たプルトニウムをすでに48トンも懐に入れてしまって、それで長崎型の原爆をつくれば4000発もつくれるだけになっているのですけれども、今日までに懐に入れてた普通の原子力発電所の使用済み燃料から出てくるプルトニウムは、核分裂性のプルトニウムの割合が約7割しかなくて、優秀な原爆はつくれないという、日本の国から見れば、困った状態にあったわけです。
   それを突破する為には、何としても高速増殖炉を動かして、超優秀な核兵器材料を手に入れたいと、彼らは思っているはずだと思います。そのため彼らは再処理も諦めなければ、高速増殖炉も諦めないということになっているのです
谷 岡: エネルギー問題と言えなくなっているっていう感じがしますが、まず最初にお話したように、世界はすでに再生可能エネルギーに転換を進めているわけです。「もうドブに捨てている」というように小出さんがおっしゃったような莫大な維持費は、それこそ再生可能エネルギーの方に投資すべきだと思うんですが。このままでは日本は本当にエネルギー問題としては、世界に取り残されていってしまうのではないでしょうか?
小 出: はい。おっしゃる通りです。原子力の燃料であるウランというのは、残念ながらと言うか、この地球上には貧弱な量しか存在していませんので、いずれにしても原子力なんかにしがみついていても、これからの未来のエネルギー源にはならないのです
   化石燃料も少しずつ使用を減らさなければいけませんし、それを補うのはやはり再生可能エネルギーしかないのです。一刻も早く原子力の夢からさめて、再生可能エネルギー資源の効率的な利用、環境を破壊しないような利用の仕方という所に本当は進まなければいけないわけで、今のような日本の姿勢を続ける限り、世界の潮流から取り残されてしまうということになると私は思います
谷 岡: はい。なんか本当に戦争したい国に着々と歩みを進めているっていうことがもう残念でなりません。小出さん、どうもありがとうございました。
小 出: こちらこそ、ありがとうございました。

原発は敵国にとって格好の標的 小出ジャーナル

 第140回小出裕章ジャーナルを紹介します。
 今回は、もしも戦争になったとき原発が攻撃で破壊されれば、福島原発事故と同じような甚大な被害を受けるので、格好の標的になるという話です。
 またアメリカの原子力潜水艦が日本に寄港していた場合は、あまり大きくない原発に相当する原子炉を搭載しているので、やはり格好の標的になるということです。
 
 文中の太字強調は原文に従っています。
 また原文では「小出さん」と「さん」付けで呼んでいますが、会話の語りだしの位置を揃えるためにここでは「さん」は省略しました。 
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原発への危険「相手の原子炉を破壊してしまえば、爆弾で破壊する以上に膨大な被害を与えられるわけですから、戦争になれば何でもあると覚悟しなければいけません」
第140回小出裕章ジャーナル 2015年09月12日
西谷文和: 今日はですね、テロなどの攻撃を受けた場合、原発はどうなるのかについて、お聞きしたいと思います。
小 出 : よろしくお願いします。
西 谷 : 例えばですね、「首都圏から一番近い原発はどこですか?」っていう質問が出た時に、それは東海ではないかとか、いろいろ思うわけですが、これ一番近いのは横須賀かもしれませんね。
小 出 : そうです。「首都圏から一番近い原発はどこか?」と言われれば、それは東海原発ですけれども、「一番近い原子炉はどこか?」と言われれば、横須賀です。
    ジョージ・ワシントンが今、横須賀を母国にしていますけれども、ジョージ・ワシントンに積まれてる原子炉というのは、あまり大きくない原子力発電所の原子炉ほとんど同じぐらいの規模なのです。
    そして日本の国というのは、「原子炉というものは危険なものだから、ちゃんと安全審査をして、安全性を確認しない限りはお墨付きを与えないのだ」と言ってきたのです。でも、そのちゃんとした安全審査そのものがインチキであって、福島第一原子力発電所の事故が事実として起きてしまったわけですけれども、例えば、日本に入ってくる米国ジョージ・ワシントンを含めた原子力空母、あるいは、原子力潜水艦の原子炉というのは、全く何の審査も受けないまま入ってきてしまっているわけです
    それが事故を起こせば、もちろん発電所の事故と同じような被害が出てしまうわけですけれども、日本の政府は米国のものに関しては自由に行き来させてしまうという、そういうことになっているわけです。私は「日本というこの国は米国の属国だ」とずっと言っていますけれども、原子力の世界にいれば、そのことがよく分かります
西 谷 : ちなみにですね、私イラクを取材するのですが、イラクは1981年にオシラク原子炉というのがイスラエルによって空爆されてるわけですね。 
小 出 : そうです。ミサイルで破壊されました。 
西 谷 : つまり原子炉を持つというのは、もうそれ標的になるというのは、もうこれは世界水準ですよね? 
小 出 : もちろんそうです。戦争をやってる当事国としては、相手の原子炉を破壊してしまえば、爆弾で破壊する以上に膨大な被害を与えられるわけですから、戦争になれば何でもあると覚悟しなければいけません
西 谷 : ということはですよ、今回のいわゆる戦争法案でですね、自衛隊が戦争に組み込まれた場合、おそらくこういうことは想像したくないわけですが、ターゲットとしては、原子炉が一番狙われる可能性もあるということでしょうか?
小 出 : 当然です。ですから日本の今回の戦争法案では、同盟国と一緒に戦争に行くと言ってるわけであって、日本というこの国自身が同盟国という、要するに米国なんですけれども、米国の属国として戦争の片棒を担ぐということを宣言するわけです。
    そうなれば、米国と戦う国にとっては日本は敵国になる。当たり前のことなのであって、日本も攻撃を受けるということは、初めから覚悟しなければいけません
    日本というこの国は、先の戦争で負けてしまったがために、これからどうやって世界の平和をつくっていくべきなのかというなかで日本国憲法ができたわけですし、その日本国憲法の前文には、「自分の国の安全というのを軍隊で守るのではなくて、諸外国の公正と信義に信頼して、我が国の安全を守ると決意した」と書いてあるのです。
    ですから、どこか同盟国とか自分の仲間なんていうことをつくって、また別の国を差別して敵国をつくるというようなことはしない、「諸外国の公正と信義に信頼する」と言ってるわけです。そうやって日本が70年間まがりなりにも戦争に行かなかった、戦争で死者を出さなかったという歴史を築いてきたのですけれども、安倍さんはもう今や同盟国と一緒に戦争に行くと、相手という敵国をつくるということを言ってるわけですから、大変危険な状態に今、落ちていっていこうとしているわけです。
西 谷 : ここで、ちょっと川内原発のことについてお聞きしたいのですが、日本の原発、全部止まってましたよね? つい最近まで。そこで、有識者がというか科学者がおっしゃってたのはですね、4年間止めていたわけですから、燃料プールがかなり冷えていると、水冷でやっていたものが。それがだいぶ冷えたので、空冷ね、空気で冷やす、より安全な方法にも持っていけたのではないか。しかしここで、また動かしたので、また燃料プールを冷やさないといけない。つまりこの再稼働をするということによって、さらにまたこの水冷でいかなあかんというね、リスクが高まるのではないかとおっしゃってましたが、これはどういうふうに考えたらよろしいでしょうか? 
小 出 : もちろん、そうですけれども、ちょっと今の西谷さんの説明の仕方、誤解があるかもしれませんので、ちょっと発言させて下さい。
    原子炉というのは、ウランを核分裂させて動かすわけですけれども、核分裂させた直後の燃料の中には膨大な核分裂生成物というのが溜まっていて、猛烈に発熱しています。ただし核分裂生成物の中には短い寿命の放射性物質があって、それは原子炉の運転を止めれば、かなり素早く減っていってくれるのです。
    ですから原子炉を止めて、使用済み燃料プールの中に燃料を移して、何年か経てば発熱量がずいぶん減ってくれて管理がしやすくなる。場合によっては、水冷などしなくて空冷でも冷やせるという状態になるわけです
    実際に、川内原子力発電所も4年間全く動いていなかったわけですから、原子炉を動かして生み出された核分裂先生物のほとんどは寿命を迎えて減ってくれていて、これからなら、まあ空冷でもなんとかなるだろうというところまで来ていたわけですけれども、また原子炉の中で核分裂の連鎖反応を始めてしまいましたので、原子炉の中で新たに核分裂生成物がどんどんまた生み出されてしまうということになっているわけです
    事故にでもなれば、福島第一原子力発電所の事故でそうであったように、原子炉が溶けてまうという危険も抱えてしまったわけですし、仮に原子炉の中で溶けなかったとしても、それを一度、使用済み燃料プールの中に移したとしても、そこでまた発熱を続けてしまう、空冷で管理するということがもうできなくなってしまったという、そういうことです。
西 谷 :  再稼働するということによって、そうなってしまったということですね?
小 出 : そうです。ですから再稼働なんてもともとしてはいけなかったわけですし、やればやるだけ新たな危険というものを私達が抱えてしまうということになりました
西 谷 :  特に、川内原発は断層の近辺に建ってるということや火山があるということやいろいろ言われてますけど、前もおっしゃったように、原発というのは天井が薄いので、例えば大きな火山岩がドンと落ちただけでも潰れちゃいますよね?
小 出 :  天災というのは、私たち全く想像もつかないようなかたちで、ある時に襲ってくるわけです。福島第一原子力発電所の事故だってそうでしたし、川内原子力発電所の原子炉建屋の上に、大きな火山岩が落ちてくるということだって、誰も期待はしないけれども、起こり得ると思っていなければいけないと思います。
西 谷 : わかりました。テロという攻撃に関しても、そういう火山ということに関しても、もう非常に脆弱なつくりであるということですね?
小 出 : そうです。
西 谷 : はい。本当に、再稼働というのを止めなければいけなかった、今からでも遅くないと思いますねえ、もう止めないといけませんね。
小 出 : はい。そう思います。
西 谷 : はい、よくわかりました。小出さん、ありがとうございました。
小 出 : ありがとうございました。
8月、鹿児島県の川内原発1号機が再稼働された。次に再稼働の可能性が高いのは高浜原発だが、こちらは仮差し止めの判決がでているので再稼働は容易ではない。その次に可能性が高いと言われているのが愛媛県の伊方原発だ。かつて伊方原発訴訟に関わったこともある元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんに、この原発の危険性について聞いた。(ラジオフォーラム
http://asiapress.org/apn/image/20131028_koide_000k.jpg
http://asiapress.org/apn/img/kakudai_s.png元京都大学原子炉実験所・助教の小出裕章さん
住民5000人、避難ルートなし

ラジオフォーラム(以下R):原子力規制委員会は5月20日、伊方原発3号機が新規制基準を満たしているという審査案を了承しましたが、伊方原発が抱えている独自の問題点はどういうところにあるのでしょうか。
小出:原子力発電所というものは、どこもそれぞれ独自の問題を抱えています。例えば、伊方原子力発電所の場合ですが、この原発は、四国から九州に向かって伸びている佐多岬(愛媛県)という細長い半島の付け根のところに立地しています。この佐多岬は、一番太い所でも幅6キロ程度で、長さは40キロもあり、細長く九州に向かって伸びているのです。それの付け根の所にある原子力発電所でもし事故が起きたなら、岬の先の方にいる人たちは一体どうやって逃げることができるのだろうかと私は昔から思っていました。
福島第一原子力発電所の事故が事実として起きた今、もう到底、岬の先端の方の人たちは逃げることができないだろうと、私は思うようになりました。この佐多岬には約5000人を超える人が住んでいるはずです。もし、その人たちが逃げるとすれば、何か船に乗って九州に逃げるというやり方しか多分ないだろうと思います。
R:そういう避難計画というのは、愛媛県ないし伊方町は作っているのでしょうか。

小出:要するにこれから作ることになるのでしょう。けれども、一番初めに新規制基準に適合されたと認められた川内原子力発電所の場合でさえ、もう到底逃げることなんかできないということを、鹿児島県の知事自身が認めてしまうという状態になったわけです。伊方の場合にはもっと厳しい状況になるので、逃げることはできないだろうと思います。

R:鹿児島県知事は、原発再稼働にかなり前向きな人でしたけれども、愛媛県の中村知事はどういう態度なのでしょうか。

小出:今のところ曖昧な態度ですのでどうなるのかは予断を許しません。けれども、基本的には原子力発電所を立地されてしまった自治体というのは、原子力発電所によって麻薬患者にされたと私は言っているのですけれども、さまざまなお金でがんじがらめに縛られてしまっていますので、これからも認める方向に行くのだろうと私は心配しています。
R:伊方町長はもう前のめり、つまり、再稼働して欲しいという立場なのですね。
小出:はい。残念ながらそうです。
R:周辺自治体はどういう姿勢ですか。
小出:もし意見を言えるようになれば、あれこれと意見を言い出すだろうと思いますけれども、川内原子力発電所の場合も、立地自治体である薩摩川内市と鹿児島県の同意だけあればいいということにされてしまったわけです。伊方原子力発電所の場合も伊方町と愛媛県さえ「再稼働してもいい」と言えば、あとの自治体は無視されるという可能性が高いと思います。
二つの地震の巣に挟まれた原発
R:伊方原発の近くには大きな活断層があり、南海トラフ地震の被害を受ける可能性があるということも言われていますが、どうでしょうか。
小出:昔、小松左京さんが『日本沈没』という小説を書いたことがあるのですが、あの小説では日本最大の活断層である中央構造線、つまり、中部地方から関西、さらには四国を横断して、九州まで伸びていくという巨大な活断層のことが描かれています。『日本沈没』では、巨大な中央構造線の活断層が割れて、日本が太平洋に滑り落ちていくということを書いた小説だったのです。伊方原子力発電所の敷地の前面に、その日本最大の活断層である中央構造線が走っているのです。もし、それが動くようなことになれば、おそらく壊滅的な被害を受けるだろうと思います
伊方の場合にはそれだけでは済みません。「日本でこれから巨大な地震が起きる」と世界中の地震学者が言っています。東海地震、東南海地震、南海地震と呼ばれているような中部地方から関西、四国、九州に伸びてくような地域に、やはり巨大な地震の巣がありまして、そこで、近い将来必ず大きな地震が起きると言っているわけです。伊方原子力発電所というのは、すぐ北に中央構造線、南に南海トラフというように、南北から大地震の危機に挟まれた形で存在しています。
R:伊方原発だけの話ではありませんが、非常に危ない場所にあるということですね。先日、川内原発が再稼働され、いよいよ伊方、高浜と本格的に再稼働に向けての準備が進んでいますが、どのようにご覧になっていますか? 
小出:あまりにも愚かな選択だなと、私は思います。原子力発電所の大きな事故など決して起きないと言ってきた人たちが、事実として事故が起きているのに、未だに目を覚ますことができない。本当に、この国の指導者たち、あるいは経済界の首脳たちは、どういう人たちがやっているのかなあと、私は大変残念だし情けなく思います。
 
 
※小出さんの音声をラジオフォーラムでお聞きになれます。

「小出裕章さんに聞く 原発問題」まとめ

転載元転載元: 幸せの青い鳥

2号機ベント失敗の検証報告について「2号機の場合には1号機、3号機に比べてもはるかに大量の放射性物質を環境に撒き散らしてしまうということになりました」〜第132回小出裕章ジャーナル
 
ラジオ放送日 Web公開
2015年7月17日〜24日
7月18日
 
今西憲之:
2011年3月の東京電力福島第一原発の事故で2号機ですね、外形的には大きな爆発はなかったんですが、非常に危機的な状況になりました。格納容器の圧力を下げるベント、いわゆる中の空気を外に逃がす排気がうまくくいってなかった可能性があるということで、5月20日東京電力は、配管の放射線量等からベント、うまくいってなかったんじゃないかということについてようやく認めました。小出さん、このへんお伺いしたいのですが、まず、格納容器内の圧力を下げるベントという作業については、どういうものなんでしょうか?
 
小出さん
原子炉の中心部分・炉心というのは、原子炉圧力容器と私達が呼ぶ鋼鉄製の圧力窯の中に納められています。そして基本的には、原子炉が動いて生み出される放射性物質は、原子炉圧力容器を含めた一時系と呼ばれてる所に閉じ込めると原子力を推進してきた人達は言っていたのです。
 
でも、何かあった時には放射能が漏れてきても、それを原子炉格納容器という放射能を閉じ込めるための特殊な容器で閉じ込めるから、放射性物質は絶対に外に出てこないというのが、彼らの主張でした。しかし原子力発電所を動かしてくる経験の中で、アメリカのスリーマイル島の原子力発電所の事故が1979年に起きてしまいました。そして、場合によっては格納容器も壊れてしまう可能性があるということに気付いたというか、やはり否定できなくなってしまったのです。
 
そして、本来は放射能を閉じ込めるための格納容器ですから、格納容器の中からガスを外に漏らすなんてこと、そのこと自身ををもともと想定していなかったわけですけれども、格納容器が大破壊をしてしまったらやはり困るので、事故がどんどん進んでいって、大きく壊れてしまいそうになった時には、ベントという、バルブを開いて中の放射性物質を含んだガスを意図的に外に出そうというようなことを彼らはやり始めたのです。
 
ですから、何かベントが成功すればいいというふうに皆さん思われているかもしれませんが、ベントというのは、もともと放射能を閉じ込めるために設計された格納容器の中のガスをわざわざ放射能ごと外に捨てるということですので、そのこと自身が大変、住民にとっては危険を加えるものなわけですし、原子力発電所というのがそういう機械なんだということを象徴する装置でもあります。
 
今西:
非常に緊急避難的な措置であったということなんですけれども、ベントはですね。福島第一原発の事故で、この2号機ですね、どのような状態になっているのでしょうか?
 
小出さん
1号機も2号機も3号機も結局、最後には原子炉が溶けてしまったのですけれども、2号機の場合には、3月14日の夕方から原子力格納容器の中の圧力がどんどんどんどん上がってきてしまいました。格納容器というのもある一定の圧力までしか耐えることができないという、そういう構造物なわけで、耐えることができる圧力を超えて、中の圧力が上がってしまうと、格納容器が自動的に壊れてしまうわけです。
 
そんなんなったら困るということで、先程聞いて頂きましたように、もう意図的に放射能を含んだ格納容器内のガスを外に捨てようという、ベントということをやざるを得ないという、そういう決断を東京電力は下したのです。そして、そういうベントという作業をやろうとしてさまざまな試みを行ったのですけれども、どうも、そのベントの作業が上手くいかずに、大量の放射性物質が外に出てきてしまったのではないかと、ずっと考えられてきました。
 
今回、5月20日にその検証の結果というのが東京電力の方から報告されまして、やはり2号機の場合にはベントができなかったという、そういう報告になりました。
今西:
事故から4年経って、ようやくベントは失敗していたのではないかということになったんですけれどもですね、東京電力、どんな検証をしていたのでしょうか?
 
小出さん
はい。ベントという作業は、特殊な配管を使うわけですが、その配管にバルブが付いています。そしてそのバルブを開いて、格納容器の中にある放射能で汚れたガスを外に出すわけですけれども、バルブを間違えて開いてしまった場合に、外に出てしまうというそういう可能性もあるわけで。それを防止しようということで、バルブを開いた先にラプチャーディスクという、破裂板というような薄い金属の板が挟んであったのです。そして誤操作して、特別放出しなくてもいいような時には、そのラプチャーディスクが破れることもなく、放射能を格納容器の中に閉じ込め続けるという、そういう考え方でした。
 
でも、今回の場合には、意図的にとにかくバルブを開いて、高圧になっている格納容器内のガスを外に捨てようとしたわけですから、自動的にラプチャーディスクと呼んでいる金属の板も破れなければいけなかったのです。でも、どうもそうではなかったようだということで東京電力が調べまして、ラプチャーディスクが設置してあった周辺の配管の放射線量を計りまして、その周辺が線量が低い、つまり放射性物質がそこまで到達していないというそういう結論になって、結局、ベントはできなかったんだという、そういう報告になったのです。
 
今西:
それでですね、ベントが失敗したということなんですけれどもですね、2号機においては、原子炉の格納容器が大破してしまうという最悪の事態も想定されていたような所が当時あったのですが、どのような被害が出ていたのでしょうか?
 
小出さん
格納容器が耐えられる圧力の限度もあるわけですから、どうしようもなく格納容器が壊れてしまう。そうなれば、もうあとは打つ手がなく、内部の放射性物質が外に出てきてしまうという、そういうことになったわけです。実際に、かなりそれに近いかたちになって、2号機の場合には1号機、3号機に比べてもはるかに大量の放射性物質を環境に撒き散らしてしまうということになりました。
 
でも、格納容器の破壊された場所というものが、まだきちんと解明されていないのですが、破壊された場所によっては、もっともっと大量の放射性物質が環境に放出されるという、そういうこともあり得たと思います。
 
今西:
今回、ベントの失敗というのがようやく分かったわけなんですが、福島第一原発の事故でまだまだ解明されてない謎が大量にあるように思うのですけれども。
 
小出さん
はい。もう山ほどあります。東京電力が未確認・未解明事故というものを列挙して、その今、調査・検討ということをやっているわけですけれども、東京電力が上げた未確認・未解明事故だけでも52件もあります。今回報告されたのはそのうちたったの4件でして、これからもまだまだ解明しなければいけないことが残っていますし、最終的な解明というのは、何十年も先にならなければできないだろうと思います。
 
今西:
なるほど。この未解明の部分だけで52件ということで、これだけ見てもほんとに深刻な事故だなあということがうかがえます。小出さん、ありがとうございました。
 
小出さん
はい。ありがとうございました。

転載元転載元: 幸せの青い鳥

5月19日◎南御堂シアター 原子力問題を考える公開講座
「フクシマの苦難が照らす人の生き方」
 
 
 
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最初の原子力についての写真は容量の関係上省略させて戴きます。
 
小出さんの想いは子供達を守りたいこと。
原子力を許してきてしまった大人たちには責任はあるけれど、子供たちには
何の責任もない。そしてその子供達が一番放射能の影響を受けてしまうということ。
 
後半は高浜原発の判決文を引用されてお話されました。
命と電気代は比べてはならない、そして最後はマハトマガンジーの「七つの社会的罪」
 
会場からの質問にも今回も丁寧に答えられて私の中で以前から疑問に思っていた事もあり今回も参加出来て良かったと思えた講演会でした。
 
この講演会は事前申し込み制でしたがやはり満席でした。
(スマホでは望遠に限界があり画像が明確ではなくて申し訳ありません)
 
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次は7月に尼崎で講演会をされるようです。
生の講演会でしかお聴きできないお話も在るので、お近くの方は是非行かれてはと思います。
 
小出裕章さん ありがとうございました。

転載元転載元: 幸せの青い鳥


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