陸中の風

常識は尊重しつつも、権威にとらわれない視線を保つ

文化・芸術

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土偶について

  以前、土偶のことを書きかけてそのままになっていたのを、知人に指摘
 されました。前回の記憶の抜け落ちと一緒で、すっかり忘れていました。
 いけません。あらためて紹介します。
  今では、国宝に指定されるものが出るほど、縄文時代の貴重な文化遺物と
 して注目されている土偶ですが、以前は埴輪の方が圧倒的に世間の認知度が
 上であり、土偶のことは、あまり紹介されることがありませんでした。
  これは、日本の東西の歴史の比較とも関連してくることですが、確かに政治、
 経済、文化の中心が西にあったことは事実です。したがって、その紹介が
 西に偏るのはいたしかたないことだったでしょう。それでも、関東以北にも
 優れた文化遺産が存在していて、その紹介が遅れているだけと思って
 いる人々もまた多くいるはずです。これは私の経験ですが、 土偶の写真展が
 昭和30年代半ばに都内で開催されたことを、文化果てなる処としての後進性を覆す
 快挙として喜ぶ、ある作家の本に驚き、感動したことを思い出します。
  呪術との関連も云われ、その神秘な姿は魅力的ですが、写真だけでも十分その
 豊かな芸術性は伝わります。機会がありましたら是非ご覧ください。
 
 
 

何という人生?

  探し物があり久しぶりに書類を整理していたところ、将棋の女流プロと指した
 昔の棋譜が出てきました。ところが、思い出そうとしても対局の記憶がよみがえって
 きません。その女流プロはもちろんのこと、記録をとってくれた奨励会三段の顔まで
 すぐに思い浮かべることが出来るのに、人間の記憶とはなんと当てにならないもの
 でしょう。布盤に駒を並べて棋譜の再現を試みましたが、自分が指しているとは信じ
 がたい手が終局まで続いていました。実際に開催されたイベントでの記録ですから、
 対局したことは事実です。しかし、記憶がすっぽりと抜け落ちるとは…。
  他にも大事な記憶が消えているのではと想像すると、恐怖に震えることになりますが、
 新しい曲ができたりするとすぐに調子に乗って前向きに前向きにと呪文を唱える始末。
 本当にいい加減な性格は幾つになっても直らないものですね。
  ただし、さきほどの将棋の結果はともかくとして、奨励会三段の青年がプロになれ
 なかったのは残念でした。彼には何度か指していただいたことがあるので、このこと
 だけは時々思い出します。

不易流行

 震災から1年。いろいろなことがありました。
 被災地への多くの方々からの支援や、肉親への深い愛情 再起にかける
 力強い意欲 などの感動がある一方で、 無関心 見当違いの意見
 一部マスコミの 報道のありかたへの疑問…等々 信じがたい、人間の愚行も
 見られました。
 なかでも一番痛感したのは、自分自身の力の弱さです。
 腕と足を縛られてリングに上げられたボクサーのごとく、フットワークも
 ままならず、ただ のたうち回っていただけではなかったか との思いが強く、
 何もできない己に苛立っていたのです。
 
 それでも、あれから一年が過ぎ、何とか 縛られていた縄を振りほどく作業が
 できるようになりました。これから、ブログを再開してまた少しずつ歩きだす
 つもりでおります。
 

大槌の今・6

イメージ 1
          多くの人びとと建物を失いましたが、復興に向けて支援活動をしている関係者もまた大勢います。
 自衛隊をはじめ、他県の警察・消防・医師・看護士ほかたくさんのボランティアの方々には本当に頭が下がります。
 それでも、時間の経過とともに様々な問題が生じてくることも予想されます。災害地の全地域をカバーすることは無理ですが、少なくとも陸中の各市町村の中で元気のいい若者を今からピックアップしておく必要があるでしょう。
将来の問題点を指摘するのは難しくないのですが、それよりも彼らを中心にして、未来に希望がもてるような施策推進にお手伝いができたらと、いま考えているところです。

大槌の今・5

                                                                     イメージ 1ここは、大槌町の赤浜地区です。写真の近くには私の高校時代の友人が持つ造船所があり、今回の津波ではやはり甚大な被害を受けました。
湾の北東部のこの地区には東京大学の海洋研究所(正式名称は間違っているかも)があり、高質な海草があるなど、大槌湾の豊かさはよく知られているようです。
そのような赤浜の民宿に、釜石の観光船が置き去りになっています。少しずつ傾いてきていて危険なため、まもなく解体されるとのことです。
友人は、津波の詳細を語ってくれましたが、あとの山火事の恐怖など相当なショックがあったでしょうが、その力強い姿勢は変わらず頼もしい限りでした。

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臼澤 裕二
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