馬場 信浩さんがリンクをシェアしました。 『信じられない。彼が逝くなんて』 ウェールズ戦の原稿を書き終えて読み返し、もうこれで良いかと思ったのですが、アッ、欠けている、と気がつきました。もう一人の選手がいたのです。それは戸嶋秀夫でした。彼はウェールズ最終戦の選に洩れたのです。その口惜しさはどうであったのか。もう、いてもたってもいられません。周りからの取材です。本人には内緒の隠し球にしました。これには理由があります。テストマッチに洩れた選手はその気持ちを率直に言いません。そして最終戦に15人を送り出すの...はどんな心境でしょう。多くの取材でその口惜しさは知っていました。それをどう書くか。 戸嶋は一人一人に頑張ってくれと送り出していたのです。どんなに出たかったろうと思いました。戸嶋は泣いていたと思います。 拙作「栄光のノーサイド」が出て数日後、秩父宮のスタンドで、 「馬場さんですね」 と声がかかりました。振り向くと戸嶋秀夫君でした。彼は怒っているだろうと思いました。ところが、 「本、読みました。俺は書けません。でもあの通りです。俺は出られませんが、代わりに戦ってくれと祈って送り出しました。ありがとうございました」 と言ったのです。私は思わず涙ぐみました。 ウェールズははるかに遠くなりました。今残るのは秩父宮で固く握ってくれた戸嶋秀夫君の手のぬくもりだけです。 さようなら、戸嶋秀夫。もう会えないね。先に逝くなよ。 合掌 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140629-00010001-rugbyrp-spo |

- >
- 芸術と人文
- >
- 文学
- >
- ノンフィクション、エッセイ



やりきれない。本当にそう思います。先に逝くなよ、と叫びたいです。
2014/7/9(水) 午後 8:04 [ 馬場信浩 ]