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私は、建築屋さんに勤めております。
昨日は新築見学会で、お客様のご案内を致しました。
私は営業職っていうわけじゃないんだけど、社長を含めて5人しかいない会社だから、何でもやらな
きゃならないのです。ま、どんな商売でも営業せずにはすみませんけどもね。
私、営業ってのは、得意じゃないんです。
全然知らない人のところに「とびこみ」って言うのは、なかなかです。会って熱心に話せばいいって
もんでもないし、かといって電話やらダイレクトメールも、あんまりいっぱいあるものだから、かえ
ってお客さんにうるさがられたりしちゃう。今回も百通ばかり案内状を出しましたが、来た人はほん
の数人です。家なんかそんなにたくさん売れるものじゃないけど、もうちょっと率を上げたいな、と
。
そこで、どうしたらいいかな、と考えるわけです。
私の知ってるところでは、営業して成功するタイプって、確かにいる。
まず思うのは、感じのいい人。
これはむずかしいんだけど、第一印象で好かれたら、あんまり失敗しないみたい。
そこで、私がいつも、すごいなーと感心するのは、糸井重里さんなんであります。
糸井さんは今「ほぼ日刊イトイ新聞」というホームページを持っています。
私は、そのサイトのメルマガ会員で、何日かに一度「ほぼ日デリバリー版」というのを受け取ります
。
これは何が書いてあるかというと、ほとんどすべてがリーダーからの投稿なのです。しかも、読んで
て面白い。笑ったり、ほのぼのしたり、ほろりとしたり…
その中に糸井さんの「今日のダーリン」という日記のコーナーがあって、その中でちらっと「今こう
いうことをしてるので、よかったら、見てみてね」みたいなことが書いてある。
こういうメルマガって、ほかにないんですよね。だいたいは、商品のお勧め一点張りが多い。
なのに、「ほぼ日」のメールは、とにかく感じが良くて、押し付けがましくない。
私も忙しいし、そんなに「ほぼ日」サイトまで行かないんだけど、このメルマガを読むと、面白そう
だから行ってみようかな、っていう気にはなるの。
で、糸井さんが狙ってるのは、そのへんらしいのです。見てみようかな、という気を起こさせる。な
んつうか、「ささやきセールス」みたいな感じ。
これは広告界でも一流の方の仕事だから、そう簡単にはまねできないと思うけど、
『糸井重里の萬流コピー塾』(文春文庫、1988年)を読んで、勉強中です。
これは、糸井さんがお題を出して、読者からの投稿を批評する、という形式を取っています。そのな
かに奥義なんかもたまに解説してます。
ギャグみたいな投稿も多くて、一読、笑っちゃいますが、ここでもプロとアマチュアの差は、歴然な
のです。
糸井さんのレベルに達してる人はもちろん1人もいませんが、その中で糸井さんがどういうモノを評
価しているのかは、何となく分るような気がします。
例えば「とにかくデートにこぎつけるための口説き文句」というお題があります。
すると投稿の中には、
「シンデレラはね、夜遊びをして幸せの道を開いたんだよ」
という凝ったのから、
「ルイ王朝風というのは、あっ、このホテルに入ればわかる」
というオカシイのまで、いろいろあるんだけど、その中で糸井さんが一番にしたのは、
「愛してる」
というたった一言なんですよねー。
素直で、簡潔で、実があって、インパクトがある。こう言われたら、少なくとも、ついていってもい
いかなっていう気にはなるなー、という。
糸井さんは、やっぱりすごいなと、またも感心したしだいです。
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