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相変わらずの
久々の更新です。
仕事しかない毎日です、相変わらず。
骸骨寺〈サンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネ教会)の絵画修復。
励んでおります。相変わらず。
とりあえず・・・の、第一陣。5枚の絵画の修復進行状態は、まずまず・・・なんだろうか。
よくわかりませんが
どう言うべきなのか。
一番・・・というか、唯一厄介な絵画が最後まで私の担当ということになり
ほかの4枚は、同僚2名、プラス
出産を機に引退していたビーナに声を掛け、とりあえずの復帰が叶ったのでありました。
私の絵画が一番厄介というのは・・・
とにかく保存状態が悪く
汚れは、私がこれまで見てきた中でも、そのベスト10に入れたくなるくらい凄い有様。
まぁ、それは他の絵画も同様で、洗浄作業はかなりヘビーなものでした。
勿論、キャンバスは歪んで縮んで、
あちこち破れているわ、穴も開いているわ
真っ黒だし
何が描かれているのかさえ、よくわからない。
そんなものでした。
私が今手元に残した一枚は、
洗浄が終わると、信じられないほどの姿を現し
真っ黒だった背景は、他の4枚とはまったく異なり風景も描かれており・・・
なにが一番信じられないかというと
この作品は、何度も何度もその作者である画家が描きなおしていること。
過去の修復で描きなおされたところも多く、洗浄作業においても、本当に困難を極めました。
描き直しがここまで多く、はっきりと沢山観て取れるということは、
過去の修復の中で、洗浄のの行き過ぎから消されてしまったから・・・という想定は当然できるわけですが
それにしても・・・
描かれているのは、サン・フランチェスコ。<聖人>
千手観音じゃああるまいし・・・
って、だからといって、そんなに沢山手があるわけではないんですけど
一方の手には指が多くみえるし
もう一方の手は、もう一箇所まったく別な場所に手があるし、
衣服も何重にも重なっていたりするし
頭のすぐ上には、聖人ならではの輪が描かれていた形跡だってあるし
その聖人が座っている椅子が(洗浄で)でてきたのだけれど
それだって、過去の修復で描き直されていたようだったし
聖人の下には文字が書かれているのだけれど・・・、それは完全に洗浄作業後に出てきたもので
恐らくは、本来かかれた文章とは異なっているはず。ただ、その持ち主である教会にとっては、歴史の証人のようなもので、とても貴重なものなのです。
・・・にしたって、まるで虫食い状態のように途切れ途切れ。
きちんと読めるカタチにして、表に出してやるのも大変でした。
好きですけどね、こういう作業は。本当に。
とにかくキツイ!わけですが、面白いし遣り甲斐が大きいです。
私がこういった仕事の魅力として、たびたび思うのは
ちょっと魔法にかかったような・・・そういう感覚さえ覚えられるようなときがあること。
「わけわかんない・・・」
「これを、どないせよと・・・」
と、相当に参ったりもするわけですが
(こうなると、忍耐勝負。根気の勝負みたいなところもありますから)
確実に残っているオリジナルの描かれた部分を頼りに、自分の頭を完全にニュートラルにして追っていくわけです。
すると・・・
少しずつ浮き上がってくるようになる。
本来の形が。
時々絵画から離れて
あちこちの角度からなんとなくの感覚で見たりもして
すると・・・
たとえば
あ、椅子があるじゃん。
この黒っぽいの、椅子じゃん。
頭のすぐ傍には聖人の輪っかがあるじゃん。
十字架は、こうじゃん。
髭はこういう風に生えてるんじゃん。
とか・・・
まぁ、具体的には当然ながら、所有先の責任者と話をしながら仕上げを決めていくので
たとえ、後に描き加えられたものであろうが、そういったものも作者の構想描きと一緒に、薄く残してもらいたい・・・というケースも多いわけです。
古ければ古いほど、そういうケースの修復は多いといえるかと思います。
今回もやはりそれ。
というわけで・・・
ハードですが、面白く遣り甲斐もある仕事をしている真っ最中です。
・・・あ!、今日書こうと思ったことに辿りつかないまま締めになってしまいました。
長くなるので。
また改めて、時間があったらまた後ほど、その本題へと・・・。
というわけで。
Grazie!
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