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 先日、幼児教育の基本についての質問がありました。
「塾に行かせるならともかく、家庭で親が幼児を教育するのはかなりむずかしいです。なにかコツでもありませんか?」と。

 私は商売としてやっているので(笑)、簡単にそのノウハウをお教えするわけにはいきませんが、基本でよければ2つほどお教えします。

 第一に、積み木や組み立ておもちゃで遊んであげましょう。
 世間ではあまり知られていませんが、子供の脳に立体の把握力をつけさせるのは幼いときが一番いいんです。
 大きくなるにつれて図形や立体に対する理解力をつけるのが難しくなるのは、脳の構造的に論理が優先され、現実をそのまま受け入れる受態力が低下するからでしょう。
 つまり、見たものをそのまま覚えずに、いろいろ考えて分類してから覚えようとするわけです。
 ですから、小さいころに積み木遊びなどで先入観のない立体への理解を促しておけば、大きくなっても図形などの問題で悩むことはなくなるのです。
 私が行う幼時英才教育でも、この遊びが大きな柱となっています。

 第二に、お絵かき遊びをして一緒に遊びましょう。
 幼いときには適当に線を引くだけのことが多いのですが、横にいる大人が何かの絵を描いて見せると(たとえばかわいいウサギ)、すぐに線や点で絵を描き始めます。
 しかし適当に線を引いても絵にはならないですから、ちゃんとその対象物を観察するようになります。
 つまり、絵を描くことによって全体的な把握力が身につき、さらに細かな観察力も養成できるわけです。
 全体的に理解する能力があれば、国語の長文を読んで要約することは簡単ですし、しっかり観察することは勉強だけではなくいろいろな局面で役に立つはずです。

 幼稚園や保育所のお遊びはよく考えてあって、子供たちの何らかの能力を伸ばすことになるよう作られています。
 ですから、英才教育などしなくても、幼稚園でしているお遊びを家でくり返すだけでも子供の能力はほかの子よりも伸びていきますよ。
 そしてそれ以上をお望みであれば、上記の積み木遊びとお絵かきをお試しください。
 勉強や学問は何歳になってもできることなので、高校までなら18歳、大学院まで行くのなら20台後半まで勉強し続けることができます。
 それはいくつになってもできるからとゆうことだけではなく、やればやるほど能力を伸ばすことが可能だからです。
 しかし、いくつかの能力は幼少時に決定してしまって、物心がついたときには身につけることも難しくなってしまいます。

 もっとも代表的なものが色彩感覚と音程感覚でしょう。

 色彩感覚とは、色の識別に対しての感覚の鋭さのことです。
「オレは色盲ではないから、色の区別くらいはできるけど。」と考えているあなた。
 確かに、赤と青の区別くらい私にだってできますよ。
 でも、赤色と茜色と朱鷺色と紅色と海老色の区別はどうでしょう?
 色とゆうものにもバリエーションがあり、同じ赤系の色でも20種類は存在するそうです。
 それらをすべて区別できる人はカラリエとよばれ、いろいろな仕事で重宝されているそうです。

 音についても同じで、みなさんも「絶対音感」とゆう言葉を聞いたことくらいはあるでしょう。
 幼い頃から音の区別に敏感で、どんな音を聞いても音名がわかる能力だそうで、ピアノの調律や流行曲の耳コピーなどでも活躍しているようです。
 これもドとソの音の区別は私にだってつきますが、今通り過ぎた車のエンジン音がレのシャープだなんてわからないですから。

 これらの能力は昔は生まれつきの才能だとされてきたのですが、最近の幼児研究から「0歳から3歳までに身につけることができる」能力であることがわかってきました。
 つまり、3歳までにしかるべき教育を施せば、誰にでも手に入れることができるのです。
 私は教育に携わる初期の頃から幼児教育にかかわっていたので、幼児英才教育をするときには、まず学習能力よりも認識能力を高めることから始めていたのですが、どうやらその方法は正しかったようです。
 私の元で学んだ幼児たちの中には、オリンピックで金メダルをとった子もいれば音楽家として有名になった子もいます。
 彼らについても、早期幼児教育の成果があったのかもしれないですね。

 生まれたばかりの赤ちゃんがおいでの皆さん。
 教育するなら今です!
 ご連絡いただければ、母と子どもだけでできる簡単な教育方法をお教えします。
 昨夜のニュースで小学2年生の女の子が誰か大人の男に刺されたと聞きました。
 同様の事件が最近では頻発しており、近頃の日本社会の安全性の低さといったら、イラクと変わらないのではないかと思われるくらいです。
 幼い子供たちに社会性や他人との協調や信頼することを教える一方で、危険に対する感覚や他人への警戒心を身につけさせないといけないのは、大人としてもその矛盾に困ってしまいます。
 しかし、親としては自分の子供を危険な目にあわせるわけにはいきません。
 そのため、他人を思いやり人を信用しながら、危険に対して鋭い感覚を持つように教育する必要があるわけです。

 では、どのように教えていけばいいのでしょうか。
 私が自分の生徒たちに教えることは2つだけです。

 一つ目は、「一人で行動しないこと」です。
 犯罪や事故に巻き込まれる場合、たいてい被害者は一人で行動しています。
 逆に言えば、犯罪者は一人で行動する獲物を狙うのです。
 そのため、学校の登下校でも集団登下校を指導している小学校が多いわけでしょうし、塾の帰りの一人道は危険だからこそ遠くても親が迎えに行くのでしょう。
 「これくらいなら大丈夫。」とか、「いつも無事だから。」とか、親が油断していてはいけません。
 常に子供の安全を考え、その上で子供たちの自由な活動を認めてあげればいいと思います。

 二つ目は、「どんな小さなことでも親や先生に必ず報告すること」です。
 ニュースを見ていればわかることですが、被害者の親たちは決まって「なんであんなところに行ったのかわからない。」とか「どこに行ったのかは知らない。」とゆうのです。
 遊びに行くのでも、塾に行くのでも、友達の家に行くのでさえ、事前に必ず子供に報告させ、親自身も行き先の安全を確認するようにしていれば、子供たちが不幸な事態にまきこまれることはほとんどなくなるはずです。
 子供たちだけに判断を委ねず、大人の感覚で考え、それを子供たちにも説明する。
 危険に対する察知は、こうして教えていけばいいのです。

 私はこの2つを、自分の生徒たちにも自分の娘にも徹底的に指導し守らせているので、今のところ無事故記録を更新し続けています。
 子供が事故や犯罪に巻き込まれるのは大半は周囲の大人のせいだ。
 私は常にこう考え、自分の周りの子供たちのことをいつも考えているつもりです。
 皆さんはどういった方法をとっていらっしゃいますか?
 もしいい方法がありましたら、私にご教授ください。
 最近、ご父兄からの相談にもまして、生徒たちから「親が自分のゆうことを理解してくれない。」とか「親の言いたいことがよくわからない」とゆう悲鳴にも似た相談をよく聞きます。
 でも、私から見れば昔からよく聞く話だったような気がします。
 いつの時代でも、親たちは自分のゆうことを子供が聞いてくれないことを嘆き、子供は親が自分の気持ちを理解してくれないことにいらだつのかもしれません。
 たぶん、人類の歴史上で無数の親子が同じ悩みを抱えて生きてきたのだろうと思います。

 では、なぜ最近になってそのことが顕在化してきたのでしょうか。
 私は、親たちが自分の経験に固執するあまり、変わりゆく子供たちの周囲の環境に対しての理解が低くなってしまうからだと思います。
 そのことについて説明してみましょう。

 最近の家庭内暴力の激化(子供たちが自分たちの親に対して平気で攻撃してくる。ひどい場合は殺す。)もこれに関係しています。
 私の妻もよくゆうのですが、「娘に携帯を渡したら、説明書がなくても自分よりうまく使っている。パソコンでもそうだ。ほんとにすごい。」と思っていらっしゃるご父兄は多いのではないのでしょうか?
 親に限らず、人間とゆうものは自分の経験から導き出した経験則(一種のルールのようなもの)にのっとって行動するもので、自分が経験したことのない事態に遭遇すると、どうしていいかわからなくなる場合もよくあります。
 つい最近の話ですが、あるお父さんが初めて携帯を買ったとき、娘さんにメールを送った後、その携帯を使って娘さんにすぐに電話をして「今メール送ったけど、届いてる?」と聞かれたそうです。
 そのお父さんは48歳です。

 私はその話を聞いたときは生徒と一緒に笑ってしまったのですが、その後で考え込んでしまいました。
 笑ったのは「電話が使えるのなら電話で話せばいいのに。」と思ったからで、後で考え込んだのは「そこまで使い方がわかっていないのなら、子供たちがなぜ携帯に取り付かれているのか理解できないだろうな。」と考えてしまったからです。
 子供たちが自分の知らない高価なおもちゃを使っている。
 そして、それらが犯罪につながる場合もある。
 この程度の認識しか持っていない親たちが、携帯もパソコンもあって当たり前の子供たちの気持ちを正確に認識できるはずがありません。
 親は自分の知らないものを使う子供を怖がり、子供はそうゆうものを知らない親に対して尊敬がなくなってくる。
 そしてそれが相互の誤解や親に対しての反抗・暴力に結びついていくのです。
 こう考えると、親世代と子供世代との考えのズレが簡単に説明できます。
 使えば連絡や検索が便利な携帯やパソコンも使用せずに、周りの人間に相談したり言いに行ったりしている親が、子供たちの簡素化された行動を理解するのは困難だからです。

 だったら、解決策も簡単ですよね?
 親にも自分のまわりのアイテムや制度を教えてあげればいいのです。
 親世代が若かったころにはなかった携帯・パソコン・センターテスト・学区制・推薦入試などなど、自分が使っている(あるいはこれから使う)ことをできるだけ詳しく親たちに説明してあげましょう。
 生徒たちの環境を理解できればできるほど、親たちも子供のやりたいことがわかってくれるはずです。
 最近2件の家庭内暴力についての相談が私に届けられました。
 また、夏休み前の高校見学会でも、そこの教師をなさっている女性の先生に、「自分の子供たちとどう接していいかわかりません。自分が帰ったときにも疲れた自分に遠慮しているようにあまり近づいてきませんし、何かいい方法はありませんか?」と質問されました。
 これらは同じことに端を発しているので、今回詳しく述べてみます。

 皆さんは教育とゆうものは何歳からはじめればいいと思いますか?
 実は、生まれてすぐのときから教育したほうがいいのです。
 世間では胎教などのように生まれる前から教育したほうがいいとゆっている方もおられますが、あれは生まれる前の胎児や母親に音楽や声を聞かせることによって、胎児には外部的刺激で神経などの発達を促し母には精神の安定をもたらすためにする医療行為であって教育ではないと私は考えています。

 では、生まれて間もない赤ちゃんに教育などが可能なのでしょうか?
 もちろん大丈夫です。

 ここで私がゆう教育とは勉強させたり計算練習をさせたりすることではありません。
 子供に自分の愛情を感じさせること。
 これこそが赤ちゃんに対する教育なのです。
 上記のお母さん先生には、私はこう答えました。
「家に帰ったら、まずお子さんの目を見て笑ってあげてください。そして、ゆっくりと抱きしめてあげましょう。それだけで、必ずうまくいきます。」
 子供とゆうものは、最初に親の愛情を感じることによって心と知能を発達させるものなのです。
 つまり、親からの愛情を通して愛や喜び、さまざまな感情や出来事を学んでいくのです。
 幼いときに親の愛情を感じることができなかった子供は、精神的にも知能的にもちゃんと発達することが難しいのです。
 1ヵ月後にお母さん先生から次のようなご連絡をいただきました。
「最初は笑いかけたり抱きしめたりすると困ったような表情を浮かべてどうしていいかわからないようだったが、最近では子供たちの方から笑いかけてくれるようになり、私が帰ると自分から抱きついてくれる。夫婦共稼ぎで両親とも教師をしているので家族がそろう時間が少なかったのだが、今では私にも夫にも甘えてくるようになった。」

 家庭内暴力についての相談でも、まず私はご両親にその子たちの小さかったころのことをお聞きしました。
 1件は共稼ぎで保育所に預けっぱなし、もう1件はお母さんが体を壊して入院していたので祖父・祖母に見てもらっていたそうです。
 ですから私は愛情を感じることの重要性を説明し、両方のご両親にある提案をしました。
「1日必ず1回は家族全員で食事をしてください。最初は嫌がるかもしれません。気詰まりになったり、会話も途切れがちでしょう。しかし、1ヶ月続けてみてください。」
 食事と睡眠は人間がもっとも無防備になる瞬間です。
 そのときに一緒にいることは、お互いを知り合ういい機会なのです。
 「同じ釜のメシを食った仲」とゆうのもこのことですね。
 はたして、半月後に片方のご家族からご連絡があり、「食事を一緒にとるようになって1週間、息子のほうから学校のことや友達のことを話してくれるようになり、いろいろなことを知ることができた。私たちも、息子の友達の名前さえ知らなかったことに気づいて反省している。」とおっしゃっていました。
 これでもう大丈夫だと思います。

 子供に愛情を伝えること。
 簡単なようでいて、難しい教育です。
 しかしこれなくしては、子供の成長はありえないと私は思っています。

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