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ご存じの方も多いと思いますが、中国ではネット検閲が厳しくてGoogle(谷歌)やYoutube(油条)やこのYahooブログが繋がりません。ずっと中国にいると別に不便を感じませんが、私のように日本に慣れているとやっぱり息苦しいです。さて、ブログ更新のためにも検閲を潜り抜けねばなりません。
中国の検閲システムが「长城防火墙」(グレートウォールファイアウォール)と呼ばれているので、それを潜り抜けることが「翻墙」とか「爬墙」といいます。ところがみなさんが国内の掲示板などでも「翻墙,翻墙」とうるさいものだから、ついに「翻墙」関連のサイトも規制の対象となりました。そこで新しい呼び名として浮上したのは「科学上網」であります。「上網」はネットに繋げることで「上」は「上车」「上船」(車に乗る、船に乗る)という使い方で、「網」はネットワークのことです。「科学」は説明不要と思われがちだが、中国政府のプロパガンダとして「科学発展観」(胡錦濤前主席の肝いりだった)などがあるように、「科学」も政治的な意味合いを持っております。「科学上網」とはいかにも政府が提唱しそうな言葉でその中身は政府の検閲を回避するという、ブラックユーモアを含んでいます。実際問題、グーグルに繋がらないとグーグルの論文検索も使えないので、これは研究者にとってはかなりの痛手ですから、実際「科学上網」する人のかなりの割合が研究者だったりもします。本当に研究のためにやっているのだから「科学上網」でしょ、という話です。
「科学上網」の方法ですが、主にvpn技術を使っています。アップルストアでvpnと探せば「○○神器」(「神器」は「神アプリ」)が付くものがわんさか出てきますが、大概そういう類です。パソコンだとTunnelloをChromeにインストールするとやりやすいです。そのほかにセカイVPNなども1か月無料で使えたりしますが、繋がったり繋がらなかったりします。筑波大学が無償提供しているVPN Gateが無料で使えます(が、中国からだとVPN Gateにアクセスできないので、日本にいるうちに登録しておけばミラーサイトのアドレスが毎日送られてきます)。私はいまHMAというのを試しているが、今のところ接続速度が遅くて大いに不満であります。
「科学上網」の普及度合ですが、私の周りはやり方を知らないという人が大多数です。よく政府批判する友人も「敏感話題」(規制コンテンツ)をみるときにだけ「科学上網」する、らしいです。中国で「女神」と言えば「蒼井空」という時期もあって、その蒼井さんがブレークする時に中国から四万人のフォロワーがついていたけれど、当然この四万人は全員「科学上網」でした。
女神蒼井さんといえばもともと日本のav女優です。親しみ(や慕わしさ)を込めて「苍老师」(蒼井センセイ)と呼ぶ人もいます。中国はエロ禁止なので国内の情報だけで「苍老师」のファンになった方は蒼井センセイの本職を知らなかったりもします。蒼井さんはエロ以外の要素でしっかりとファンの心を捉えていた。皆さん結構真剣でした(日本社会ももう少し評価してもいいのにと思う)。中には蒼井センセイの裸体を拝むために「科学上網」のワザを覚えてオトナの世界とともに広い世界にも目覚める若者もいます。いろんな意味で蒼井さんが国の未来を背負うという若者たちを啓蒙してくださいました。
オタクと研究者、似たようなものかもしれません。科学と性、物理をするのはセックスをするのに似ていて、時々子供ができて社会の役に立つものが生まれたりもするが、それが目的でやっているわけじゃない、とおっしゃる某大先生(もちろんノーベル賞受賞者)もいたようです。
今中国の改革開放を裏で支える黒子役、「科学上網」でした。
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