El Castillo de Meigetz 創刊めいげつ号

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第三十一話 転生

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ここは、人間とポケモンが共存する世界。


ここはハランシティ附近の海。

そこで女性は、カヌーをやっていた。

ここはかつて、フライトをしていたあの勇敢な、
リーダーシップがある事で名高いあの青年が消えた海だった。

今日は、風が強い。

ビュゥ、ビュウと風が呻りをあげる。

ふと、その女性は水中に何かが見えた。光っていた。

――嘘だ。女性はそう思った。

水中に浮かぶ少し大きい泡。その泡には、白い雲や晴れた空が映っている。

その途端、潮の流れが速くなる。

そして、その流れは渦となり、女性を飲み込んでいった……
あの泡と一緒に。


イヴ達三人は、もう立派な探検隊だ。

その三人は、浜辺にいた。

「ここは、何度来ても飽きないよね」
「ああ。とても思い出深い場所だからな」
「僕達が、ロカを見つけたんだよね……」
「あの時は正直驚いた。あの変でリーフィアが倒れていて……」
シオンは指差した。確かにあそこはロカが倒れていた場所であった。
ザザ、ザザと潮の流れが聞こえる……
「イヴ、そろそろ大きな波が来そうだ、ちょっと岩場の方へ行こうぜ」
「ああ、そうだね」

三人がいわば二行って暫くすると、少し大きい波が来た。

「俺達があそこにいたらびしょ濡れだな」
と呟き、三人はさっきいた場所に戻ろうとしたが……

「!?」

「ど、どうしたんだ?イヴ」
「あ、あそこに・・・」
「あそこ…… !?」
「やべぇじゃねぇか早く行こうぜ」
「どうしたんだよ」
向こうの浜辺で誰かが倒れていた。

「あの……大丈夫ですか‥‥?」
「うっ‥‥‥」
「良かった、死んでなかったね」
その女性は、少しだけ戸惑った表情を浮かべていた。
「私は‥‥何を‥‥」
「何にもしてねぇよ。ただここで倒れていただけ」
「ああ‥‥そう……ってこの声、もしかしてあなた!!」
「は?」
女性は見つけた! と言うように勢いよく起き上がった。
「あなたは‥‥」
「!?」
「ロカ‥‥ロカなのね……」
すると、ロカの頭の中に、失っていた記憶が出てきた。
「お前、もしかして……」
「ええ。こんな所にいたなんて……」
「今まで会えなくて、すまなかったな‥‥サエナ」
「サエナって……エエッ!? この人が!?」
「ああ。こいつがサエナだ。お前達には前に話しただろ」
「うん。僕はイヴです」
「俺はシオンです」
「ニックネーム?」
「本名です‥‥(なんで同じ事言われんの……)」
「サエナ、自己紹介でも」
「自己紹介ね。初めまして。私はジャハナサエナです」
「やさしそうな人手よかった……」

「で、お前がなぜここに!?」
「え……あ、そうだ。あなたに話すべき事があるんだった」
「俺に?」
「ええ。あなた、PPAって覚えてるよね」
「PPA……」
すると、ロカの頭の中に、記憶が噴水のようにどんどん出てくる。
「うっ‥‥」
「どうしたの?」
「いや。ちょっと頭痛がしただけだ。PPAって、ピープルアンドポケモンアルカディアーズだろ」
「そうよ。あなたがいなくなってから、PPAは大騒ぎなのよ」
「そうか!! 俺が、リーダーだったんだ!! そのリーダーは誰がやっているんだ……?」
「あなたの弟さんよ」
「弟……リュウか!!」
「そう。リュウはあなたの代役として二年間、ずっとリーダーをしていたのよ」
「そうなのか!! 早く戻らなければ!!」
「戻るといっても、どうやって?」
「あ‥‥そうか……」

その時、岩場附近の茂みが揺れた。
そして一人の人影が現れた。

「話は、聞いていましたよ」
「えっ!?」
「あなた達、人間界から来たそうですね」
「え? ああ、まあ……」
「ちょっと話を聞いて気づいたのですが、私の魔法で何とかなるのではないでしょうか」
「で、貴方誰?」
「おっと、申し出るのを忘れていました。私はヒヅキエクリプスといいます」
「で……その魔法ってのは……」
「空間転生術です。世界移動の門である黒大門を開き、貴方達を人間界へ飛ばします。その最中に、人間へと姿が変わるわけです」
「なるほど。じゃあ、やってみましょう」
「はい。でも一人につき付き添い一人が必要なので、全員が行くことになります」
「え? 俺達も?」
「はい。勿論付き添いなしでもできるはできるんですが、効率が大幅に下がるので……」
「分かった。じゃあ俺達も行こう」
「じゃあ、皆さん横一列に並んで下さい。順番はどうでもいいですが、ちゃんとくっついてくださいね」

言われるままに、四人は横一列に並んだ。

「では、いきますよ……」

四人は瞬く間に光に包まれ、水平線の向こうへ飛んで行く。

「うわっ!! どんどん浜辺が遠くなっていく!」
「おい、後ろ見てみろ、変な入り口があるぜ」
「真っ黒じゃねぇか。なんか怪しい」

その光は、その黒い穴に入っていった。

エクリプスは、そのまま浜辺で立ち往生していた。

「術は成功しました。あの人達は、必ず帰ってくることができるように、私は祈っていましょう‥‥」

その頃四人は次空間にいた。

「なんか不思議だなぁ」
ロカは心臓がうごめくのを抑えていた。

そして、周りは全て真っ白な光となり、彼らを包む……


「ここは‥‥」
「ハランシティだな。戻ることが、出来たようだ」
「うわっ!! 僕達人間になってる!!」
「ロカもちゃんと戻ってるね」
「ああ。そう言うお前もな」

イヴは足元がふらついていた。

「お前達は元々四足歩行だからな。暫くリハビリしよう」

そう言って、人目のつかないところに行って何時間かリハビリ(?)をした。

「おっ、意外となれるといい感じだな」
「走るって、こういう感じなんだね」
「俺も暫く歩いてなかったからな」

すると、向こうに青年が立っていた。
青年は、自分達を見るとこちらに走ってきた。

「兄さん、今までどこ行ってたんだよ!」
「ああ、すまないな。リュウ。ちょっと色々あってな」
「でも、無事でよかった。で、この人達は?」
「向こうで知り合った友人さ。 ほら、こいつは俺の弟のリュウだ。」
「初めまして。セイノリュウという者です」
「あ、どうも」
自己紹介する気になれなかったシオンは、ロカに耳を貸すよう、言った。

「ヒソヒソ‥‥(なあ、これってどう言えばいいんだ)」
「ひそひそ‥‥(普通にカザナギシオンって言うんだよ。あっちでは向こうではよくいる苗字だって)」
シオンは納得したように頷き、自己紹介をした。
「俺はカザナギ シオンといいます……」
「カザナギ? こっちでは聞きなれないな」
「あ、向こうではいるんですよ。まあ多いって言うわけでもないんですが」
「へえ、カザナギね……」
「僕はキヨビ イ ブと言います……」
ロカはイヴの話し方に素早く気づいた。
「ヒソヒソ‥‥(おい、何で噛んだんだ)」
「ヒソヒソ‥‥(だって、『イヴ』って言うと違和感あるじゃん)」
「そっか」

「まあ、兎に角その……お二人さんも、こちらへ」

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第四章、ついに始動です。

なんだか、今日はうまく書けなかったようです……

誤字、脱字等があればご指摘していただけると助かります。

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